第6話 鬼ごっこ2(改訂版)
元警察官の
健二は巨大オオカミをたけるが倒したことをニュースで知っているので、鬼のことも何とかしてくれると思ったのだ。
早速、健二はたけるに電話する
「先輩、助けてください、あれに追われて
いるんです。」
「あれってなんだ。」
「角のあるあれです。」
「鬼のことかいいぞ、駅で待ち合わせを
しよう。」
健二は駅に向かう、駅にはたけると傍に妙齢の美女がいる。
「先輩、久しぶりです、もう1人呼んで
いいですか。」
「いいよ、で隣にいるのは
しなくてもいいから。」
健二は、たけるとの関係が気になる。
そして、
「
「そうか、勝てないか。」
「そうでもないよ、今先輩といるんだ
けど、逢神たける知っている。」
「ああ、オオカミを殺した人でしょ。」
「何とかしてくれそうなんだ。」
「鬼を退治してくれるのか。」
この時、電話に聞き覚えにある声が入る
「みーつけた、キャハハー」
「うわあぁぁ」
大樹の叫び声がする。
そして、咀嚼音と骨をかみ砕く音がする。
たけるがスマホを取り上げる
「代れ、食ってやがるのか。」
そして、健二に言う
「手遅れのようだ、今日から俺と一緒に
いてもらうぞ。」
「はい。」
健二は従うしかない。
たけるの住んでいるのはワンルームマンションである。
健二は床に布団を敷いて寝て、たけると鈴鹿はベットに寝ている
しかし健二は寝付けない、たけるがベットの上で鈴鹿を襲うように欲望を満たしていたからである。
それは3日続く、4日目の昼近くたけるはテレビ番組に出ると言って出かける。
もちろん、鈴鹿と健二も一緒である。
今日はたけるのオカルト相談コーナーの1日目である。
スタジオに着くと待合室に案内される待合室の中には弁当やお菓子などが置かれている。
たけると健二は弁当を食べる、鈴鹿は、きれいなお菓子を選んで食べている。
そこへ、フロアディレクターの清水えりなが入って来る。
「逢神さん大変です、今日の相談者が
帰ってしまいました。」
「何で。」
「逢神さんの名前出したら怒ってしまっ
て・・・」
「代わりがここに居ます。」
たけるは健二を指す。
「どんな相談ですか。」
「鬼に追われているんですよ、今、俺が
保護してます。」
「お願いできますか。」
「あれを何とかできますか。」
「そのために俺といるんだろ。」
「なら出ます。」
健二が相談者1号となってオカルト相談コーナーの1回目の生放送が始まる。
「今日は鬼がらみの相談です。」
たけるが愛想よく言う
「説明していただけますか。」
「廃旅館であれに遭ったんです、鬼ごっこ
をすることになって、友達が3人食べら
れました。」
「あれって何ですか。」
「角のあるあれです、次は僕の番です。」
「あれの名前を言え。」
「言えません。」
「言わないと出てこないだろうが、さっさ
としろ。」
「言えません。」
たけるは健二をすりガラスの向こうから引っ張り出し、胸ぐらを掴む
「友達の仇だろ、早く言え。」
健二は覚悟を決める
「鬼です。」
すると聞き覚えのある声がする
「みーつけた、キャハハー、君はゆっくり
食べてあげるね。」
青鬼が現れる。
たけるの血が騒ぎ始める早く刀を出して、その刀に鬼の血を与えろと・・・
そして心の中で呪われた鬼切りの刀の名を呼ぶ
来い、羽左衛門ノ贄ノ夜叉
虚空から護符に包まれた鞘に収まった刀が虚空から浮かびあがる。
青鬼の笑い声が止まる。
スタジオは鬼の出現に騒ぎになるがカメラマンは撮影をやめない。
たけるは刀を鞘から抜きはらう、心の中が鬼への憎しみに満ちる。
青鬼は言う
「刀で鬼、殺せない。」
たけるは人間業とは思えない動きで鬼の前に移動する
青鬼の動きは早い、刀で切りつけるがその時にはたけるの後ろに移動しており、たけるの左肩が爪で引き裂かれ出血する。
しかし青鬼も無傷でない、左腕がひじから切り落とされている、切り口は体液を吸われたように干からびていき、激痛を与える。
「ぎやあぁぁー」
青鬼は叫ぶ。
たけるは刀を横なぎにする、青鬼は避けるが腹を引き裂かれ臓物をさらけ出し、動きが止まる。
「ゆっくり干からびて死んでゆけ。」
たけるは言い放つ。
既に臓物も干からび全身から体液を吸われるように青鬼はミイラのようになってしまう。
たけるは心を落ち着かせ、鬼への憎しみに抗い刀を鞘に収める。
すると刀は虚空へと沈んでいく。
まだ、彼の心の中は鬼への憎しみで満たされている。
彼はもがき憎しみの沼から抜け出す。
「健二、終わったぞ。」
たけるは健二に話しかけるが信じられないような顔をしている。
鈴鹿がたけるに近づき
「今度は心をコントロールできたね。」
「努力するよ。」
たけるは鬼切りの刀の呪いに勝ちたかった。
たけるの鬼退治の映像はネットにも流され、オカルト相談コーナーには相談が殺到することになる。
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