ボタン🔳

僕は今日も黙々とそして淡々と自分の部屋で作る。日々着々と...

何を作ってるかって?爆弾だよ!爆弾!

何で作ってるかって?あいつらを見返すためだよ!僕をイジメて楽しんでる奴らを...

僕をイジメてニタニタ笑っている奴らを...

そのイジメられている僕をムービーで撮影してそれを編集し、SNSやYouTubeに上げてる奴らを...

そのイジメられている現場やその上げられた動画を観ているのに観ぬふりしている奴らを...

そいつらを見返すために僕は今日も黙々とそして淡々と自分の部屋で作る。日々着々と...


そんな日々を繰り返していたある日部屋の窓から、ふと外を見ると窓のサッシのところに一輪の花が置いてあった。なぜこんなところにあるんだろう?というのが率直な感想だったがそんなことなど、どうでもよくなるほどその花は美しかった。その花に見入ってしまった彼は台所から牛乳瓶を手に部屋に戻り、その花を飾った。その花の名は「牡丹(ボタン)」花言葉は「王者の風格」

今考えると誰かのイタズラだったのかもしれない。イジメられている奴に王者の風格なんてあるわけないのだから... 僕は今日も黙々とそして淡々と自分の部屋で作る。牡丹を見ながら着々と...

そんな日々を繰り返していたある日、部屋に飾っていた牡丹が枯れ始めた。そりゃあ雑に茎を切ってあった花をそのまま牛乳瓶に入れただけなのでいくら毎日水を変えていたとはいえ、枯れてしまうのは至極当然のことだった。結果、数日も経たないうちに花は枯れ果てた。僕は今日も黙々とそして淡々と自分の部屋で作る。花が飾ってあった牛乳瓶を見ながら着々と... 遂に爆弾が完成した。今まで様々なことがあったが、これですべてに決着をつけることができる。奴らを見返すことができる...


数日後のワイドショーでこんなニュースがやっていた。「東京都〇〇区の〇〇高等学校で爆弾が爆発」レポーターが近所の住民にインタビューしていた。その中で爆弾が爆発したのを目撃した人がこんなことを言っていた。「偶然近くを通ったときに爆発して、それはものすごい音と火力で... 慌てて通報しました。」と...

あと、こんな声もあった。「こんなこと言うのは不謹慎かもしれないんですけど、爆発したときにその爆発の火がすごくキレイだったんですよ。まるで真っ赤に染まる大きな牡丹のようで...」

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