家族

部活に入ってない真海と麻美は、放課後によくカラオケやショッピングに行く。

っていっても、最近の麻美は篤人君とデートに行く事の方が多い。

そんな日は他の友達と遊んだり、スーパーに買い物に行く。


今日は麻美が彼とデートなので、コンビニでアイスを買って家に向かう。

学校の勉強で疲れた体に、冷たいアイスが一時の幸せをくれる。




母は地元の産直で働いている。野菜や海産物を扱っていて、よく職場から貰ってくる。

夕飯のおかずはそれを使って考えることが多いので、同じようなおかずが続くことも結構ある。それでも、新鮮な野菜や海産物を貰えるのは母子二人にはとっても有り難い事だ。


母の味付けはいつも目分量で、教わろうと思っても覚えられなかった。

最近は少しずつだけど真海も作ったりする。

早起きした日は一緒にお弁当や朝食を作る。




真海が小さい頃から女手一つで育ててくれた母。いつも朝早く、寝るのも遅い。でも母の弱音を聞いたことは無かった。


そんな母を見てるからか、真海には反抗期というものが無い。疲れたりイライラする時に母にあたる事はあってもその場限りだ。




(私ってただ単に手がかからない子供なのか。それともただのツマラナイ人間なのか?)


宿題の作文『家族について』を考えてるとそんな事が浮かんできた。


とにかく母には感謝してる。

私もいつかそんな大人になれたらいいな…と思いながら、冷凍庫から今日二個目のアイスを探して食べ始めた。

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