メリーさんってか幼女じゃねーか。

アキノリ@pokkey11.1

メリーさん

メリーさん協会とメリーさんと

メリーさんの電話.....?

メリーさんの電話をご存知だろうか。

電話が掛かってくるとやがては死に至るというホラー話。

俺、友瀬雄大(ともせゆうだい)はその電話を小馬鹿にしていた。


そんな架空の話なんぞクソ下らないと思い相手にすらせずに、だ。

友人達が、最近メリーさんから電話が掛かってくる奴らが居るらしい、と言っていたので、だ。

だから俺は鼻で笑った。


それが.....こんな状況に至るとは誰が思ったものか。

その日の午前1時。

電話が掛かってきたのだ.....が。


「その。もし良かったらお腹空いたので何かお恵みを.....」


「.....メリーさんだよな?お前」


「そうですね。幼女な体型ですがメリーさんです」


「.....」


目の前の袖が大きいTシャツ?を着ている小学生低学年のメリーさんを見る。

金髪をして目がクリッとしている。

そしてほっぺたが柔らかそうな幼女。

俺は眉を顰める。


真夜中に電話が掛かって来てから。

何だよ一体、と思ってメリーさんと書いてあったので開口一番に罵倒した。

すると相手は、ヒィ!、と悲鳴を上げて恐れ慄いたのだ。

そして、の、呪い殺す。め、メリーさんです、と言いながら電話をしてきたが。

文句を俺はどんどん話しているうちに言い争いになった。


『掛かって来いや。コラ。殺すぞハゲ!』


『ひぃ!』


『何だその弱腰は!来ないならマジに俺がお前を呪い殺す!睡眠妨害だ!』


と言う感じで言い争いになった。

それからメリーさんは実際にやって来て俺に謝罪。

まさか開口一番に殺すと言われるとは思ってなかった様だった。

実は任務に失敗してばかりで腹が空いていて俺の威圧に恐れ慄いたらしい。


俺は額に手を添えて食べさせる。

お菓子を、だ。

そうしたらあっという間に釣られた。

目の前に姿を見せて.....現在。

メリーさんは背後から呪い殺すんじゃ無いのか。


「このクッキー美味しいですね!」


「.....そうか。安物のクッキーだけどな」


「有名メーカーですね!」


「.....そうだな」


何しに来たんだこのメリーさんは。

考えながら俺は目の前の頬にお菓子のカスを付けてまでボリボリとクッキーを食べまくるメリーさんを見る。

そしてごくっと喉を鳴らして食べ終えてから。

お腹を見せて叩く。


「うーん。お腹が一杯になりました」


「.....そうか」


「貴方優しいですね!私が現れるとみんな祓ってしまうので家に入れませんでした!なのに貴方は優しく私を家に呼んでくれた!嬉しいです」


「いや。俺はお前を呼んだ訳じゃ無いぞ。腹立ったから来いとは言ったけど」


「実際に現れるとは思わなかったパターンですか?」


「そうだな。実際に来るとは思ってなかった」


そんな会話をしながら俺はメリーさんを見る。

メリーさんってこんな胸の無いしかも幼女なのか?

よく見れば短パンだし.....しかもTシャツは小学生低学年が着ている様な.....。


俺は服装に額に手を添える。

そして金髪のカチューシャを身に付けたメリーさんを見る。

将来は美人になりそうな顔だな、と思うが。


「食べ終えたんなら帰ってもらって良いか。俺に用事はもう無いに近いだろ」


「まだあります。呪い殺すコトですね」


「やってみやがれ。本気でぶち殺すぞ俺も。これでもかつて暴走族の副リーダーだったんだからな。喧嘩は慣れているしな。半殺しにしてやろうか」


「ヒェ.....」


金属バットを構えて思いっきり目を顰めて俺は目の前のメリーさんを威圧する。

すると何を思ったのかお金を差し出してきた。

そして正座して頭を下げて土下座する。

俺は、?、を浮かべた。

それから見る。


「私の給料に近い.....その。こ、これで勘弁して下さい.....」


「あ?」


「わ、私は.....メリーさん協会の下っ端の雇われメリーさんです。だから.....メリーさんの新人です。実は私だって呪い殺すのは.....本当は嫌なんです。だから更に怖いのは嫌です」


「.....何だその雇われメリーさんって」


「世界中にある協会の1つです。7大呪協会の1つです」


「.....は?」


解説しますね。

私は実はメリーさんですがメリーさんってのは世界中に256人居ます。

そのうちの下っ端の私です。

世界中で人を呪い殺しながら生気を吸っています。

それで生活しています。

それが成り立っていける協会なんです、とメリーさんは説明した。


「ならお前は.....その任務に失敗したって事か?」


「そうですね。呪い殺す.....事に失敗しました。貴方が怖すぎです」


「そうか。ならもう帰ってもらっても良いぞ」


「でも.....私帰っても.....メリーさん協会に解雇されて路頭に迷います。下っ端ってのはそんな感じですから」


「.....どうしろっての?」


そうですね。

だから貴方が私を養って下さい!

と満面の笑顔で俺に縋って来る.....メリーさん。


何考えてんの?、と思いながら俺は唖然とする。

その。もし良かったら優しい貴方の側に居たいです、と泣き顔を見せる。

俺は額に手を添えながら、お前を義妹とかで養えってか、と言う。

すると目を丸くしたメリーさん。


「はい。そうですね。義妹で良いです」


「.....意味が分からない.....そもそもお前の姿って今.....俺以外にも見えるのか?」


「呪い殺す張本人しか見えません。ので.....私は擬人化します」


そして目の前で光だすメリーさん。

それから.....素っ裸の状態で現れた。

そうしてから目の前で仁王立ちする。

どうですか.....、と言いながら。

いや。どうですかって俺にそっちの趣味はねぇ。


「取り敢えず服を着ろ。お前」


「あ.....そうですね。擬人化すると裸になります。ロリコンじゃ無いんですか?こんな幼女の裸なんてそうそう拝めませんよ」


「俺にそっち系の趣味はねぇ。.....俺の服やるから」


「.....お兄ちゃん.....優しいですね」


「.....お兄ちゃん?」


はい。

だって今日から貴方の義妹になります。

就職しますから.....だから貴方はお兄ちゃんです、と言い出すメリーさん。

そういえばご家族にはどう説明しましょうか、とメリーさんは困惑し始めた。

どう説明.....か。

まあ説明しなくても大丈夫と思うぞ、と切り出す。


「俺の隠し子で通じるだろ」


「そんな適当な!?」


「だって俺の親ってそんなのにあまり干渉しないからな」


「.....そうですか.....じゃ、じゃあ貴方の隠し子なんですね。私」


「そういうこったな。でもこんな大きな隠し子はちょっとマズイか。ならお前を恋人にしようか。体付きぐらい変化出来るだろ」


「ふえ?」


赤くなるメリーさん。

そして俺をモジモジしながら見上げてくる。

どうしたんだ、と思いながら.....見ていると。

メリーさんはこう切り出した。


「確かにそうですが.....私.....恋とかした事無いですけど.....大丈夫なんですか?」


「.....知らん。だけどまあ適当に通じさせるさ。俺がな」


「分かりました。お願いします。勇大お兄ちゃん」


「こそばゆいんだが」


「だってお兄ちゃんですし。これから宜しくね。お兄ちゃん」


満面の笑顔を浮かべるメリーさん。

こうして俺に何故か.....恋人の義妹の小学生の.....その。

あり得ない義妹が出来てしまった。

超特殊も付け加えておくか。


fin

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メリーさんってか幼女じゃねーか。 アキノリ@pokkey11.1 @tanakasaburou

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