死にたがりの女の子
ハナミ
第1話氷のような冷たい海に待って居る人がいる
幼い頃から、諦めていた。
愛してもらうのも、愛されるのも。
なんて、言えばいいのか。
そうね。
ペラペラの半紙
風が吹けば飛ぶような
生きる中で楽しい事?
なんだろ?
虚無感しかない。
大切な物は消えていく。
お父さんは私を唯一愛してくれた人。
愛情を教えてくれたけど
歪んでる
本当の愛情とは
違う
無償の愛では無い
無償の愛は祖母に
私は
Junk
そう思ったのは
5歳くらい
親が分からない
人間が分からない
本当に
生きるのが苦しい
親は喧嘩ばかり
原因は
人を救うはずの
宗教
馬鹿らしい
何をしているの?
私は幼稚園にも行ってない
歳から、1人でお風呂に入っていた。
それが日常
私の現実
ただね
幸せ家族のテレビが嫌いだった
だって
私は夜になれば
包丁が飛び
親が倒れ
そんな
世界しか知らない
友達?はいた
仮面をつけた私は気配り上手の
優しい
女の子
いつも、笑っている
泣き方なんて知らない
悲しい時は
どうするの?
それはね
夜の街をあるいて
何となく
夜の街を歩く
仲間を見つける
何もしない
ただ
飲み慣れないお酒何かを飲む
遺伝なのか
全然酔わない
でもね
本当に疲れた時も
私は笑っている
皆は
天然
優しい
ちがうよ
死にたがりの女の子
もう
ずっと
産まれた時から寂しい
ただ
少しだけ
夢を見れる瞬間
本と詩集を読む事
そのときだけ
違う人間の
人生、喜び、愛情、を経験出来る
もうね、
お父さんは死んじゃった
冷たい海で
でもね
涙がでない
抱きしめられたことがないの
親に
親になってみて
子供が可愛いと思った
でもね
子どもに
心を殺された
些細な一言
言葉で
私の心臓は止まらなかったが
生きる
気力はなくなった
何していたんだろう?
傷ついているのに
涙がでない
でもね
もうつかれた
頑張って生きてきた
何故か?
本が読みたいから
人間って不思議で
心が綺麗な人は
不思議と落ち着く
だけどね
求められすぎると
だめだわ
しんどい
知らない
親の愛情もね
友愛なら知っている
だけどね
桜吹雪のように散って
もう、ずっと会ってない
でもね
私は
年齢の数だけの厚い仮面を被っている
私は壊れている
って本当に思う
空を見ながら
緑茶を飲む
私はもうね
笑う事に疲れた
泣けないし
寂しいって小さいままの私が泣いている
誰からも必要とされていない
何故?
私が必要としなかったから
あのね
私はクローゼットから
黒のワンピース
エメラルドのアンクレット
無理して
高めのヒール
を履いて
家をでる
どうして?
生きている中で
それなりに
私を愛してくれた父のと、お揃いの
不器用な生き方しか出来なかった私
途中
黒のワンピースを4着買う
下着も
そのまま
飛行機に乗る
何もかも捨てて
子供も
だって
鬱陶しいんでしょう?
ムカつくんでしょ?
私の役目は
何?
そうね
飛行機の上から少し考える
言霊
言葉の暴力について
子供達にLINEする
言葉で人は殺せるのよ
言葉には魂がこもっていると
根室に行くには
飛行機を乗り換えないといけない
1泊旅館に泊まる
父も泊まって
根室で夢を見て
裏切られて
海に飛び込んだ
私はね
言葉の刃も
仮面も
自分が分からない
ただ
眠りたい
次の日
飛行機に乗る
少し寝ていたみたい
目が覚めて
タクシーに乗る
途中花屋によって貰う
暇そうな店員さんに
「1万円分の白い花束作ってもらえませんか?白以外の色は入れないでください」
黒の長袖のカーディガンを黒のワンピースに羽織りながら
今は6月
父が死んだ日
大きな花束を抱え、タクシーに戻る
冷たい緑茶を飲む
タクシーは2時間位走った
諭吉を何枚か払い
禁煙していたタバコに火をつける
父が好きだったワンカップ
何も考えず
ボーと海を見る
又タバコに火をつける
不思議と自然に吸える
いつの間にか
ワンカップ5つ
タバコ1箱
私は父の墓を知らない
海に白い花束を投げる
そして
金子みすゞの詩集を読む
静かに
そっとそれを抱きしめて
何もかもわすれて
きっと
苦しいだろうな
溜め込んでいた睡眠薬を大量に飲む
携帯のタイマーを2時間
2時間経った頃には
眠たくて、眠たくて
私の人生
誰からも必要とされない人生だったな
仕方ない
クス
私も分からない
本当の私
もう
あのね
あー泣いている
涙が止まらない
もう
傷つく必要がないんだ
寝よう
ヒールは脱がない
アンクレットをしている意味がない
詩集を抱きしめて
最後の言葉があるとするなら
おやすみなさい私
海に飛び込む
白い花束
死装束
睡眠薬
意識は途切れ途切れ
でも
もがき苦しんみながら
これが終われば
私は
仮面を被らなくていい
死にたがりの女の子 ハナミ @muneta
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