第1話【不採用通知】

2021年11月1日(月)。

数日前に送っていた、障害者雇用の就職先の不採用通知が届いた。


「やっぱりダメだったね~」と、AYA。



次は、保育士の履歴書と職務経歴書作りだ。


「…まぁ。こっちの方が、年収倍ぐらい良いからね」

「でも…。『転勤の可能性あり』がネックだよな。県内だけど」

「それが良いんじゃない。家から出ざるをえない状況になれば、一人暮らしも夢じゃないよ!」

「それはそうだけど──」



「とりあえず。私達は、あの毒親達から逃げなきゃ!じゃないと何も始まらない。仕事が理由なら、親達だって反対はしないでしょ?」

「いや。『仕事止めろ』って言いそう」

「あ~。言いそうだね~」



「でも…。早く就職してスマホの電話機能を使えるようにしてInstagramログイン出来るようにしないと、ずっとあの子出てこないわよ」

「だよな~」

「有正くんとの面会交流だって12月の予定なんでしょう?それまでに何とかしないと…」

「面会交流、延ばすわけにもいかないしな…」

「でしょう?」



まだ期日は決まってはいないものの、面会交流は来月に予定されていた。


「前みたいに有正くんを見てすぐにあの子にチェンジすれば良いけど、確証は無いでしょう?だったら、一刻も早く定職に就いて、電話機能の付いたスマホを持たなきゃ!」



とりあえず、履歴書と職務経歴書を書き終えた。

「後は、ハローワークに予約ね」


障害者雇用の手続きをしたため、担当者がついてしまったのだ。

そのため、普通の求人でもその担当者に相談しなければならなくなり、求人相談時には予約が必要になってしまったのだ。


「本当に面倒ね」と、AYA。



とりあえず電話をして、11月5日(金)の11時から相談出来る事になった。

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