真夜中のポスト
鮭さん
第1話
真夜中になると、郵便ポストは口からビームを吐き走る車をスクラップにして食べています。
ピー ドカーンッ パクパク
ピー ドカーンッ パクパク
「いてぇーっ」
そう叫びながら車は食べられていきます。無惨だ残酷だ。ポストのお腹の中には車の養分が貯まります。
ポポポポポ
栄養を得た郵便物には車輪が生えます。
にょにょにょにょにょ
郵便物は走り出します。
ガーガーガー、ガーガーガー
ガツーンガツーンガツーンガツーン
「いてぇーっ!!」
ガツーンガツーンガツーンガツーン
お腹の中で郵便物がぶつかりまくるので郵便ポストは痛いです。
「いてぇーっ!!」
ポストは救急病院に向かいます。片足でケンケンのように向かいます。
「いてぇーっ!!いてぇーっ!!」
ドカーンッ
ガラスを割って入ると人々が見てきます。だってポストだからね。
「お腹が痛いです。」
と受付の人に言いました。
「きゃーポストだわー!!」
と受付の人は言いました。
「申し訳ないのですがポストは診察できません。」
とお医者さんは言いました。
「差別だー!!」
ポストは叫びましたがその頃にはもうお医者さんは次の患者さんを見ていました。
ポストはショックと腹痛のあまり嘔吐しました。
「おぼぼぼぼぼぼぼ。」
ガーガーガーガー
車輪のついた郵便物たちがポストの口から吐き出され、一斉に走り出しました。
あがー
ガーガーガー、ガーガーガー
「うおおおおお!!俺の届け先はどこだー!!」
ガーガーガー、ガーガーガー
「ここかー!!」
みんなちゃんと届け先まで自分で行きました。よかったね。よかったよかったよかったね。
完
真夜中のポスト 鮭さん @sakesan
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