真夜中の伊勢さん?

ヤッキムン

第1話

自分の勉強部屋には何か霊のようなものが存在している。

中2の時は沖縄に住んでいて、中3で大阪の中学に転校して、大阪の家に初めて来た日から自分の勉強部屋に何か存在してるのを感じた。

中学の先には藤原鎌足のお墓ではないかとされている阿武山古墳もあり、家の近くには今城塚古墳もあって、また山崎の戦いの山崎も近いし、何かしらの霊も存在してて おかしくはない土地である。

自分の勉強部屋でも、最初に入った時から 何時代の どういう霊なのかは自分にはわからないけど、毎日 中学の勉強を終えて ふとんに入って寝てると、霊も騒がしくなる。

何日か過ぎると、どうも芸術家の霊なのでは?と思うようになった。というのも、寝てる自分に対して、芸術に関して もっと高い意識を持ちなさい!と言ってるような気がするのだ。弟子にでも言ってるような感じで、何か芸術にもっと大きく広がるような感覚を持て!と毎晩、中3の自分に言ってるようなのだ。

実際、その部屋にいると、なぜか めっちゃ絵を描きたくなるし、勉強してても、ついつい手はノートに絵を描いている。しかも、自分でも なかなか上手い絵を描くなあと思う。

だから絵描きの霊なのではと思う。勉強してる時は自分も集中してるから、霊を強く感じることはないけど、真夜中 寝てると、芸術に対し時空を超えて宇宙に拡がる心を持て!と伝えてるように感じるのだ。

中3だから高校受験の勉強をしてるのに、そんな自分に何かメッセージを真夜中に送ってる。

そして、高校に合格するけど、行きたかった高校とは別の高校に、何かに導かれるようにして入学して、入学してから、その高校の近くに伊勢寺があることを知り、伊勢さんの御導きなのだろうかと、高校生になって、そんなふうに思ってる。

高校生になったら、自分の勉強部屋では霊を感じなくなった。ただ家全体を守ってくれてはるような感じはしている。

高校では美術がいちばん好きだ。伊勢さんも美術好きだったのだろうか...

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