第13話 先視の巫女 肆
「やだっ! 駄目! そんなの駄目だよ、
勝てない。
わかりたくないのに、わかってしまう。そのうえたちが悪いことに、
(わかってる。足手まといなのも、わがままを言ってるのもわかってる!! でも、でも、このままじゃ
「
ぶんぶんと力強く首を横にふる
「ずいぶんと慕われているようだな? 呪われた、姫宮の本家が。」
男のひどく低い、地の底から響くような声には、ありありとこちらへの敵意と憎しみがこめられていた。
びくり、と肩をはねさせる
「呪われた、ですって? こんなにも尊い姫様がたの素晴らしさの一欠片も知らない
「っ! 代償を、ここに! 我が血を
はっと息を飲んだ
「さて、姫宮の巫女よ。どこまで耐えられる?」
「おおっ! さすがは
その光景に里の
「
「みんな、どうしたの……?」
からからになった
「……御免!
どん、と。首の後ろに衝撃を覚えると、目の前の景色が遠のいていく。薄れゆく意識のなかで、
「
「正統な姫宮家の主である
いやだ。逃げたいなんて、
「
手を伸ばす。届かないとわかっていても。
「……姉様、
涙でにじむ視界のなかで、
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