電子の檻、文字の澱
たぶん僕らは単純に話が噛み合ってない
ただそれだけの話
あなただって別に世の中をめちゃくちゃにしようと
そう思っているわけでも何でもないわけで
やっぱりより良い世の中にしようと頑張ってる
なのになぜ僕らは話が噛み合わないんだろう
前提を共有していないから
そういうのもあるんだろうけど
ここがインターネットだからっていう
そういう限界なんだろうな
機械が文章を作ってるように思う
だから自分の意図しない意見を拒む
機械は人間に従うべきなのにと
画面の向こうには人間がいると
わかってるはずなのに
その上およそ文字でしかやり取りできない
短文で真意を伝えるのには限界がある
それからどんな文章もそんなように読めばそんなように読めるもの
噛み合わない 噛み合わない
しかし誤解が起こりやすいなら
普通それを回避しようとするはずなのに
僕らはどうしても繋がりの方を優先してる
誤解が生じてでもコミュニケーションを
だから、じゃなきゃブロック
話の内容自体はどうでもいい
“話をしている”という形が大切
これじゃ議論なんて夢のまた夢
僕らは毎日、内に、内に
リアルじゃ二人称なんて滅多に使わないのに
ネットじゃ“貴殿”だとか凄いことに
書き込みだと饒舌になるのはなぜかしら
もう僕ら自身がそれぞれ別世界だと思ってる
…のに確かに現実ではあるから
ネットとリアルを同一視している
これまでにないやり方を考えるべきなんだよ
あるいは次世代型ツールを待てばいいのか
“リアルでは言えないことでもネットでは言える”
その時点で誰も議論の仕方がわかってない
そんな状況下で異なる意見を聞くということに
果たしてどれだけの意味があるんだろうか
とっても賢いあの人も
“説明がまずい”から伝わらないのだと思っている
違う 違う そうじゃない
我々にはそもそも議論の習慣がないっていう、
そういう限界なんだよ
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