初めまして。
この度は『ローテーション批評企画』にご参加いただきありがとうございました。主催者の島流しにされた男爵イモです。
一万字ほど拝読したので批評の方を書いていきます。
良かった点としては、物語のスピード感ですね。この作品のようなジャンルの話は、テンポが命だと思います。そうした中で支離滅裂な話や、設定をまったく説明しない作品はよく見かけますが、本作はスピードを維持しながらも読者に必要な情報を大まかに開示していた印象です。そうした部分は、思わず見習いたくなるほどに素晴らしかったです。物語はまだ序盤ですが、それなりに求心力があったと思います。この手の作品を好む方なら、序盤で離脱することは少ないのではないでしょうか。高水準な作品だと感じました。
では続いて、気になった点を二つほど。
一つ目は、瑠衣の性格について。序盤では判然としませんでした。ギャグ要員という側面が目立つとはいえ、現実世界では苛められていた様子。カエルや蜘蛛の場面は笑うところかもしれませんが、瑠衣目線で考えると複雑な気持ちです。作者様はそうした矛盾を意図して書かれておられるのかもしれませんが、やはり瑠衣の人物像を把握するのは難しかったです。「妄想に浸りがちな冴えない女子」、「内気で本心のわからない女子」などの特徴的かつ簡素な設定が、序盤でわかるといいのではないでしょうか。地の文でもう少し瑠衣の心情が補足されると、そのぶん登場人物への感情移入がしやすくなると思いました。
二つ目は、マリーの登場の仕方について。尺の都合、演出、理由は色々と考えられる一方、少し地味な気がしました。演出を捻るなら、緊迫感を出してみても面白いと思います。たとえば、小鳩たちにちょっかいを出されてピンチのところにマリーが登場する。小鳩と、その取り巻きに瑠衣が苛められているところに、マリーが割って入るなど。作中の設定を考えると難しいかもですが、なにかしら演出に拘れるのではと思いました。ただ、こちらの指摘に関しては完全に主観なので、無理に手を加える必要はありません。
それでは長々と失礼しました。
少しでも参考になったのなら幸いです。
作者からの返信
島流しにされた男爵イモ 様
感想ありがとうございます!
情報提示とテンポはいつも頭を悩ませていたので、よかったと言っていただけて嬉しいです!
瑠衣のキャラについては、確かにそうですね…。情けないリアクションとかツッコミ気質なところとかは、完全に自分の手癖で、他の物語のキャラの使い回しみたいになってて
それが「作者はよく分かってるけど読者置いてけぼり」というか、ちゃんと心情説明しなくても分かってもらえる気になってたように思います。
マリー様の登場も、実は別にそんなに理由はないのですよね…。確かに、もっと印象に残るシーンにしても良かったように思います。
というか、瑠衣と小鳩の間に割って入る登場……完全に盲点でした!あとから小鳩が来るより、その順番のほうが絶対いいですね!
※この話長くなりすぎて、ちょっと変えるのにも色々と考えなくちゃな感じなので、今のところはこのままでいかせていただきますが
話の展開のさせかたの引き出しにストックさせていただきます!
読み合い推奨企画から来ました!
お互い更新がんばりましょう!
作者からの返信
愛須どらい様
ありがとうございます!
こちらも、そのうち作品読ませていただきますね!