真面目な顔になるとより似てる ※乙喜実視点
『――あ〜。チェックしてるよその人。ここからでも日本にいる化物は何体か
大おばあちゃん珍しくシリアスな顔つき。この半眼になってキリっとしてると本当リリンさんみたい。
でも、
『うん、やっぱり学校入りなよ。お友達もいることだしさ。というか命令。逆らうなら一族から追放……したところであの
「な、なら?」
今度会った時一緒に寝るとか? それとも帰るまであーん? 着せ替え人形? 一体なにをするつもり――。
『しばらくオババと一緒に過ごそっか。学校は確か三年で終わるから三年くらい。その間ぁ〜ず〜〜〜〜〜〜っと一緒にご飯食べて、一緒に寝て、それからそれからオババ直々に鍛えちゃうからね♡ 手取り足取り♡』
「ひゅ……っ!」
よ、予想遥か天上天下唯我爆心地!
そんなのストレスマッハで死んじゃう!
っていうか私が大おばあちゃん苦手なのわかってて提案してるよね!? 大孫に嫌われてる故の罰が自分って悲しくならないのソレ!!?
『ふふふぅ〜♡ 今、キミちゃんの
「え、いいの?」
意外。あんなに好き好きしてるし、他の人と遊ぶだけで嫉妬剥き出しなのに。
『もちろん愛してほしい気持ちはあるけどぉ〜。でも、恋されるより恋するほうが好きだから、さ。恋してる時のがずぅ〜っと胸がキュンキュンしてて楽しいもん♪』
まぁ好かれるだけなら日常だもんね。よくいろんな男の人取っ替え引っ替えしてるし。隠しもしねぇし。天国で大おじいちゃんが泣いてるよきっと。
『とりあえず、そういうことだから。試験の合否決まったらまた連絡してね〜。じゃ、大おばあちゃんこれからお友達と遊ばなきゃだから』
「え……あ、ちょっと待っ――」
『それじゃあキミちゃん、まったねぇ〜♪ うぅぅぅぅぅぅぅぅぅ〜〜〜〜〜〜〜んっっっっっっっっっっま♡』
「うげっ」
はぁ、結局お父さんのことも頼めなかったし。学校のことも断れなかった。
学校に関しては諦めてたからいいけど。最悪試験で手を抜いちゃえばいいだけだし。
それで約束うんたらって言われても頑張ったのに責めるんだって言えばあの甘々オババはどーとでもなる。
よし! 全力で手を抜くぞ!
……リリンさんと一緒の学校に属することができる機会を棒に振るのだけが心残りだけど。
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