ナターシャ離脱

宿屋。パーティー全員を集めてから忍者アリンはナターシャに指を差す。


「ナターシャ!あんたは首よ!」


パーティー内でどよめきが起きる。ナターシャは笑みを浮かべながら、


「どういう理由で私は首になったんでしょう?」


と、余裕の笑顔で聞き返した。


「あんたはチームプレイがなってない!リーダーの私も見下してる!はっきり言って、『いけすかないのよ!』」


「私はあなたの事を見下したりなんて一度もありませんよ?」


「さっきのレッサーデーモン戦がまさにそうよ。なぜ私だけ1人で戦わなきゃいけなかったわけ?」


「まずは1体を集中攻撃して沈め、そしてあなたの側に回ったでしょう?一つの策ですわ」


そうして3分間ほど沈黙が続いた。


僕らは口を挟む術も無かった。


ナターシャは椅子から離れる。


「分かりました。私は抜けますので、ご機嫌よう」


そう言ってナターシャはドアへ向かい消えてしまった。


「アリン、それで良かったのか?」


「『とにかく嫌だった』のよ!感情論になるけど、レベルがどんだけ高くても、『生理的に無理なのよ!』」


生理的に無理と言うともう、「周り」はもう何も言えない」


「さあ、ギルドに行きましょうか」


パーティは無言で忍者アリンについていった。

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