生きた証と死んだ証

@123Hiya

第1話 夏休み

暑い。高校生の澄川 霞(すみかわ かすみ)は溶けかけたアイスを片手に縁側で寝そべっていた。

新学期で出来た友達と、遊ぶ事も無く廃人極まりない生活を送っている。外を見るとセミが仕切りに鳴き、太陽がこちらを頑張って照らしている。それなのに私と来たら……。これじゃダメだ!と霞は立ち上がりイツメン(霞を合わせて六人)が入ってるグループラインに遊びの誘いを送る。

すぐに既読がついて、白川 あみ(しらかわ あみ)と言う清楚な女の子から『どこ行く?』の文字が届く。

その直後に、元気な明石 美波 (あかし みなみ)からも『Where do we go?』の文字。

私は『近くのショッピングモールは?』とウキウキで返信した。あみと美波から良いね!が届いて、他三人からも行く!と届く。


美波の『午後からでK?』と言うラインにもちろん!と答えガッツポーズをする。友達と会える!それだけで嬉しかった。







「ヤッホー、櫻来るの早いねー。」


集合場所に10分前に着いたが、すでに 森田 櫻(もりた さくら)が綺麗な花柄のワンピースで私達を待っていた。櫻は優しくて頭も良くて、ドジっ子な一面も手伝って皆から慕われている。


「やっほー。霞のライン見て楽しみで早く来ちゃった。」


「私も皆と会えるの久しぶりで楽しみでさぁ。」


他愛ない会話をしてると、美波が短パン&アロハシャツという男らしい格好でやってきた。


「お待たせ。森田服装かわよいー!!…澄川はパジャマか?」


指摘されて自分の服装を見る。上下共に棒大手衣服会社の地味な服だった。


「ユニ○ロ舐めるな?パジャマじゃ無いもん」


頬を膨らまして拗ねると、櫻がまあまあと宥める。美波は悪りぃと茶化した調子で謝った。


「って、あれは?百瀬じゃん!」


美波の一言で顔をあげると、夏なのに完全長袖長ズボンを着た百瀬 遼(ももせ はるか)が居た。美波と真逆だ。


「遼?暑くない?」


「暑いですよ。ですけど日焼けするよりは全然ましです。美波さんみたいな格好は出来ませんね。」


美波がなんだと!?と遼に噛み付く。大人びている遼は、はいはいと軽くあしらった。こういう対応が出来たらな~としみじみと思っているとあみが白くてひらひらなワンピースでやってきた。


「お待たせ。もしかして私が最後?」


「ううん。まだ星が来てないよ。」


そう。残るは 輝原 星 (きはら ほし)だけだ。星は関西人で面白い女の子。星ちゃんが居ないと場が盛り上がらないね。と前に櫻が言っていた。


「ごっめーーーん!お待たせしてもうたぁ!」


ショッピングモールまでの道を叫びながら走ってきた、虎柄のワンピースこそ星だった。


「大丈夫だよ、星ちゃん。」


と、あみが言うと美波もガッツポーズをしていった。


「そうだぞ、輝原!」


「よし、皆いこっかぁ!」


霞が言うと、皆おーっ!とガッツポーズをした。



************************************

ここからは本編のメモです。


名前の呼び方と口調について。本編で誰が喋ってるかわかりやすい区分です。


澄川 霞は 基本的に、【下の名前をちゃんやさんを付けず】に呼んでいます。おしとやかさも無く、逆に美波ほど崩してない口調です。


白川 あみは 基本的に【下の名前+ちゃん(又はくん)】で呼んでいます。おしとやかで誰よりも柔らかい口調です。


明石 美波は 絶対に【苗字】呼びです。口調はもはや男子に近いです。


森田 櫻は【あみと遼はちゃん付け】で、【他は下の名前】で呼んでいます。口調は普通です。


百瀬 遼は 【下の名前+さん】呼びです。口調はですます体。


輝原 星は 【下の名前+ちゃん】です。(男子もちゃん呼びしてます)関西弁で喋ります。

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