第5話 春が来た

 この制服に腕を通すのも今日で最後。


 私はずっと好きだった人に想いを告げた。


 これまでの関係を壊してしまうのが怖くて、今まで気持ちを伝えられなかった。


 けれども彼とは、どのみちもう会えなくなる。


 彼の返事を聞いた私の頬は、桜の花びらよりも濃い桃色に染まる。


 地球最後の日、やっと私に春が来た。

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