秋田なまはげ旅行

浅野浩二

第1話秋田なまはげ旅行

秋田なまはげ旅行


「泣く子はいねだが」と言って、鬼の面をつけ、蓑を被り、包丁を持って、突然、家に入ってきて、「泣く子はいねだが」と叫んで、その家の住人を威嚇する伝統行事が、秋田の、なまはげ、である。これは、年の暮に行われる。なんで、鬼が来るかというと、鬼は、怖い物のようなイメージがあるが、実は、鬼は福をもたらす存在なのである。節分の時、「鬼は外。福は内」と言って豆をまくが、あれは、実は、鬼は福をもたらしてくれる、ありがたい存在であり、「鬼を、家の中に入ってくれるよう、呼びよせるために豆を撒くのである。しかし、鬼は角が生えており、怖い風貌から、いつの間にか、怖い、悪い物という意味に変わってしまったのである。言葉の意味が変わったら、新しい意味の方を使わねばならなくなる。



順子と京子は、会社の同僚である。新卒で今年の春、入社したばかりで、新入社員の給料は、低い。二人は相性が良く、すぐに親しくなった。

「順子。今年の正月は、どうやって、過ごそうか」

京子が、隣りの席に座っている順子に聞いた。

「そうね。スキー場は、混んでるし・・・。初詣にでも、行かない?」

順子が答えた。

「でも初詣も混んでるわ」

京子が否定的な意見を述べた。

「あっ。順子。面白そうなツアーがあるわ」

パソコンを操作していた京子が言った。

「なあに。それ?」

「秋田なまはげ旅館。二泊三日。豪華な郷土料理。旅費、宿泊費、なまはげショー付き、合計一万円だって」

「へー。安いわね。そういえば秋田は、まだ行ったことがなかったわね」

「残りあとわずか、って書いてあるわ」

「じゃあ、それにしましょう」

順子が言った。

「決まり。じゃあ、すぐに予約するわね」

そう言って、京子は携帯で、その旅館に電話をかけた。

「もしもし。ネットの広告で見たんですけど。秋田なまはげ旅館でしょうか?」

「はい。そうです」

相手が答えた。

「二人で泊まりたいんですけど、よろしいでしょうか?」

「ああ。誠にすみません。一週間前に全部、予約が決まってしまいまして。申し訳ございません」

相手がペコペコ頭を下げながら、話しているような光景がイメージされた。

「そうですか。わかりました」

そう言って、京子は携帯を切った。

「あーあ。残念だったわね」

「いい所は、早く決まっちゃうのは、仕方がないわ」

「じゃあ、どこかいい所がないか、また探すわ」

そう言って京子は、パソコンで、また年末年始のツアーを検索し始めた。

その時。

トルルルルル。

京子の携帯電話が鳴った。

「あっ。もしもし。寸刻前に電話を掛けて下さった方ですか?」

「はい。そうです」

京子は、発信者番号通知で、かけたのである。

「幸い。今、二人連れの客からキャンセルが入りました。もし、よろしければ、お泊り出来ますが、いかがいたしましょうか?」

相手が言った。

「はい。それは、すごく嬉しいです」

京子は、隣りの順子を見た。

「順子。いいわね?」

京子は順子の意志を確かめた。

「うん。異議なし」

順子に異論はなかった。京子は、携帯に口を当て、

「はい。それでは、お願い致します」

と元気に言った。

「二名様でございましょうか?」

相手が聞いた。

「はい」

京子は元気よく答えた。

「では、お名前と電話番号をうかがっても、よろしいでしょうか?」

「はい。佐々木京子と吉田順子の二人です。今、私は、自分の携帯電話でかけているので、電話番号は、今、そちらに表示されている番号です」

「わかりました。では、お待ちしております」

「よろしくお願い致します」

そう言って京子は、電話を切った。

「やったね。順子」

京子はガッツポーズをつくって嬉しそうに順子を見た。

「よかったわね」

順子も嬉しそうにニコッと笑った。

こうして、二人の年末の行き先が決まった。

一月一日と二日の二泊の、秋田なまはげ旅館である。



二人は、それぞれ仕事にもどった。

「こら。仕事中に何を話しているんだ」

と課長に叱られた。

「ごめんなさい」

と言って京子と順子はペロリと舌を出した。



大晦日になり、いよいよ仕事納めとなった。

「今年の我が社の経営は、政府の円安誘導により、まずまずだったが、今後の見通しは、不透明だ。来年からは、人件費を抑えるために、中国や東南アジアに生産工場を作る予定だ。来年も、皆も気を入れて頑張ってくれ」

と課長が言った。が、入社一年目の新入社員にとっては、自分達とは関係ないことだった。



その日(大晦日)の仕事の後、二人は駅前の喫茶店に入った。

「はー。やっと、今年の仕事も終わったわね」

京子が、ホットココアを飲みながら言った。

「終わったといっても、休めるのは、正月の三日だけ。年が明けたら、また仕事だわ」

順子がホットレモンティーを一飲みして言った。

「ぜいたく言うもんじゃないわ。賃金の安い発展途上国の製造工場では、一日中、流れ作業じゃないの」

「そんなこと言ったら、途上国の人達に失礼じゃない。私たちは、まだ、恵まれている方だわ」

順子がホットレモンティーを啜りながら言った。

「でも、ヨーロッパでは、一ヶ月もサマーバカンスをとったりしているじゃない。どうして日本は、一ヶ月のサマーバカンスがとれないのかしら?」

「それは、プラザ合意によるバブル崩壊と不良債権と、リーマンショックの影響だからよ」

二人は、共に中堅私立大出で、それでも、京子は、120社、順子は、150社、回ったあげく、やっとのこと、この会社に内定がとれたのである。内定をとれるまでに、何度、自殺を本気で考えたことか。今の日本では、自殺も一つの就職先の選択肢の一つなのである。

特技といったら、順子がTOEIC=875で、京子は、美人で、日本語文章能力検定準二級だった。

「今夜はどう、過ごす?」

京子が聞いた。

「そうね。年越し蕎麦を食べながら、紅白歌合戦を見るんじゃないからしら」

「私も、そうだわ」

京子が相槌を打った。



「じゃあ、明日の10時に東京駅で会いましょう」

「ええ」

そう言って二人は別れた。レジは京子が払った。

二人は、その晩、それぞれ、家で年越し蕎麦を食べながら、紅白歌合戦を見た。

そして、それが終わり、「行く年、来る年」を見た。



年が明けて新年になった。

町は、コンビニ以外どこも、シャッターを閉めている。そして、「明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します」と書かれている。車のナンバープレートに、注連飾りが取り付けられている車は少なく、それでも、10台に一台くらいは、注連飾りをした車もあった。初詣に行く人々も、たった三日の休みだが、どこか、仕事の荷が降りて、ほっとしているような、のほほんとした雰囲気である。



京子と順子は、東京駅の東北新幹線の中央口で、お互い相手を見つけた。京子が先に来ていた。京子は順子を見つけると、大きく手を振った。

「京子。待った?」

順子が聞いた。

「ううん。私も、ちょうど今、来たところ」

二人は、東北、上越、長野、新幹線の改札を通った。東北新幹線は、全て指定席である。スキーやスノーボードを持った人や、帰省と思しき人達が、所狭しと、待合室を占めていた。新幹線の発車時刻には、まだ20分ある。待合室のロビーの正面の電光掲示板では、最前の新幹線が発車する時刻と行き先と発車時間が示されていて、発車時間ちょうどになると、次の新幹線が繰り上げられて表示された。次発の新幹線が先発に変わって、それに乗る客が数名、立ち上がって、待合室から出ていった。

ちょうど二人隣り合った座席が空いたので、二人は、そこに座った。

「順子。何か飲む?」

京子が聞いた。

「じぇあ、粒入りのお汁粉」

京子は、立ち上がって自動販売機に行き、二つ缶を持って戻ってきた。

「はい」

京子は順子に、粒入りのお汁粉を渡した。

「ありがとう」

京子は、ホットレモンだった。順子が、財布をバッグから取り出そうとすると、京子が手を振って制した。

「いいわよ。たかが130円」

「ありがとう」

二人は、缶の詮をプシュッと開け、コクコクと飲んだ。

「寒い時に、暖かい所へ行くのも、いいけれど、雪国に行くのもいいわね」

「そうね。冬は雪が降って積もっていると、何だか、冬らしい楽しい気分になるからね」

「東京では、ホワイトクリスマスなんて見れないけれど、クリスマスに雪が降ってくれたらロマンチックな感覚になるものね」

「でも、東北の人にしてみれば、雪は嫌なものでしかないんじゃないかしら」

そんなことを話している内に、電光掲示板の一番上が、京子たちの乗る、秋田新幹線の表示になった。

「京子。行きましょう」

順子が言った。

「待って。新幹線は、車内清掃で、発車時間の5分前くらにならないと開かないから、まだ開いてないわよ」

と京子が制した。

時計を見ると、発車時間まで、あと10分あった。その間、二人は、じっと待合室にある時計を見守った。

発車時間の5分前になった。

「行きましょう」

二人は、立ち上がって、地下の待合室を出て、エスカレーターで、プラットホームに出た。

もう、秋田新幹線は、来ていた。ちょうど、車内清掃が終わって、客がゾロゾロと乗り込んでいる所だった。

秋田新幹線こまち号は、東北新幹線の前に連結されている。二つ、連結された新幹線は、岩手県の盛岡駅まで、連結されたまま、一緒に走って、盛岡駅で、切り離され、秋田新幹線は、西方の秋田に向かって走り、東北新幹線は、そのまま北上して、新青森へ行くのである。

途中の停車駅は、盛岡までは、上野、大宮、仙台、盛岡、の4駅で、盛岡駅で、後ろに連結されている東北新幹線が切り離されて、秋田新幹線こまち号だけとなり、秋田へ向かうのである。秋田新幹線は、雫石、田沢湖、角館、大曲、と止まって終点の秋田に着く。


仙台までは、雪は少なかったが、仙台を過ぎて、岩手県に入ると、窓外の景色は、一面、雪で覆われていた。

「うわー。すごい雪ね」

二人は、嬉しそうに叫んだ。

盛岡駅で、秋田行きの、こまち号と、新青森行きの、はやて号に、分かれ、秋田に向かうと、窓外の雪は、一層、積もっていた。



秋田新幹線が、終点の秋田駅に着いた。

「やっと、ついたわね」

「何だか、長かったわね」

二人は、それから、男鹿半島へ向かう男鹿線に乗り、約1時間で、終点の男鹿駅に着いた。男鹿線は、男鹿半島の右側に沿って走っている。

右手には、日本海があるが、沿線は住宅と防風林が視界を遮っており、車窓からは日本海が見えなかった。


男鹿駅では、二人を用意した旅館のバスが待っていた。回りは一面、雪で覆われている。

30位して、ようやく旅館に着いた。

「お客さんが、着きましたべ」

バスのザクザク雪を踏み鳴らす音で、わかったのだろう。旅館の主人が出て来た。頭の禿げた、かなり歳のいった、じいさんだった。

「こんにちは。初めまして。明けましておめでとうございます」

京子と順子は、笑顔で深々と頭を下げて挨拶した。

「よう来たべな。明けまして、おめでとうべな」

旅館の親爺も、嬉しそうに挨拶した。



二人は、親爺に案内されて部屋に入った。

「温泉があるべな。先に入るだがね。それとも、食事にするだがね?」

親爺が聞いた。

二人の腹がグーと鳴った。二人は、旅館での郷土料理を美味しく食べるために、新幹線の中でも、あえて駅弁を買わなかった。それでも、やはり長旅は、腹が減るので、ワゴンサービスが回って来た時、トッポを買って食べた。

「どうする?」

順子が京子に聞いた。

「そうね。まず温泉に入らない。寒くて仕方がないわ。温まってから、食事にしない?」

京子が、そう聞いた。

「そうね。そうしましょ」

順子が肯いた。

「そうかね。じゃ、案内するべ」

二人は部屋に入って、浴衣に着替えた。

そして親爺に案内されて、二人は、親爺の後についていった。

旅館から数分ほど歩いた所の、雑木林の中に露天風呂があった。

「ここは混浴じゃけんども、今日は、泊まり客は、あんたらしかおらん。安心して入りんしゃい」

そう言って旅館の親爺は、旅館に戻っていった。



「へー。京子。ここ。混浴だって。水着、持ってきた?」

「一応、着けてきたわ。でも、誰も来そうもないし、裸で入っちゃいましょう」

「そうね。ふふふ」

二人は顔を見合わせて、ふふふ、と笑った。

二人は浴衣を脱いだ。浴衣の下はビキニだった。

二人は、ビキニも、脱いで、全裸になった。そして、ドボンと温泉に入った。

なんやかんや言っても、女は結局、みんな露出趣味があるのである。女が露天風呂に行きたがるのは、温泉が好きなのと、もう一つ、男に見られるかもしれない、というスリルを味わいたいためである。

「はー。いい気持ち」

「一年の疲れが、スッキリとれるような感じね」

二人は温泉に浸かりながら、そんなことを言い合った。

その時である。雑木林の中でカサッと物音がした。

「誰。誰かいるの?」

京子が、雑木林の方に向かって言った。しかし返事は返って来ない。

「熊かしら。狸かしら。きっと、何かの動物よ」

順子が言った。

「ちょっと私、見てくるわ」

そう言って京子は、湯から上がると、バスタオルを体に巻いて、音のした方へ歩んだ。

すると一本の木の裏に、少年が縮こまっていた。小学生くらいの、男の子だった。

「ボク。何をしているの?」

京子が問いかけると、少年は、逃げようとした。京子は、少年の手をつかんで逃げれなくした。

「ははあ。覗きにきたのね」

京子は笑って言った。

「ち、違います」

少年は即座に反駁した。

「じゃあ、何をしにきたの?」

「あ、あの。温泉に入りに来たんです。でも、あなた達、二人が入っていたから、入るのを、ためらっていたんです」

「どうして私達がいると入れないの?」

「そ、それは。この温泉は、入浴料、500円、旅館の主人に払って、断らないといけないからです」

「子供は200円よ。そんなの、私が払ってあげるから、入りなさいよ」

そう言って京子は、少年の手を引いて、露天風呂に連れてきた。

「さあ。遠慮しないで、入りなさい」

ためらっている少年に京子は強気の口調で言った。



相手は女とはいえ、小学生の力では、大人の力にかなわない。

逃げられない、と少年は観念したのだろう。少年は服を脱ぎ出した。セーターを脱ぎ、厚手の上着とズボンを脱いで、パンツ一枚になった。ズボンを脱いだ時、ポケットから、小型の高性能デジカメがポロッと落ちた。京子は、それをサッと拾った。

調べると、それには、ここの露天風呂に浸かっている若い女の写真がたくさん、写されていた。

「うわー。すごーい。盗撮の常習犯なのね。秋田県警に連絡しなくちゃ」

「ち、違います」

少年は焦って反駁した。

「どう違うの?」

「そ、それは・・・つまり・・・その写真は・・・温泉に来た人の記念として、相手の同意を得て、写してあげたものなのです」

「それにしては、若い女のスナップ写真ばかりじゃない。普通、相手の同意を得た記念撮影の写真なら、カメラに向かってピースサインをしている写真なはずよ」

「そ、それは・・・つ、つまり・・・女の人に、どういう写真を撮って欲しいかと聞いたら、スナップ写真の方が芸術的で、スナップ写真を、お願いします、という返事ばかりだったからです」

「わかったわ。ともかく、温泉に入りなさいよ。そのために来たんでしょ」

そう言われても、少年は、パンツをなかなか脱げないで躊躇している。

しかし、京子が、さあ、早く入りなさいよ、と催促するものだから、少年も、ついに、観念したらしく、少年は、パンツを履いたまま、温泉に入ろうとした。

京子が、サッと少年の手をつかんだ。

「パンツを履いたまま、温泉に入る、なんて聞いたことないわ。パンツが濡れちゃうじゃない。さあ、パンツも脱ぎなさい」

京子が、少年の手をつかんで、言った。


「混浴風呂では、男はみんな裸よ。女は水着を着ることもあるけれど、私達は全裸よ」

少年は、パンツのゴムの縁に手をかけた。しかし、躊躇して、なかなか下げられない。

京子は、少年の後ろに回って、パンツの縁を、つかむと、グイと降ろした。

「ああっ」

少年は、あわててパンツを引き上げようとした。しかし京子は、素早く、パンツを足から抜きとってしまった。

少年の、石棒は、天狗の鼻のように、激しく怒張して、せせり立っていた。

「うわー。すごーい」

京子と順子は、それを見て、驚嘆の声をあげた。

少年は、見られる恥ずかしさから、のがれるように、急いで、湯に入った。

京子も湯に入った。


京子と順子は両方から少年を挟むように、少年の間近に寄ってきた。

少年は、茹で蛸のように、真っ赤になっている。

「やっぱり、普天風呂では、男と女が一緒に入るのがいいわね」

しばし、三人は、黙って、露天風呂の心地よさに浸っていた。

しかし、少年は、心地よかったか、どうかは、わからない。

少年は、真っ赤な顔で真正面を見ていた。

順子が二人から、離れて、二人の対岸に行き、振り返って、京子と少年の方を向いた。

「はあ。ちょっと、長く浸かっていたんで、湯疲れしちゃたわ」

そう言って、順子は、湯から上がって、湯の縁に腰かけた。

「温泉では、温まるのと、体を冷ますのを交互に繰り返して、交感神経と副交感神経の活動を切り替えるのが、自律神経を整えるのにいいのよ」

そう言って、京子も、湯から上がって、湯の縁に腰かけた。

少年は、目のやり場に困っている。目の前には全裸の順子が、縁に腰かけているし、後ろには、全裸の京子がいる。

「順子―。凄くセクシーでいいわ。温泉に来た記念として、写真を撮ってあけましょうか?」

「ええ。お願い」

順子は、立ち上がって、乳房と恥部を手で覆った。それは、ボッティチェリのビーナスの誕生のポーズだった。

「ボク。写真を撮りたいから、デジカメを借りてもいい?」

京子は少年に聞いた。

「は、はい」

カシャ。カシャ。

京子は、少年のデジカメで、順子の全裸の写真を、何枚も撮った。

「私も撮って」

そう言って、京子はデジカメを順子に渡し、順子に全裸の写真を何枚も撮ってもらった。

「ボク。旅の一期一会で、出会えたんだから、一緒に写真を撮りましょう」

そう言って京子は、少年の手をつかんだ。

「えっ。そんな。いいです」

「そう遠慮しないで」

そう言って、京子は、少年の手を引っ張った。

やむなく、少年は、湯からあがった。

少年の石棒は、天狗の鼻のように、ビンビンに反り上がっていた。

「すごーい。やっぱり盗撮魔だけあって、すごくスケベなのね」

京子は、立ち上がって、少年を後ろから、抱くようにした。京子は、少年の後ろから、少年と手をつないだ。少年の頭の上には、京子の豊満な、乳房が、乗っている、京子の恥部は、少年の体で隠されて、見えない。しかし、少年の、ビンビンに勃起した石棒は、丸見えである。

「さあ。順子。撮って―」

カシャ。カシャ。

少年は、ジタバタ抵抗したが、順子は、何枚も、写真を撮った。

「じゃあ、今度は、凌辱の図」

京子は、そう言って、座った。

「ボク。手で、アソコと胸を隠して」

京子は少年を後ろに座らせて、片手を京子の恥部に、片手を京子の胸に当てさせた。

「ふふ。これで、恥ずかしい所は、写らないわね」

「京子。凄いエロティックよ。何だか、京子が、少年に凌辱されているみたい」

そう言って順子は、何枚もそのポーズの写真を撮った。

少年は、ハアハアと、激しく興奮していた。

「ボク。精液がいっぱい、溜まっちゃってるでしょ。体内に溜まり過ぎた物は出さないと健康に悪いわよ」

京子が言った。

「さあ。横になって。体に溜まっている悪い物を出してあげるわ」

そう言って、京子は、順子の方を見た。

「順子―。こっちに来てー」

京子は、仰向けになっている少年の腹の上に、跨いでドッカと尻を乗せた。

少年は、身動きがとれない。

順子は、仰向けに寝た少年の両足を開いて、つかんだ。

京子は、少年のビンビンに勃起した、石棒を握って、ゆっくりと、しごき出した。

「ふふ。私の体を触ってもいいわよ」

京子に言われて、少年は、京子の白桃のような尻を触った。

京子は、しごく度合いを強めていった。

クチャクチャとカウパー腺の音がし出した。

「ああー。で、出る―」

そう叫ぶや、少年の亀頭から、勢いよく、白濁液が放射状に飛び出した。

「ふふ。気持ち良かったでしょ」

「は、はい」

「本当は、ボク。物凄くエッチなんでしょ」

「は、はい」

少年は、とうとう正直に告白した。

三人は、また風呂に入った。

「じゃあ、もう、そろそろ、私たち旅館にもどるわ」

「あ、有難うございました」

服を着ると、少年は、そう礼を言って、雑木林の中に去って行った。



「ふふふ。楽しかったわね」

「そうね。せっかく温泉旅館に来たんだから、このくらい面白いことが、ないとね」

「私。お腹ペコペコだわ」

「私もよ」

二人は旅館にもどった。

「いい湯でしたわ」

二人は旅館の親爺に、そう言って、旅館に入った。

「そうか。そりゃよがっだべな。食事をすぐ持ってぐけん」

親爺が言った。

トントン。

しばしして、戸がノックされた。

「どうぞ」

スーと戸が開いて、親爺が入って来た。

「食事を持ってきたべな」

そう言って親爺は、卓の上に、食事を並べだした。

秋田の郷土料理の、きりたんぽ、や、比内地鶏、の鍋物をメインに、小皿で、色々な山菜や、海鮮料理が、ボリュームたっぷりに、卓上に並べられた。

「うわー。美味しそー」

腹を減らして来ただけに、二人の腹がグーと鳴った。

「全部、食べても、まだ足りなかったら、言うべさ。料理は、ぎょうさん、あるけん」

親爺は、そう言って、出ていった。

「いただきまーす」



二人は、ハフハフ言いながら、料理を食べた。

「美味しいわね。順子」

「そうね。五臓六腑にしみわたる、みたいな感じだわ」

二人は、ボリュームたっぷりの料理を全部、食べた。

そして、デザートのアイスクリームを食べ、地酒を飲んだ。

「はー。食べた。食べた」

「美味しかったわね」

「何か、面白いことはないかしら?」

「また、露天風呂に行ってみる?」

「そうね。また、あの子が来るかもしれないし」

二人が、そんな、とりとめのない話をしている時だった。

突然、ノックもなく、部屋がガラリと勢いよく開いた。

恐ろしい鬼の面を被り、蓑を着て、木製の包丁を持った二人が、断りも無く、ズカズカと部屋に入ってきた。鬼たちは、

「泣く子はいねだが」

「泣き虫はいねだが」

と言いながら、京子と順子を、威嚇するように、四股を踏んだ。

「はー。吃驚した」

「なまはげ、って本当に、いきなり入ってくるものなのね」

「きっと、これは、旅館のサービスね」

京子と順子は、そう言い合った。

「でも、面白いわね」

「でも、幼児だったら、本当に泣いちゃうんじゃないかしら」

「でも、なんで、正月に、なまはげ、が来るのかしら?」

「それは、鬼は、厄払いの来訪神だからよ。鬼は、本当は、幸福を呼ぶ存在なのよ」

京子と順子は、立ち上がって、

「ふふふ。鬼さん。こちら。手のなる方へ」

と言って、笑いながら、手を叩きながら、キャッ、キャッ、と叫びながら、部屋の中を、逃げ回った。

鬼は、二人を追いかけて、二人を、それぞれ、部屋の隅に、追いつめた。

キャーと二人は、叫んだ。


一匹の鬼は、京子を捕まえると、京子の両手を背中に捩じ上げて、縄で手首を縛り上げた。順子を、追っていた鬼も、京子と同様、順子の両手を背中に捩じ上げて、縄で手首を縛り上げた。

二人は、後ろ手に縛られたまま、畳の上に正座させられた。

「ふふ。かなり、本格的なのね」

「ふふふ。かなり、際どいことをするのね」

二人の鬼は、それぞれ、京子と順子の縄尻をとると、背中を突いて、部屋から、連れ出した。

「ふふ。かなり、本格的なのね」

「でも、スリルがあって、面白いわ」

二人は旅館の外に、連れ出された。

旅館の外には、車が止めてあった。

二人の、なまはげ、は、京子と順子を車の後部座席に乗せると、自分達は、運転席に乗った。そして、エンジンをかけて、車を出した。

「あ、あの。これは、どういうことなのですか?」

「どこへ連れていくのですか?」

二人は、後ろ手に、縛られたまま、運転席と助手席の、なまはげ、に聞いた。

だが、なまはげ、は、何も答えない。

「きっと、どこかのレジャー施設に連れて行って、新年の御馳走をしてくれるのよ」

「秋田の、なまはげ、の行事って、かなり本格的なのね」

二人は、そう言い合った。

車は林の中を走っていった。

「あ、あの。どこへ連れていって下さるのですか?」

そう聞いても、なまはげ、は、何も喋らない。

もう、外は真っ暗である。

しばし走った後、車は、ある建物の前で止まった。

なまはけ、に、促されて、二人は降ろされた。二人は、その建物の裏手に入らされた。

「どういうことかしら」

「わ、わからないわ」

二人の、なまはげ、は京子と順子を、ある小さな部屋に入れた。そこは、小さな楽屋のような感じだった。その部屋の一面は大きなカーテンで仕切られていた。閉められたカーテンの隙間から、その先が見えた。

「ああっ」

二人は、驚いて叫んだ。

そこは、コウコウとスポットライトの点いた、小劇場のようなステージだった。ステージの前は、客席になっており、客達は、みな、なまはげの面を被っていた。それは、ちょうどストリップ劇場のようだった。

二人の、なまはげ、は、京子と順子の二人の縄尻をとりながら、背中をトンと押して、ステージの中央に引き出した。

「おおっ。すげえ美人」

客達は、一斉に叫んだ。

「こ、これは、どういうことなの?」

京子と順子は、彼女らの縄尻をとっている、なまはげに聞いた。

しかし、なまはげ、は、黙っている。



「やあ。みな様。本日は、ようこそ、お出で下さいました。秋田なまはげSMショーを、たっぷりと、お楽しみ下さい。本日のスターは、飛び切りの美女二人です」

と一人の男が言った。背広を着て、蝶ネクタイをしていることから、おそらく司会者なのだろう。

「順子。これは、なまはげ、の行事なんかじゃないわ」

「そ、そうだわ。これは本当の犯罪だわ」

「なまはげ、の、仮面をかぶって人を脅す行事を利用した、本当の犯罪だわ」

ここに至って、二人は、やっと事実に気づいて青ざめた。

「どうしよう。京子?」

「どうしようって、どうしようも出来ないわ」

「私たち、どうなってしまうのからしら?」

「わ、わからないわ」

二人は恐怖に引き攣った顔を見合わせた。

ステージの両脇に、もう二人の、なまはげ、が仁王立ちしていて、か弱い女の身では、逃げようもない。

「さあ。着てるもんさ。全部、脱ぐべ」

二人の縄尻を、とっている、二人の、なまはげ、が、言った。

そして、二人の後ろ手の縛めを解いた。

手が自由になったが、か弱い女の身では、逃げようがない。



「順子。あきらめて、言うことに従いましょう。まさか、殺したりはしないでしょうし・・・」

「そ、そうね。京子。おとなしく言うことを聞いていれば、ショーが終わったら、きっと解放してくれるわ」

二人は、そう言って合意し合った。

京子と順子の二人は、おそるおそる浴衣を脱いだ。浴衣の下は、豊満な乳房を覆うブラジャーと、大きな尻を覆うパンティーだった。

二人は、チラリと、後ろに控えている、なまはげ、を見たが、なまはげ、は、仁王立ちしていて、許しを乞うても、無駄であるのは、一瞬で見てとれた。

二人は、観念して、まず、ブラジャーを、はずした。

豊満な乳房が、ブラジャーから、プルンと弾け出た。

「おおっ。すげーだべ」

客達が、一斉に歓声をあげた。

二人は、思わず、反射的に、乳房を手で覆った。

しかし、裸という以上、パンティーも脱がないわけには、いかない。

二人は、中腰で、片手で露出した乳房を押えながら、パンティーも降ろしていった。その姿は、極めてエロチックだった。

なまはげ、は、二人の脱いだ、ブラジャーとパンティーを、拾い上げると、それを、客席に向かって、あたかも節分の豆まきのように、四方に、放り投げた。

「おおっ」

客たちは、われ先にと、手を伸ばした。しかし、下着は四つしかない。四人の客が、それを、掴み取った。ブラジャーとパンティーを、掴み取った四人の客は、すぐに、それを鼻先に当て、クンクンと貪るように嗅いだ。

丸裸になった、京子と順子は、乳房と恥部を、必死に手で隠している。

二人の、なまはげ、は、京子と順子の、それぞれ、右手の手首を縄で縛ると、その縄尻を、天井の梁にひっかけて、グイグイ引っ張っていった。

「ああっ」

二人の右手が引き上げられていったが、それでも、なまはげ、は、縄を引っ張りつづける。


二人は、それに、つられるように、体が伸ばされていき、そして、とうとうピンと直立に、立ち上がされた。

二人は、右手を、高々と上げて、立っている、という姿である。二人とも、自由な左手で、恥部を必死に隠している。しかし片手では、一か所しか、隠せないため、豊満な乳房は、丸見えである。わざと、片手を自由にさせ、女の羞恥心を見ようとする、手の込んだ演出である。それは、確かに、両手首を縛って、吊るよりも、エロチックだった。

「おおっ。セグシーだべな」

観客たちが言った。

ステージの両脇に仁王立ちしていた、二人の、なまはげ、が、それぞれ、洗面器を持ってきて、ステージの、二人の、なまはげ、に渡した。そして、次に、石鹸と、鋏、安全カミソリを、次々と、渡した。

ステージ上の、二人の、なまはげ、は、それを、京子と順子の、それぞれ、背後に置いた。


なまはげ、は、京子と順子の肩を掴むと、クルリと体を回し、二人を後ろ向きにさせた。

体の前の、露わに露出した乳房と、手で隠した恥部の、恥ずかしい姿が、客から見えなくなった、ことは、二人にとって、多少の救いになったが、今度は、白桃のような大きな尻が、客に丸見えになった羞恥に、二人は、晒されることになった。

「おおっ。セクシーな尻だべな」

「すご、むっちり、しとるべな」

客達が口々に言った。

もちろん、二人も、始めから、後ろ向きになることは、出来た。しかし、後ろ向きになると、客の顔が、見えなくなる。前を向いていると、たとえ、恥ずかしくても、客の視線が見えて、それに備えることが出来る。本能が、そうしてしまうのである。

しかし、後ろ向きになると、客の視線が、見えなくなり、見えない視線に晒されることは、前を向いている以上に、恥ずかしく、怖いものである。

二人は、客の視線が、二人の尻の割れ目に、集まっているように、感じて、思わず、尻の肉に力を入れて、尻の割れ目を、閉じ合せようとした。

ステージの上の、二人の、なまはげ、は、それぞれ、京子と順子の、前にドッカと屈み込んだ。

そして、両方の足首を掴んで、グイと大きく開いた。

「ああー」

二人は、思わず、声を上げた。

なまはげ、は、恥部を覆っている、左手を掴んで、グイと、どかした。

「ああー」

二人は、思わず、声を上げた。

「おおー」

観客たちも、どよめいた。

観客たちには、見えないが、京子と順子の、秘部は、二人の、なまはげ、の目の前に、もろに晒されている、のである。それが、観客たちを興奮させたのである。

京子と順子の手は、乳房の上に行った。

尻は、もう見られてしまっているし、全裸の恥ずかしい姿を晒しているのに、それでもなお、むなしく、尻を隠そうとする、みじめな徒労を、客たちに、見られる方が、余計、屈辱的だったからである。

それに、片手を後ろに回して、尻の割れ目を、隠す姿は、極めて、みじめ、で滑稽である。

そういう心理が働いて、客には、見えないが、目の前の、なまはげ、には、見えないよう、二人は、左手で、乳房を覆ったのである。

二人の、なまはげ、は、洗面器の中の、湯をすくって、京子と順子の、恥部を潤した。

「ああー」

二人は、叫んだ。

「何をするべがな?」

「決まっとるべな。毛をそるべな」

なまはげ、は、次に、石鹸を泡立てて、それを、京子と順子の恥部に塗りつけた。

そして、鋏とカミソリで、二人の恥毛を、ショリショリと、剃っていった。

「ああー」

京子と順子は、羞恥の叫びを上げた。

剃り終わると、なまはげ、は、京子と順子の、腰に糸を巻いた。

そして、何かを、二人の恥部の前に、取りつけた。

そして、二人の肩をつかんで、クルリと体を回し、元のように、客の方に向かせた。

「おおー」

観客たちは、一斉に、叫んだ。

二人の腰には、糸が巻かれており、恥部の前には、5cm×5cmくらいの、正方形の赤い布切れ、が、垂れていたからである。布切れは、ちょうど、ギリギリに、女の恥部を隠していた。

しかし、この方が、全裸よりも、もっとエロチックだった。見たいが、見れない、という、もどかしさ、が、観客たちを、興奮させた。のである。

京子と順子の左手は、畢竟、乳房の手隠しに、使われた。

これは、二人にとっても、屈辱的だった。

毛を剃られた恥部を、片手で、しっかり隠したかったが、そこは一応、小さな布切れ、で、隠されているため、女が隠さねばならない、残りの、胸を隠すことに使わなければ、ならない。しかし、ほんの少しでも、動けば、見えてしまうような、恥部の覆い、は、極めて屈辱的だった。観客と同様、京子と順子も、極めて、もどかしかった。

「色っぽいべな」

「ほんに、色っぽいべな」

「わしゃー。興奮して、ちんぽさ、おっ立ってきたべな」

観客たちは、口々に、そんなことを言った。



しばし、した後、なまはげ、は、京子と順子の、胸を覆っている左手の手首を、グイと掴んで、縄で縛り、グイと、手首を上へ上げ、右手の縄に縛りつけた。


これで二人は、両手首を縛られて、吊るされた格好になった。

手で覆い隠していた、豊満な乳房が、露わになった。

しかし、隠そうが、隠すまいが、大した違いはない。

むしろ、全裸の恥ずかしい姿を晒しているのに、それでもなお、むなしく、隠そうとする、みじめな徒労を、客たちに、見られることから、逃れられて、多少、ほっとした気持ちもあった。

「おおぎな、おっぱい、だべな」

「揉んでみとうなるべな」

客達が口々に言った。



しかし、二人が、ほっとしたのも束の間だった。

「ああー」

二人は悲鳴をあげた。

なまはげ、が、背後から、手を前に回して、二人の、豊満な乳房の上に、ピタリと手を乗せたからである。

物言わぬ手は、豊満な乳房の上を、怪しい動物のように這い出した。

「ああー」

京子と順子の、二人は、苦しげな表情で、喘ぎ声を出した。

しかし、両手を縛られて、吊られているので、どうしようもない。

羞恥責めが、今度は、拘束責め、に変わったのである。

触手は、入念に、二人の豊満な乳房の上を這い回った。そして、時々、乳房の丘の真ん中にある、乳首に触れた。手は、乳首をコリコリとつまんだ。だんだん乳首が尖り出した。

「ああー」

二人は、やりきれなさに、喘ぎ声を出した。顔は、苦悩に歪んだ。

しはし、乳房の上を這い回った触手は、一旦、乳房から離れた。

二人は、ほっと安堵した。

しかし、それも束の間だった。

触手が、二人の、無防備な、ガラ空きの、腋下の窪みに、ピタリと触れたからである。

物言わぬ、怪しい触手は、爪を立てて、腋下の窪みから、脇腹へと、スーと這い出した。

脳天を突き上げるような、激しい、刺激と、恐怖感が、電撃のように、二人の全身を駆け廻った。

「ああー」

二人は、どうしようもない、遣り切れない刺激に、叫んだ。

二人は、手をギュッと固く握りしめ、何とか、手を、降ろそうと、力んでみたが、手首の縄の縛めは、その抵抗を意地悪く、阻止した。二人を天井の梁から吊っている縄は、あたかも、意志を持って、二人が抵抗する度に、それを引きとどめるように引っ張って、二人を、虐めているかのようにも見えた。

「や、やめてー」

二人は、叫んだ。全身を小刻みにプルプル震わせながら。

触手は、時々、二人の体から、スッと離れた。それは、二人の哀願に対する、情け、からなのか、どうかは、二人には知る由もない。

しかし、ともかく、触手が離れると、二人は、ほっと、溜め息をついた。

しかし、しばしすると、また、不気味な触手が、やってくる。

「ああー」

二人は、その度に叫んだ。

そして、二人の体の上を、這うと、また、スッと、離れていった。

これは、二人にとって、荒々しく、触られるより、ずっと、辛かった。

いつ、触手が、やってくるか、わからない精神的な恐怖感は、触手に弄ばれ続けてられいる時の、肉体的な辛さに、勝るとも劣らなかった。からである。



なまはげ、は、二人を背後から、ガッシリと抱きしめた。丸出しの、大きな尻に、太い硬い男のモノの先が触れた。ハアハア、と背後の、なまはげ、の息が荒い。なまはげ、も、興奮し出したのだ。

なまはげ、は、背後から、手を廻して、京子と順子の、豊満な乳房の上に、ピタリと手を乗せた。そして、ゆっくりと揉み出した。時々、乳首を、そっと、摘まんだ。

「ああー」

京子と順子は、喘ぎ声を上げた。

二人の乳首は、だんだん、尖り出した。

乳首の根元を糸で括れば、糸を、引っ張っても、はずれないかと思うほど、それほど二人の乳首は、勃起していた。

なまはげ、は、片手で、乳房を、揉みながら、もう一方の手を、ゆっくり下に降ろしていった。

そして、その手は、恥部の前に垂れている、赤い布切れ、の中に入って行った。

「ああっ。嫌っ」

二人は、思わず、叫んだ。

二人は、咄嗟に、ピッチリと、脚を閉じた。

しかし、その時は、もう遅く、かえって、女の急所にあてがわれた、意地悪な手を、ピッチリと、脚で、挟みこむ形になってしまった。



二人は、丸裸で、手首を縛られて、天井の梁に吊るされて、かろうじて恥部の前に、小さな赤い布切れ、が、垂れている、という、みじめ極まりない姿である。

そして、その赤い布切れの中で、なまはげ、の手が、モゾモゾと、怪しく動いているのである。

「ああー。いやー」

京子と順子の二人は、ハアハアと喘ぎながら言った。

「おおっ。色っぽいだべな」

「おら。ちんちんさ、おっ立ってきたべな」

「おらもだがな」

客達は、口々に、そんなことを言って、ハアハアと息を荒くしながら、ズボンの上から、勃起したマラを扱き出した。

次に、ステージの上の、なまはげ、は、ドッカと、二人の後ろに、座り込むと、京子と順子の、両方の足首をつかんで、サッと足を開かせて、その隙に、二人の尻の割れ目に、ピタッと中指をあてがった。

「ああー」

普段、触られていない、敏感な、尻の割れ目を触れられて、二人は、驚天動地の叫び声を上げた。

二人は、反射的に、尻の割れ目を、キュッと閉じた。

しかし、それが、逆に、尻の割れ目に、あてがわれた、なまはげ、の中指を、両方の尻の肉で、強く挟みこむ形になってしまった。

なまはげ、は、ゆっくりと、前の赤い布切れの中の手を、動かし出した。

「ああー」

なまはげ、の、前の手の、中指は、まず、女の穴の中に入っているのだろう。

だんだん、クチャクチャと音がし出した。

無理もない。陰核。尻の割れ目、膣、と、女の三つの性感帯を、同時に責められているのである。

「ああー。い、いっちゃうー」

二人の全身はブルブル震え出した。



その時である。

「待って下さい。ストップ」

と、司会者が、ステージ上で、女を弄んでいる、二人の、なまはげ、に言った。

ステージの上の、京子と順子を責めている二人の、なまはげ、は、司会者に、制止されて、手の動きを止めた。


「この、秋田なまはげSMショー、は、お客さま参加型のショーです。お客さま方も、興奮が高まってきています」

そう言うや、司会者は、ステージ上の、なまはげ、に、目配せした。

京子と順子を責めていた、二人の、なまはげ、は、両手を、股間から抜いた。

なまはげ、の、手の中指は女の愛液で、ヌルヌルに濡れていた。


ステージの上の、京子と順子は、ずっと、立ったまま、なまはげ、に、弄ばれ続けた、疲れのため、ぐったりと、項垂れた。



ガラガラと、キャスターのついた、二つの、大きな、テーブルが、ステージに運びこまれた。

ステージ上の、なまはげ、は、京子と順子を吊っている、縄を、天井の梁から、はずした。

だが京子と順子の、手首は、縛られたままである。

なまはげ、は、京子と順子を、それぞれ、運びこまれたテーブルの上に無造作に乗せた。

二人は、あたかも、俎上に乗せられて、料理される、魚のようだった。

「な、何をするの?」

京子と順子の二人は、何をされるか、わからない不安から、聞いた。

しかし、問いかけられても、なまはげ、は、黙っている。

なまはげ、は、テーブルの上で、二人の女を、仰向けにした。

京子と順子の二人は、さんざん、弄ばれ続けた疲労から、抵抗する気力も失せていた、といった様子だった。

なまはげ、は、二人の、両手首と両足首、を縄で縛って、テーブルの四隅の脚にカッチリと結びつけた。

二人は、テーブルの上で、大の字にされた。脚が、あられもなく、大きく開かれた。


腰に巻かれた糸に取り付けられた、小さな赤い布切れ、は、かろうじて、女の恥部を覆い隠していた。しかし、その赤い布切れ、は、反転させれば、容易に、女の恥部の全容が露わになってしまう。

それでも、覆いは、覆いであり、二人は、それが、あることに羞恥を感じつつも感謝した。

しかし、極めて、みじめな気持ちだった。

豊満な乳房は、仰向けに寝ることによって、重力から解放されて、平べったくなった。

美しい、艶のある、黒髪は、テーブルの上に、無造作に、広がった。



「では、皆様。ステージの上に、お上がり下さい」

司会者の男が言った。

なまはげの面をつけた客達が、ゾロゾロと、ステージの上に、上がって来た。

「では。皆様。思う存分、好きなように、お楽しみ下さい」

司会者の音が言った。

客達は、二組に分かれて、一手は、京子を取り巻き、もう一方は、順子を取り巻いた。

その時。

「ちょっと、お待ち下さい」

司会者がとどめた。

「なんだべさ?」

観客たちは、何事かと、首を傾げている。

「二人、同時に、料理する、というのでは、集中しにくいでしょう。女の料理は、一人ずつの方がよろしいかと思います。いかがでしょうか?」

司会者が聞いた。

「おう。確かにそうだべな」

客が、みな言った。

「では、二人の内、どちらを先にするか、決めて下さい」

司会者が言った。

客達は、京子と順子を覗き込むようにして見比べた。

「こっちの子の方が、めんこいべな」

客たちは、京子を見て、そう言った。

「そうじゃな」

「おう。そうじゃ。そうじゃ」

異論を唱える客はいなかった。

「では、この子の方から、まず先に料理して下さい」

司会者が言った。

こうして、京子を載せたテーブルだけが、ステージの中央に残されて、順子を載せたテーブルは、ひっこめられた。



多くの、なまはげ、の面が、京子に、向けられた。

丸裸を大の字の形、にテーブルの上に、乗せられて、大の字に、テーブルに縛りつれられて、多くの、なまはげ、の視線に晒されて、京子は、死にたいほどの羞恥の極致だった。

「めんこい子じゃ」

「ほんに、めんこいのう」

客達は、口々に、むざんな姿の、生贄の美女に、そんな言葉をかけた。

客達は、しばし、スラリとした、美しい女の肉体を、隈なく、眺めまわした。

実際、京子の肉体は美しかった。

スラリと伸びたしなやかな脚。細い華奢なつくりの腕と肩。細くくびれたウェスト。それとは対照的に太腿から尻には余剰と思われるほどたっぷりついている弾力のある柔らかい下半身の肉。それらが全体として美しい女の肉体の稜線を形づくっていた。

「見ているだけじゃのうて、触ってみるべ」

客の一人が、そう言い出した。

「おう。わしも、ちんちんさ、おっ立ってしまって、我慢できんげな」

「わしもじゃ」

客達は、口々に、そんなことを言い合った。

「お譲さん。あんたの名前は、何というのがの?」

一人の客が聞いた。

だが京子は、恥ずかしくて答えられない。

黙っていると、京子の、無防備な、脇腹に、スーと爪が触れた。

「ああー」

京子は、体を、のけ反らせて、叫んだ。

「さ、佐々木京子です」

京子は、あわてて答えた。

いきなり、触られて、京子は、自分が、今、客達の言うことに抵抗することなど出来ない身分であることを、改めて実感させられた。

「佐々木京子さんか。いい名じゃのう」

客の一人が言った。

「それじゃあ、すまんが。楽しませて、もらうけん」


そう言って、ステージ上の客達は、四方から京子を取り囲んだ。

多くの手が、一斉に、京子の体に触れてきた。

腕。太腿。乳房。首筋。脇腹。

「ああー」

京子は、思わず、大きな声を張り上げた。

京子は、咄嗟に、手と足を、縮めようとした。

しかし、手首、足首の、縛めの縄が、ピンと張って、意地悪く、それを阻止した。

客達は、思うさま、京子の体を、触りまくった。

「ふふふ。おなごの柔肌は、最高の感触じゃ」

客の一人が、そんなことを言った。

客達は、京子の柔肌の感触を、思う存分、楽しむように、揉んだり、撫でたりした。

「や、やめてー」

京子は、全身をプルプル震わせて、叫んだが、客達の手は離れなかった。

客達の、弄び、は、だんだんエスカレートしていった。

乳首を摘まんだり、首筋、脇の下、脇腹、足の裏、などの、敏感な所を遠慮なく、触るようになった。

「ああー」

京子は、拳をギュッと固く握りしめ、体を激しく、右へ左へと、くねらせながら、叫んだ。

乳首を、摘まれて、京子の乳首は、だんだん、尖り出してきた。

体を執拗に、弄ばれている内に、京子の心理が、だんだん、変わっていった。

どうせ、逃げられないのなら、いっそ、開き直って、この快感を味わってやろう、という被虐的な思いが、起こり出したのである。

「この赤い布切れ、の中を見てみたいの」

「そうじゃ。ぜひ見たいわ」

客達が、そんなことを言った。

「お譲さん。この布切れを、とってもいいかの?」

客の一人が言った。

「い、いいわ。とって」

京子は、あられもなく、答えた。

その言葉は、やむを得ず、というより、積極的な要望の観があった。

「それでは、お言葉にあまえるべ」

そう言って客の一人が、鋏で、腰の糸を、プツンと切った。

そして、糸につけられた、赤い布切れ、を、抜きとった。

もう、京子は、完全に、一糸まとわぬ丸裸となった。

「おおー」

客達が、一斉に、どよめいた。

「割れ目が、くっきり見えるわ」

「若い、綺麗な、おなごの、ここを、こんな目の前で、見るのは、初めてじゃ」

「わしもじゃ」

「いきていてよかったべな」

客達は、口々に、そんな感慨の言葉を、あつく述べた。

恥毛は、さっき、剃られて、女の恥部は、丸見えである。

一糸まとわぬ全裸を、縛られて、大の字にされて、女にとって、最も恥ずかしい所に、多くの、男の視線が、集まっているかと思うと、京子に、ムラムラと激しい、被虐の興奮が起こってきた。

「見て。もっと見て。私の全てを見て」

京子は、とうとう、あられもない、ふしだらな告白をした。

「ふふ。言われずとも、見ておるよ」

「穴があくほどにな」

「実際、穴が開いとるべな」

しかし、見えるのは、もっこり盛り上がった女の丘と、その下の、閉じ合わさった割れ目である。

「お譲さん。ここを、触ってもいいべがな?」

客の一人が聞いた。

「い、いいわ。どうとでも、好きなようにして。私を、うんと、弄んで」

京子は、叫ぶように言った。

「それでは、好きなようにさせて、もらうべな」

客の一人が、そう言って、京子の、恥部に手を当てた。

「わしは、ここを触らせてもらうべ」

別の客が、京子の尻の割れ目に、手を入れて、中指を尻の穴に、ピタリと当てた。

「ああー」

女の股間の、敏感な所、二ヵ所を触られて、京子は、激しい、喘ぎ声を上げた。

恥部に手を当てている客は、女の割れ目の中の、女の穴に中指を、入れていった。

「ああー」

京子は、苦しげな表情で、喘いだ。

女の穴に、指を入れている客は、ゆっくりと、指を尻の割れ目にそって動かし出した。

「ああー」

京子は、激しい喘ぎ声を上げた。

「わしらも触るべ」

そう言って、他の客達も、京子の、乳房を揉んだり、乳首を摘まんだり、首筋や、脇の下、脇腹、足の裏、など、体の、あらゆる、部分を撫でたり、揉んだり、くすぐったりした。

「ああー」

京子は、ひときわ、大きな喘ぎ声を出した。

京子の股間が、クチャクチャ音を立て出した。

京子の股間の割れ目からは、白濁した液体が、ドロドロ出始めた。

京子の、女の穴に、指を入れている客は、指の動きを、どんどん、速めていった。

「ああー。いくー」

京子は、一際、大きな声を出すと、全身をガクガク震わせ出した。

震え、は、どんどん激しくなっていき、震えが絶頂に達すると、京子は、もう一度、

「ああー。いくー」

と、一際、大きな声を出した。

激しく震えていた体は、力が抜けたように、ぐったりとなった。



「ふふふ。ついに、気をやったべな」

「休ませてやるべ」

客達は、みな、京子の体から手を離した。

一人が、濡れタオルで、白濁液で、べっとり、濡れている京子のアソコを、丁寧に拭いた。

客の一人が、京子の股間の上に、赤い布切れを、置こうとした。

「あっ。いいの」

京子は、咄嗟に、それを止めた。

「どうしてじゃな?」

客たちは、首を傾げて聞いた。

「私の裸を、みんなに見られたいの」

京子は、あけすけもなく言った。

客達は、顔を見合わせて、ふふふ、と笑った。



「ふふふ。では、お譲さんの体を、隈なく、見させてもらうべ」

客の一人が言った。

この場合、京子と観客とは、どっちが上の立場だろうか。

京子は、丸裸で、大の字に、大きく手足を開かされて、手首足首を縛られて、テーブルの上に、あられもない姿を、無防備に晒している。観客は、それを見ている。

明らかに、観客たちの方が、上の立場のはずである。

しかし、京子のプロポーションは、素晴らしく美しい。豊満な胸と、大きなヒップ。括れたウェスト。スラリとした下肢。京子も、自分のプロポーションには、自信を持っていた。それは京子にとって誇りであった。

京子は、夏は、いつも、豊島園や、大磯ロングビーチに、必ず行った。

それは、もちろん、自慢の肉体を、多くの男達に見せつけるためである。京子が通ると、男達は、おおっ、と言って、振り向いて見ない者は、一人もいないほどであった。その自慢の美しい肉体を、今、多くの客達に、見せつけているのである。拘束されている、とはいえ、その拘束は、いつか、解かれるだろうし。今、京子は、裸にされて、弄ばれている、というより、自分の自慢の美しい肉体を、多くの男達に見せつける、という立場でもあり、京子は、その快感に浸っていた。

京子の目は、うっとりと閉じ、さあ、私の美しい姿態を、隈なく見て、とばかり、大の字になっていた。もはや、縛めの縄は、あって、無きに等しかった。



「京子。お前が、こんな、みだらな女だとは、知らなかったぜ」

京子の、心地よい心の均衡が一瞬にして破られた。

聞き覚えのある声に京子は、パッと目を見開いた。そして、声のした方を向いた。

「誰?」

「俺だよ」

京子に声をかけた二人の男が、なまはげ、の面をとった。

なんと、二人は、京子と同僚の、哲也と信一だった。

「ああー」

京子の顔が真っ青になった。

京子は、哲也と信一の実家が秋田であることは、知っていた。正月に実家に帰るだろう、とは思っていた。が、しかし、まさか、こんな所を見られるとは予想もしていなかった。

「見ないで」

京子は、張り裂けんばかりの、声で叫んだ。

無理もない。こともあろうに、いつも、颯爽としたスーツ姿しか、見せていない、同僚の男二人に、丸裸で、大の字に、テーブルの上に縛りつけられた、体を晒しているのである。


しかも、皆の前で脱ぎ、吊るされ、毛を剃られ、なまはげ、に、弄ばれ、テーブルの上に大の字にさせられて、縛られて、気をやり、しかも、もっと見て、などと、マゾの喜びの発言まで、してしまった一部始終を、見られてしまったのである。それを思うと、京子は、ただでさえ、錯乱状態なったが、ともかく、さしあたって今、京子にとっては、哲也と信二の、二人の視線が、死ぬほど、耐えられないものだった。



哲也は、入社して、一ヶ月ほどした頃に、京子に、「京子さん。愛しています。僕とつきあって下さい」と、告白したのだが、京子は、「ごめんなさい。私には、つきあっている彼氏がいるんです」と言って、あっさりと断った。しかし、ある時、京子が廊下で、順子に、「哲也さんに、つきあいを求められたけど、断っちゃった。彼氏がいると言って。あの人、性格は暗いし、顔も悪いし、勘違いもいいとこね」と、言っている所を聞かれてしまったのである。順子も、「そうね。あはは」と笑った。その時、京子が、小さな足音に気づいて、後ろを振り向くと、哲也の無言の暗い姿があった。京子は、気まずくなって、足早に、その場を駆け去った。それ以来、京子は哲也と、全く口を聞いていない。


「見ないで。お願い」

京子は、いっそ、消えてなくなりたいと思った。

京子は、体を捩って、二人の視線から避けようとした。しかし、縛めの縄は、意地悪く、京子の抵抗を阻止した。

「ふふふ。京子。そんなに見られたくないか?」

哲也が言った。

「お願い。見ないで」

京子は、必死に哀願した。

「じゃあ、見えないようにしてやるよ」

そう言って、哲也は、ハンカチを三枚、出すと、京子の、胸と秘部の上に置いた。

「おい。京子。恥ずかしい所を隠してやったんだ。何か言うことは、ないのか?」

「か、感謝します」

たとえ裸、同然であっても、恥部をもろに見られる羞恥よりは、マシだった。

しかし、それは、自分の服ではなく、他人の意志一つで、簡単に取られてしまう、辱めの覆いだった。


「この方が、かえって色っぽいだべな」

「おら。ちんちんさ。おっ立って破裂しそうだがな」

客たちは口々に、そんなことを言い合った。

「あ、あの。て、哲也さん」

京子は、恥ずかしい姿で、小声で言った。

「なんだ?」

「これは、一体、どういうことなんですか?」

京子が聞いた。

「それは、こっちが聞きたいぜ。ネットに、秋田なまはげSMショーハウス、が出来ました。生贄は絶世の美女です、と書かれてあったから、来てみたんだ。まさか、ショーのスターが、お前だとは、思ってもいなかったぜ。秋田は、僻地だから、会社にも、バレない、だろうと思って、趣味と小遣い稼ぎのために、出たんだろうが、まあ、こういう幸運な偶然の出会いも、あるものなんだな」

哲也は、しみじみとした口調で言った。

「ち、違うんです。私たちは、だまされたんです。秋田なまはげ旅館に泊まりに、来ただけだったんですけど、無理やり、ここに連れて来られてしまったんです」

京子は、必死に訴えた。

「ウソをつけ。オレ達に、見られてしまったから、そんな、ウソ言ってるんだろう」

哲也は、厳しい口調で言った。

しばしの時間が経った。

「じゃあ、京子。オレも、そろそろ、我慢できなくなってきたから、楽しませてもらう、とするぜ」

そう言って、哲也は、信一に目配せした。

信一は、ニヤリと笑った。

信一は、京子の恥部と乳房を覆っているハンカチ、をとって、京子の乳房を揉んだり、乳首をコリコリと、摘んだり、し出した。

「ああっ。やめてー」

始めは、嫌がっていた京子も、だんだん、ハアハアと、喘ぎ声を出すようになった。

哲也は、京子の、女の割れ目に、右の中指を入れた。

そして、もう一方の左手を、京子の、尻の割れ目に入れた。キュッと反射的に、京子の、尻が閉じ合わさって、哲也の指を挟みこむ形になった。

哲也は、京子の、尻の割れ目をなぞりながら、京子の、女の穴、に入れた手の動きを、だんだん、速めていった。

信一は、京子の、乳首を摘まんで、コリコリさせている。

だんだん、京子の、乳首が尖りだした。

京子のアソコから、クチャクチャと音がし出した。

「おい。京子。もう、無駄な頑張りは、やめて、マゾになりきってしまえよ」

そう言って、哲也は、指の動きを、より速めていった。

京子のアソコから、ドクドクと、粘っこい、白濁液が、出始めた。

「ああー。お願い」

ついに、京子は、哲也の軍門に下った。

「何をして欲しいか、もっと、ちゃんと正確に言いな」

哲也は、強気の口調で京子に言った。

「ああー。哲也さん。お願い。もっと、激しくやって、私をいかせて」

「ふふ。ついに言ったな」

哲也は、勝ち誇ったように言った。

「よし。いかせてやるよ」

そう言って、哲也は、律動を速めていった。

「ああー。いくー」

京子は、そう大声で、叫んだ。

京子の女の穴から、激しく、噴水のように、大量の潮が吹き出した。

京子は、全身をガクガク震わせて、体を激しく反らした。

そして京子は、ぐったりとなった。



客達は、呆然と見ていたが、しばらくすると、また、京子の体を、弄び始めた。哲也は、

「女なんて、一度、体の隅々まで見てしまうと、もう魅力なんて、感じなくなるんだな」

とボソッ呟いた。



京子は、プレイが終わると、車で、順子と、秋田なまはげ旅館に返された。

京子に、旅館の親爺に、これは、一体、どういうことなのかと、問いただす気持ちはなかった。

それほど京子と順子は、クタクタに疲れ果てていた。



年末年始の休暇が終わった。

新年の出社日、京子は、着物姿で、出社した。

哲也と目が合った。哲也の目は、もう京子に対して、何の感情も、持っていないように見えた。

京子は、おずおずと哲也の傍に行った。

「あ、あの。哲也さん。二月の節分の日に、また、秋田なまはげSMショーがあって・・・。皆さまが私に、また、出で欲しいと要望するもので・・・。私、出ます。これ、そのチケットです。よろしかったら、来て下さい」

京子は、顔を赤らめて、哲也に、チケットを渡すと、恥ずかしそうに、自分の席に戻った。

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秋田なまはげ旅行 浅野浩二 @daitou8

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