見て見ぬふりもまた
シヨゥ
第1話
「見て見ぬふりをするようであれだけど、実害を被っていないなら無視するのもひとつの方法だと思うよ」
テレビを消して、そう語りかける。
「どうしても気になって情報を追ってしまうのは分かるよ。でも不安になるだけだし、情報を追おうと行動するだけで疲れちゃう」
スマホの電源を勝手ながら切る。
「今は耳も目も閉じて、ゆっくり休むべきだよ。大丈夫。ずっと側にいるからさ」
押し倒すように寝かしつける。
「君が眠っている間に起きたことは僕がまとめておいてあげるからさ。今はお休み」
しっかり握られていた手からだんだんと力が抜けていく。寝息が聞こえだすまでには時間がかかったがようやく落ち着いてくれたようだ。
「さて」
不安症な彼女に代わり情報を整理しよう。今の僕にできることはこれぐらいなのだから。
見て見ぬふりもまた シヨゥ @Shiyoxu
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