猫に悪口を言ってみた?!~三味線砲・発射!
与方藤士朗
第1話 猫さんは、人間の言葉がわかるのかニャ?!
猫は、果たして、人語を解すことができるのであろうか?
わしは、姫路市郊外のとある仕事場で、実験をしたのよね。
そのときの、記録。
もう、12年ほど前のこと。
岡山を出て、兵庫県明石市に住み始めた矢先、とある仕事が入った。
それは、家庭教師の仕事。公立中学受験対策。
その時教えた生徒さんは、この春から、某新聞社の記者になるそうです。
彼女に教えたのはズバリ、文章の書き方でした。
そのお宅には、猫がいました。
そこで、その猫さん相手に試してみることにしました。
小春日和の土曜日の朝。
猫さんは、窓際で日向ぼっこをしていた。
確か、キジトラ柄の猫サンで、オス、当時、1歳くらいかな。
「猫は言葉がわかるか、試してみよう」
私は、そう「宣言」した。
よし、実験開始!
三味線! 三味線!
なんか、もう一つ反応がないので、もう一声!
中国名物・猫の鍋!
猫さん、意外にも反応してきた。
右耳をぴくぴくとさせ、しっぽを振って床に軽くたたきつけた。
どうやら、わかったのかもしれん。
「だれが三味線ニャン? そんなしょぼい楽器使わんとスナックでカラオケでも歌っとけニャン!」
「猫の水炊きなんて、食ったら死ぬぞニャー!」
実際、中国の某所には猫鍋のレストランがあって、そこで猫の水炊きを食った金持ちが死んでしまったという記事も出ていた。
あの猫さん、やっぱり、わしの悪口理解できたに違いない。
その猫サンには、その後、何度かお会いしております。
私がそのお宅に伺ったら、特に敵意も示さず、御挨拶してくださいました。
だいぶお年を召されたようで、特にお怒りの様子でもありませんでした。
ニャー!
こちらも、もちろん、お返ししました。
にゃぁー!
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