猫の手を借りた結果

無責任next

僕が猫の手を借りた結果

猫の手を借りたい。


仕事をしていれば、そんな事は普通にある。


僕がとある企業の本部職員だった時・・・。


経理の仕事をしていた。

その時、僕は、経理の仕事歴1年ぐらい。


僕が異動したのは、別の経理職員が辞める補充だった。

それが1月

その後、決算時期(3月)に向けていろいろ勉強して、なんとか小さな法人の決算を・・・。


その決算時期に経理の課長とベテラン社員が辞めて大変な時期だった。

けど、文句言えないし・・・。


必死に勉強した。

決算も頑張った。会計事務所に教えを乞いて。

自分の担当の他も手伝って。

僕は猫の手を借りたいって言われてなんとかした。


それもあって、それなりに信頼された。


「経験ないから、微妙かと思ったけど、いてくれて良かった」

それが上司からの言葉だった。



その半年後、9月決算の法人があったので必死こいて決算を・・・。

そして決算を終える。


僕が会計処理をしていた法人は、規模が小さい所だった。

2番目に大きな法人を一人でやるように言われ、てんてこ舞い。


猫の手も借りたい状況で、一人の職員が採用された。

A君。僕と同じ年齢。


同業他社の法人で経理をしていたらしい。

大学院も出ていて、僕より経理経験もある。


上司は、慣れる意味も含めて僕がしていた法人の経理業務を渡した。


それが失敗だった。

数か月した時、ふと、僕がその法人の会計処理を見た。


何かがおかしい。

入力が・・・。


僕は上司に報告した。

A君と上司で打合せを・・・。


「あっているはずだ」


一点張り。


「けど、この処理を見る限り、変だよ」

「ここだけだ」


その後、僕がチェックする事に・・・。

忙しいのに・・・。


9月決算の法人。

11月ぐらいまでは僕が処理していた。


そこまでは大丈夫なはず・・・。


あれ?


10月からおかしい。


全然合わない。


銀行の預金データの残高が違っているなんて、ありえない。


すぐに上司に報告する。


上司も愕然としていた。


A君の信頼は失墜した。

そして経理から異動になった。


僕の仕事・・・。


今まで以上に忙しくなっただけ・・・。


猫の手を借りたかったのに、誰も手伝ってくれない。

僕は手伝うのに・・・。


さすがに、規模の小さい法人だけは、渡したけど・・・。

それでもグループ全体の半分を占める経理の処理量。


経験も一番短いのに・・・。

処理者は僕を含めて6名。


極限までシステム化して楽をするようにしたけど・・・。


不公平感が強い。


猫の手ってあてにならない。

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