真夜中のコンビニ体験
武海 進
真夜中のコンビニ体験
田舎から都会に久しぶりに遊びに来た俺は、友人と終電を乗り逃す間近まで飲んでから、電車に乗って今日の宿である祖父の家に向かう。
しばらく電車に揺られて祖父の家の最寄り駅で降りたほろ酔いで上機嫌の俺はふと、少し小腹が空いていることに気づく。
酒を飲んでばかりで、腹に溜まる物を一切食べていなかったのだからそれも当然だろう。
そこでふと、あることを思いついた。
それは真夜中のコンビニへと夜食を買いに行くことだ。
田舎者の俺からすれば、昔から真夜中のコンビニに歩いて行くなどテレビの中のでしか見たことがなく、少し憧れがあった。
スマホで調べてみると、すぐ近くにあることが分かり、駅を出た俺はマップのアプリを頼りに千鳥足でコンビニへと向かう。
コンビニの前でたむろする不良とかいたらどうしよう、などと考えていたらあっという間にコンビニに着いた。
まあ、特に不良などいる訳もなく、すんなりと店の中へと入る。
時間が時間だけに客は俺一人しかおらず、とりあえず何を買うか考えながら俺は店の中を一周する。
だが、弁当やホットスナックの類は殆どなく、かと言ってお菓子の気分では無い俺は何で小腹を満たすか悩む羽目になった。
「ありがとうございました」
結局サンドイッチを買った俺は、祖父の家へと向かって歩き出す。
こうして俺の初めての真夜中のコンビニ体験は、特に面白味も無く終わり、得た物といえば夜食としてサンドイッチを食べたことで腹についた脂肪くらいのものだった。
真夜中のコンビニ体験 武海 進 @shin_takeumi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます