グランドオーナー

WTF

第1話 God blessed

1人のキトンを着た険しい顔の女が空から降り立った。

紀元前25億年12月31日

「私のぉ~世界を破茶滅茶にぃしてくれましたねぇ~まぁ~今のままなら、まだ赦してあげますよん」

近くの市民を睨みつけた。

「怖い顔の女の人に脅されました」

通報され5分ほどで警官隊に囲まれてしまった。

「おやおや、敵対じゃぁ~ありませんよぉ~」

懐から青色に光る剣を取り出して1人の警官を捕まえた。

「おや、懐にこんな物がありましたねぇ~ちょうどいいので辻斬りですねぇ~」

人質の脚を捥ぎ取り動けなくすると袈裟斬りで胴体を切り裂いた。

「撃ち殺してやらぁー」

斉射される女、全弾撃ち尽くしてスライドストップがかかる警官隊、225個の薬莢が地面を黄銅色に変えた。

「その程度で殺せるとでも?バァ~カですねぇ~私を殺したいなら反物質でも投げつければ良いんですよん、調子良かったら死んであげてもいいですよん、でもぉ~発砲したので眼球と耳たぶはいただきますね」

警官隊は一瞬で眼球を抉られて耳を引きちぎられた。

「では、私はこれから晩酌ですのでぇ~さよ~なら」

眼球と耳たぶをその場に捨て、何事も無かったようにその場を去る血塗れの女。

「チ◯カス程度の問題にもなりませんね、キトンのクリーニング代はあなた方に請求しますね」

指名手配され近くの酒場で発見され、特殊部隊が急襲し全てがひき肉に変わると、軍隊が出動し街ごと空爆された。

1ミリの損壊もないと確認されると、反物質で地図を書き換える規模の攻撃が行われたが爆心地の女はアホヅラで呑気に鼻くそを穿っている。

そして女は国際会議の議場に乗り込んだ。

「3万リットルの高級ワインをいただけるなら和平交渉してあげますよぉ~嫌ならこの星図からこの星を消すだけですからぁ~」

脅されて渋々了承する国の首長たち。

それから3年後、約束の日に女は泥酔し千鳥足で議場に入ってきて1人の首長の顔面に嘔吐した。

「こんにちわ~アルティテュスでぇ~しゅ」

女の前に専用の樽が出されて国際共同体の事務総長が捕まった。

「どうせ泥酔したババアはバカ舌とか決めつけて酒を下水と酢で薄めてケチって作ったゲロ酒を飲ませようとした事が1番ムカつきますねぇ~とてもぉ~頭にきましたよぉ~連帯責任としてあなたたち全人類を八つ裂き刑ですねぇ~まぁ10年だけ猶予を与えますので、その間にこの星から逃げるなら許してあげますよん」

事務総長の女の背骨を抜き取り血祭りに上げて淡々と愚痴を吐き捨て、各国の首長を威圧する最上位者

「おやおや、先程の余裕ぶっこいた顔じゃなくて苦しそうな顔ですねぇ~私にはあなたの指示だとわかるんですねぇ」

右手で鼻くそを穿りながら、左手で抜き取った背骨を鞭のように振り回し血を撒き散らす険しい顔の女

血飛沫を浴びて一斉に連絡をする首長たち

「ワイナリーを強制徴収できるように法律を作れ、さも無いと全人類が殺されてしまう、あの人は本気だ」

そして最上位者は満足そうに議場を後にした。

「アルティテュス様を怒らせたのは我々の運の尽き、利益を求め過ぎたお前ら資本主義のせいだ、ワインを酢で割るなど言語道断、お前らが何とかしやがれ」

怖い顔の女が居なくなると、ここぞとばかりに罵倒が始まる。

「てめぇーら共産主義の負債の成れの果てだろうが、そんな安酒を下水で割るからこうなるんだろうが」

一瞬光る議場、すると鼻くそを穿る女が現れた。

「おやおや、責任をなすりつけるなら2人とも死んでくださいね」

指で弾いて亜光速まで加速された鼻くそは2人の首長の上半身を肉片に変え、頭蓋骨に穴を開けた。この行為を見せつけられて議場は一瞬で静まり返った。

人類は最上位者の逆鱗に触れた。

2020年4月某所、調査中の考古学会は一体の骸を5人で囲っていた。

「炭素年代測定ではおよそ25億年前になっているんですよ、でも明らかにその時代に人類などいませんよね、それにこの頭蓋骨の穴は弾痕だと思われます、ますます謎が深まるばかりです、それに電話機のようなもの•••ここまであべこべな年代の技術が集まっていては、正直なところ考えることをやめようと思った次第です、はっきりと申し上げるなら•••••いえ、私にはわかりません、こんな事実は前代未聞です」

全ての遺骨が回収され学会は賑わった。

「計測の間違いじゃないのかね」

野次を飛ばす小太りで禿頭の男の前に測定器が置かれた。

「なんならご自身で使われてみては?使い方くらい分かりますよね?」

小馬鹿にされ少しキレ散らかしながら10回確認する男、結果は同じであった。

「間抜けめ」

会長が罵倒すると禿頭の男はテーブルを叩いて、立ち上がった。

「貴様!今なんと言った?」

ネクタイを解いて息を荒らげながら唾を飛ばして激怒している。

「間抜けだ、間抜けと言ったんだ、堅物のお前にわかるか?」

会長に掴みかかる男、若手が止めに入って無理矢理引き離すと会長は襟を正して椅子に座った。

「この先、堅物は要らんそれはナンバー2のお前だろうと同じだ、柔軟に考えれる者だけ残ってくれ」

禿頭の男はドタドタと足音を立てながら出て行った。そして後を追うように数人が出ていき半分だけ残った。


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グランドオーナー WTF @Morishita1129

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