正直、どこまで降りれるんだ‼

「今日も5階でよろしいですね?」


ナターシャは早朝から笑顔を振りまきながらみんなの顔を眺める。


「昨日1人死んでるのよ⁉いい加減ふざけないで!」


アリンは4階を主張したら、侍のモンドが、


「確かに経験値稼げるのは5階からなんすよね~」


と言いながら、武器である村正の調子を確かめていた。


それでも4階を主張するアリンに、


「仕方ないですわねぇ。じゃあ今日だけは4階にしておきますわ。あとヒーラーさん」


僕はギョッとした。


「早くビショップになってくださいね。スキルが段違いですので」


「は、はい…」


「マッパーさん、4階のマップは完成してまして?」


「あ、はい探索済みです」


「じゃあ一気に4階までテレポしましょうか」


結局4階で狩りをしてレベルアップを図る事にした我がパーティ。


1階からテレポを使って一気に4階に降りてゆく。


戦闘方法は、僕がまずトーチで周囲を照らし、敵が現れたら忍者がまず敵の首を跳ねる。失敗したら侍以下残りのパーティーで攻め上げる。


2時間ほど、その方法で難なく事をこなしていた。忍者アリンは忍者に成りたてなので、レベルが凄くあがっている。アリンは上がるごとにスキルを割り振っていた。


ナターシャがアリンのステータスを見て


「運(ラック)を中心に上げてらっしゃるんですねー」


「首切りが忍者の仕事だからね」


僕が言う。


「アリンさん、僕がビショップになるには、このポイントどう割り振ればいいですか?」


「ああ、ヒールはマックスだから、あとはそれとこれに振ればOKよ」


「ありがとう!」


僕は早く2次職であるビショプになりたかった。オールヒールもできるし、装備の鑑定も出来ると昨日読んでいたビショップの本に書いてあった。


「イベントも終わらせてるようですし、退屈ですわね」


忍者アリンは、


「私は充分レベル上がったけど」


「じゃあテレポで5階にもぐりません?」


うちのパーティは屈強となってきた。今なら5階へいっても良い頃合いかもしれない。5階は人間系の敵がひしめいている。忍者だけ総力戦でいけば、いいように思えた。


「いいわよ。5階へいきましょう。皆覚悟はいい?忍者だけには気を付けて!」


魔術師ピピンがテレポ魔法陣をつくる。皆魔法陣に入って行く。


5階までやってきた。早速、敵戦士の集合体がお出迎え頂いたが、一瞬の内にかたを付ける。


「いいぞ!いけるぞ5階」


しばらく夢中で狩りをしていた。今のところ敵忍者の登場はない。5階用のマップも所持している。


「そろそろイベントをこなしましょうか。経験値が多くもらえますよ。」


ナターシャはピピンにマップを見ながら何やら指示を出している。


ピピンは言った。


「これからイベントの場所に向かいます。ヒーラー君はトーチを付けながら僕の言う方へ向かって欲しい。」


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