三十路のおっさんがバイクでツーリングの予定が次元転移に巻き込まれ、少女と鉄パイプを拾った話外伝~朱雀院ラボ伝説、朱雀院蒼人の軌跡~
@vatinysuta
第1話 歴史の始まり
かつて世界を襲った悲劇、種族間の対立、宗教問題。それらよりも激しい、人類史上かつてない対立、性別による男女間対立があった。
男性の出生率が下がり、女性が優位に立ち始めるころ。『長きにわたり虐げられてきた女性たちの代表』と称するテロリストのようなものたちが世界各地で出没した。
後にこれらの一団や過激な思想を持つものを『フェミナチ』と人々は呼んだ。
フェミナチの活動により、男性と女性の比率は1:9と絶望的なまでに落ち狂った。だが、女性だけだけでの遺伝子操作による人類存続計画は、重大な欠陥があり、それが発覚すると世界中に激震が走った。
男性への過激な大虐殺は止まった。
首脳陣は血相を変えて男性の保護にのりだし、自身が組織していた特殊部隊を「フェミナチのテロリスト」と位置付けて粛清をはかり、彼女らの猛反攻にあい世界にはカオスな時代が続いた。
その後、世界首脳陣は男を資源とする形で世界を回復しようとしたが、男性の遺伝子はそれに耐えられる状況になかった。
男子がまず生まれないのだ。生まれたとしても出生後、5年生きられる確率は25%、10年生きる確率は7%というものだった。
原因は原因不明の病死としか言いようがなかった。中にはフェミナチの蛮行愚行を知り、女性が怖くなってノイローゼで死ぬ事もあった。
周りに自分以外の男がいない、女に囲まれて生きている以上、敵意が無いとしても事実を知る以上はどうしても精神的に追い詰められてしまうのだ。
この時にはすでに男性に関する書物や知識関連もほとんど焚書され、遺失しているため、ケアやカウンセリングによるフォローなんかできやしなかった。
試行錯誤を繰り返すうちに、フェミナチの大虐殺から数百年後……日本は男性に制限を設ける形で社会と人口回復へ舵を切っていた……。
日本は男性と女性の比率を500年かけて、3:7にまで持ち上げていた。
これは新西暦755年、とある男が生を受けそこからの軌跡を記した物語である。
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