フォルゴル大陸 真歴102000年頃(マゼ歴138年)~真歴102000年頃(マゼ歴319年)まで

真歴102000年頃(マゼ歴138年)。オドリアとマダリクの努力により復興は成し遂げられ、ヌルア・マゼルカは平穏を取り戻す。しかし同年、今度は周辺国の一つ<フォフォジュ>にて政変。国王<ファナジャ>が暗殺され、臣下の一人<ナヒャリハ>が王位に就く。


真歴102000年頃(マゼ歴144年)。ナヒャリハも魔法使いであったものの自身の魔法の力はそれほどではなく、しかし同時に他者の深層心理に働きかけて自身に都合よく操るというものだった。それでいてあまり範囲を広げすぎると操り切れないことも承知していたナヒャリハはあくまで自国のみを私物化することに拘り、他国との交流を遮断。鎖国政策を取る。


真歴102000年頃(マゼ歴163年)。フォフォジュは、周囲を、切り立った断崖と凶暴なダヒリスが多数生息する深い森に囲まれた土地にある国でもあったことで比較的鎖国政策を取りやすかったため、周辺国としても無理に交流を図るメリットもなく、唯一残っていた交易も破棄され、捨て置かれる形で鎖国状態に完全移行する。


真歴102000年頃(マゼ歴317年)。ナヒャリハが始めた鎖国政策を取っていたフォフォジュでは、<外の世界>を実際に知る者も完全にいなくなったことで、それらはすでに<演劇>の中で描かれる作り話となっていた。人々は自分達を取り囲む断崖絶壁を<世界の果て>と考えるようになり、時折その断崖絶壁から下りてくるダヒリスの脅威に悩まされつつも、豊かな実りを得られる土地だったこともあり、国の政策に対して諸々不平不満を抱きつつも穏当に暮らしていた。そんなフォフォジャの辺境、崖に穴を掘ってそこに暮らす部族の少年<アシャッタ>は、崖の上に何があるのかが気になって仕方なかった。


真歴102000年頃(マゼ歴318年)。両親からは崖の上への興味を諫められていたアシャッタではあるものの、ある時、崖の上から落ちてきたダヒリスの子供を拾う。


真歴102000年頃(マゼ歴319年)。フォフォジュの人々にとってダヒリスは危険な獣であったことで、たとえ幼体こどもであっても見付け次第必ず殺すように言われていたものの、アシャッタは殺すことができず、部族の人間達にも隠れて<シャフォナ>と名付け、飼っていた。しかし同年、幼馴染の少女<ファノニハ>にシャフォナのことを知られ、アシャッタに秘密にしておくように言われたファノニハではあったもののダヒリスに対する恐怖には勝てず大人達に話してしまい、シャフォナを殺されそうになったアシャッタは集落を出奔。崖の上を目指して旅に出ることにしたのだった。


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