第40話
「すみませーん!」
ネイサスは、弟たちを置いてシリウスの方へと声を掛けたのである。
「ん?何だい…?」
ってエルフ!?やっぱりとホントにここって異世界なんだな。
「突然と来てすみません。ここってリベルダ領で間違っていないだろうか?」
「そうだけど、何か?」
「そうですか。ってここは太古の時代から人が住むような大陸ない筈…ん?良く見れば人じゃないですよね?」
「俺、魔族なんだ。経った一人の魔族さ…。そういうアンタらはエルフかい?」
「は、はい。ピュリアーツの森から来ました、ネイサスです」
「俺か?俺はシリウス。シリウス・リノベイションだ」
「で、その…魔族がなぜ、ここに?」
「なんでって夕飯の材料に必要だからさ。そういうアンタらは…?」
「は、はい………」
ネイサスは、簡潔に事情を説明し始めたのである。
リベルダ領土内にあるフォルダニアの森を治める、エルフを総まとめしている、大長老シェルファ・L・フォルダニアにラグーン王国内で覆われている、霧解除として協力を仰ぐため、大事な妹を見付けるために来たということであった。
「…そうか。ってまだ、生きているのか」
「そうですが、何か?シェルファ殿はエルフの中でも普通のごく普通のエルフなのですが、何でもエルフの噂では彼女は不老不死なんですよ…」
「そ、そうか。生きているのか…」
「で、ここがリベルダ領土と分かれば………」
「その状態で行くのは拙いだろう」
ネイサスのお腹の虫が鳴っていることに気付いた、シリウスは少し笑みを向けたのである。
「す、すみません」
「兄さん。僕もお腹空いた…」
「俺もだ…」
結局、ボロネーゼとサラダは食わず仕舞いのまま、風魔法で飛ばして来た、レイオスは尚更だったのである。
何しろ、エリオスとネイサスに浮遊系の風魔法を施していたのだから。
「とりあえず、俺の所に来いよ。メシ、食わせてやるからさ」
「…何から何まですみません」
「いいってことさ。助け合いはいつだってあるものだ」
シリウスはそう返すと、ネイサスたちは掴まりながら、瞬間移動魔法でその場を掻き消えたのである。
「ほら…噛むんじゃないぞ」
カイシェイドの所へと連れ出された、フリックは朝から相手をずっとさせられていた。
革製の猿轡を噛まされているが故に噛むことなんて当然ながら出来ず、されるままであった。
唯一とフリックに羽織る物は、辛うじて臍が隠れる長さしかない、白のローブのみ羽織られ、下半身は剥き出されたままだったのである。
「…そろそろ大人の楽しみ方という物を教えてやらんとな」
娼婦というお金を稼ぐダークエルフを中心にエルフの扱いに慣れている、カイシェイドは、泣き濡れながら、くぐもった声を漏らすことしか出来ない、幼いフリックに無理矢理とその身体に教えたのだった。
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