第14話

「このみさん、買い物に行ってきますね」

「あら、こんな時間に?

気を付けてね」

「はい、行ってきます」

携帯電話を見ると、今はもう二十二時だ。

こんな時間にスーパーは開いていないだろう

本当はスーパーでじっくり買い物しようと思っていたが、

今日はコンビニで済ませようと思う。

「いらっしゃいませ」

駅の近くにも関わらず、ひっそりとし過ぎているコンビニに

足を踏み入れる。

私はどれだけ人が苦手なのか、いつも無意識にひっそりとした

場所を選んでいる。

そこで、予想外の人物がいた。

「柴くん」

「橘音、奇遇だね」

「何、見てたの?」

「ああ、これ」

柴は最近大人気の歌い手グループのポスターを指さした。

確か、この人たちは、テレビにこの間出ていたような、

今コンビニコラボをしているそうだ。

「ラズベリーの王様だっけ」

「木苺の王子様だよ、ラズベリーの王様だったら普通に

ラズベリーの種類とかになっちゃうから」

「たしかに」

柴のツッコミが驚くほど的確だ。





*     *      *

木苺の王子様は誰をイメージしているか、

分かる人にはわかると思います。

作者の推しです。

もし、アウトだったら、教えて下さると

大変うれしいです。

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