　騒がしい気配がするところへいってみると。

「こんなくだらない商品を売りつけるなんていけねーなぁあああ！」

「そんなぼろいもの、俺の店では売ってないぞ！　嘘を言うな！」

　露店にいちゃもんつけてるあんちゃんがいた。

　俺様口調で喋る美女店長はお冠だ。

　一連の流れを全部見たわけじゃないから、よく分からないけど。

　俺の勘が言っている！

　悪いのはいちゃもんつけてるやつだ！

　で、店主がかわい子ちゃんだったから、たすけたろ思って声をかけたら。

　そこで衛兵登場。

「これは何の騒ぎだ！」

「こいつのせいです！」

「えぇっぇ！」

　しかし、いちゃもんつけてる奴に濡れ衣をきせられてしまった。

　俺が衛兵と話をしている間に、奴はすたこらさっさのとんずらよ。

　おいおい。

　まじかよ。

　で、俺は、牢屋に連行されてもうた。

　俺、悪い奴じゃないんですけどっ。

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