This Coming

僕らの情報は見られている

僕らは盗み見されている

これが映画ならよかった

あるいは妄想なら


他人が選んだ情報を手にするのも

自分が選んだ情報を手にするのも

何事も限界がある

全てを全て手にすることはできない


いくら手段があるからって

自分の興味のある全ての情報を得ることはできない

そんな時間はない そんな体力はない

少なくとも俺にはない


でも、それが可能な者もいる

言葉一つ何とはなしに検索するだけで

“それ”は自宅にやってくる


僕らは互いに互いを監視することになるだろう

今は一方的に見られるだけだが

時間の問題だ

僕ら自身がそれを選ぶことになるから


安全のために

安心のために

共存のために

平和のために


ほぼ全ての登場人物は“素人”

修練も研鑽もなくいきなり飛び込む

だから対話も議論もままならない

だから、それをなんとかする術を得られたとしたら


次はどんなものがやってくるのだろう

例えば全人類の脳を接続し合う

そして知りたい情報を瞬時に得る

そうなったとき、彼は果たして人間なのだろうか

それとも機械装置と同じ“もの”?


どうなるかはわからない

すべてはそのときにならないとわからない

けれどそのときは必ず来る

“次”は必ずやってくる

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