第16話 待ち伏せ

 遠くから校門に立つ彼の姿を見つけた。


 誰かを待っている様子。


 もしかして…少しぐらい期待しても良いのかな。


 私は歩く速度を緩めて近づく。


 その気配に顔を上げた彼と目が合った。


 心の準備をしながら足を運ぶ。


 でも彼の視線はすぐに他所へと逃げていった。


 私はうつむき加減で小走りに校門を駆け抜けた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る