新人盗賊ハイエルフ ナターシャ

「ハイエルフの盗賊ナターシャと申します。皆さまどうぞよろしく…」


僕らのパーティーが集まり、軽い面接状態になった。


「まずなんで今、PTパーティーにも入らず1人なのか教えてくれ」


「はじめはPTに入ってたのですけれど…デバフ系のスキルは豊富なんですが…ものすごく悪運が強くて、宝箱で失敗してHP減らしちゃうんです…」


「それでPTから締め出された、と」


「はぁまぁ…他にも時々ボーっとしてたりとか…でも真剣なんですよ」


「ハイエルフのデバフは強力だろう!ちょっと見せてくれないか」


「みたいみたい!」


忍者アリンもはしゃいでいる。


「ではこの少年にひとつ…えいっ!」


というと僕の周辺から闇が現れた。


「何これ⁉周りが全く見えない‼」


「すげぇ…な」


侍ミッドレイも納得の強さだった。


「オッケー入会完了!」


忍者アリンは即答した。長年盗賊をやってきたのだから、まぁ間違いないんだけど。


「だけど、ちょっとスカート丈が短いから直しておいてね」


僕は未だに周囲がみえないでいる。相当鍛錬されたスキルだ。


そんな訳で新人も迎えて、また明日果敢とダンジョンへと向かう事になる一行であった。

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