内政チートな男爵令嬢の成り上がり
中城セイ
序文
私の名前はエルクカイン・ウォスター・ヴァルクハイン。ロウサイン王国の男爵だ。男爵と言っても、零細男爵だが。我が娘のおかげで世界一裕福な領になるまで――――。その道筋をここに記す。
我が領地はロウサイン王国の外れ、首都からは直線距離では近いんだが、迂回して複数の他領を越えて10日ほどかかった。土地は広いことは広いが、森や山が多く、人口も3000人ほどだった。
私には子供は5人いる。息子が2人で娘が3人。上から長男ウォルフガンフ、長女レティシア、次男レイサム、次女セレスティア、末娘ミルフィーネ。皆、私なんかよりも優秀で、実際私が領地経営に四苦八苦していた頃より、子供たちが領地経営に参加してからの方が発展している。
ただ、我が家が発展しだしたのは、長男が成人したときではなく、もっとも優秀な娘、ミルフィーネの7歳の誕生日の10日前のことであった――――。
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