猫の手を借りた結果

影神

探偵は猫さん



「にゃお。」



「ここですか??」




草を分けて地面を触る。




「んっ??



、、あっ、あった。」



「にゃおっ」



猫はドヤ顔をキメる。




「はいはぃ、、




じゃあ。あの。



御手数ですが。



家まで来て貰えますか。」



「にゃあ。」



また、困った事があったら声を掛けろよ?



とでも言っているのだろうか。




俺は探偵をしている。



浮気調査。身辺調査。



中にはこうして探し物まで。




「ありました。」



依頼人「まあ、、



本当に。ありがとうございました。




これは、大切なモノだったんです。




お金です。」



「はい。



ありがとうございました。




また何かあれば。」



依頼人「はい。



でわ、、」




依頼人が帰ると。



見計らったかの様に、



猫さんは報酬を受け取りに来る。




「にゃお。」



「はい。



今用意しますから。 




少々お待ち下さいませ。」




別に俺は、猫さんと話せる訳じゃない。



猫さんの言っている事も分かる訳じゃない。




ただ。



きちんと敬意を持って。



したたかにお願い事をすると。




食事を見返りにして。



仕事を手伝ってくれる。




だから。猫さんには頭が上がらない。




猫さんのおかげで、仕事は順調。



お客さんには"猫の探偵"とも呼ばれている。




それだとまるで。俺は助手みたいな、、




いや。それが事実だ。



本当に猫さんのおかげなのだから。




猫の探偵が正しい。



うん。




猫さんの手を借りた結果。



猫さんが居なければ。



私は、探偵として上手くやってこれなかっただろう。




「にゃあ。。」



「はいはい。



どうなさいました?」




猫さんは、たまに。



仕事やお願い事を、持ってきたりもする。



いつも御世話になっているので。



どちらの、場合であっても。




俺は、それを有り難く受けるのだ。




「にゃお、、」



「どうしたんですか?」




ゆっくりと、目の前を歩く。



度々俺を見る姿が可愛らしい。



ちゃんと付いて来いよ?



とでも言われているかの様。




猫さんは、止まった。



視線の先には魚屋さんがあった。



「魚が食べたいのですか?」



「うぅぅ、、」



どうやら、違う様だ。




しばらく、身体を触って待ってみる。



すると、こちらに近寄ってくる猫さんが居た。



「にゃお。」



「こんばんわ。」




「にゃお、、」



「にゃあん。」




2匹は何かを話している。




近寄って来た猫さんは、



俺の顔を見て何かを言った。



「にゃあああ、」



「ん??」




ここまで導いた猫さんも、



俺に何かを言うと帰って行った。



「にゃあ。」



「何だったんだ??」




たまにある、理解の出来ない行動。



帰りながら、深く考える。




あの猫さんに。



挨拶をさせてくれたのかなあ??




猫さんにもテリトリーがあり。



猫さんのコミュニティーがある。




今日は、少し遠出をした。



だからそうゆう関係なのだろうか、、




一応魚を買って。



家に帰る。




「にゃあ。」



紹介してくれた猫さんが再び現れた。



「やっぱり。



食べたかったんですね?




帰ったら焼きますね。」



「にゃん。」




少し嬉しそうだ。




そんな毎日。



私は、今日も猫さんの探偵を営む。
















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猫の手を借りた結果 影神 @kagegami

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