第2話

『二位転落ですね』

『お疲れです』


 ギルドに行けばやはり俺の話題でいっぱいだ、いつもならば返しているメッセージも、無視して、ギルド受付へ声をかける。


『いつも、お疲れ様です。本日は特別クエストを用意しています』


「特別クエ?」



 ゲーミングヘッドホンで喋った言葉は、そのまま文字になって文面に現れる。


『はい、ヘビーモス討伐。ポイント二万の最強クエストになります』


「二万!!」


『ええ、二万です』



 一つのクエストが約五十から百に対して、二万とは、これを受けない訳にはいかない。



「よし、じゃあそれにする」


『ただ、このクエスト、一人では絶対無理なので、報酬ポイントは分散して減りますが、どなたか応援をしてもらったほうがいいかと……』


「大丈夫大丈夫、とりあえずそのクエスト受けるよ」


『そうですか? まぁ止めはしません、承知いたしました』



 ギルドを受けてから詳細を見た、討伐対象、ヘビーモス。巨大な四足歩行のモンスター、その姿は山が動いているようだ。と、記載されてある。



「って、これは、まずいな」



 いくら最強を誇っていたからといって、山一つと戦うなんて、死にに行くのと同じだ。

 何百人もいるフレンドに応援要請を送る。



『行きましょう』

『返り咲かなきゃ、です』



 何百人もいたフレンドから返ってきたのは、二軒だけだった、一度ヘッドホンを外し、暴言を吐いた後、再度ヘッドフォンをつける。


 まあ、二人でもいないよりはいい、それにこいつらも、なかなかのレベルだ。



 

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