あの日

次の日の朝――――――――


チュンチュンとスズメが鳴いている。圧倒的な朝である。


魔術師ピピンは珍しく早起きしてモーニングを食べていた。昨日はすぐ眠りについたからだろう。


侍モンドもその後モーニングにありついた。


「おはようです」


「おはっす!」


忍者アリンは珍しく部屋から出てこない。普段なら威勢よく1番にモーニングを食べているはずなのに。


盗賊キースは完全に2日酔い状態でもっさり起きて来た。


「あぁ…頭がいてぇ」


それからモーニング組は黙々と食事していた。


「ぐっモーニン、エブリワン」


誰も反応してくれなかったのにキッドは腹を立てた。


「ホワイ、ジャパ―ニーズピーポー!」


「日本人は一人もいねぇよ」


キッドはいつものように冷やしたゼリーを飲んでいた。毎日それだけ飲んでるが、本当に体力が続くのだろうか。


「あてくしの美容も、このゼリーで保立てられているのデス!欲しいなら1個50ドルでどうですか?」


「高っ」


僕は目を覚ました。妙に頭が冴えている。いつも寝起きはぼーっとしているので、珍しい。体力もみちあふれている。


忍者アリンもほぼ同時に来た。なんだかゲッソリしているように見えた。


アリンはモーニングに何とか辿り着くと、言った。


「今日はやっぱり9階にしましょう」


「あてくしはいいですよ、9階は10階の敵もでてくるDEATHし」


「どうかしたのか?」


盗賊キースは訊ねる。


「……あの日なのよ」


「あの日はしょうがないですね」


「仕方ないっす」


「じゃあ9階で命をやりとりをしましょう!」


アリンはそう言ってモーニングの肉料理を高速で食べ始めた。

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