伯爵令嬢はお茶会を楽しみたい


少しだけ時を戻して、フェリチタが男爵から馴れ初めを聞いている頃……


セレステ学園の一角では、お茶会が密かに行われている。そこで忙しく動いていたあたしこと……ステファニアは、ふと動きを止めた。


「……」


フェリチタ様が何者かによって拐われてしまった。だが今のところ、生徒達がざわついている様子はあまりない。

ジョヴァンニ先生の「いたずらに騒がない方がいい、大人しく待っていよう」という言葉に口をつぐんだあたしとソフィー様は、お茶会に戻っていた。他の生徒の皆は本当に気付いていないんだと思う。

それならあたしも冷静にいなくちゃと思いつつ、やっぱりフェリ様の事が気になってしまう。

ヴィスタや従兄達を信用してない訳じゃないんだけども、フェリ様は良くも悪くも良い性格をしているから…。


「お嬢様、手が止まってますよ」

「あっ、ごめんねアルマ」


あたしの家の侍女のアルマが話し掛けてきたので答えると、申し訳なさそうにしていた。


「思えばお嬢様は、休み無しで動いていましたね。少し休憩して下さい」

「いいよ、まだ動ける!」


アルマに椅子を進められた。思わず座ってしまってから、侍女の方を向くと…少ししか変わらない年の彼女が、あたしを諭すように話しかけてきた。


「大丈夫ですよ。お嬢様のご学友の方々も自主的に給仕をして下さいますし、私一人でも間に合います」

「……でもあたしは…」


確かに。パーティーに参加してくれてる同級生達は、楽しそうに飲み物をカップに入れたり、出来上がっているお菓子をテーブルに運んでいる。

みんな、結構ノリが良かったんだね。

アルマはお菓子の乗ったトレーをテーブルの上に置いた。


「それにですね。今日はお嬢様に食べて貰いたくて、お菓子を用意していたのです。」

「……うう、ダイエットを始めてから食べてないやつ…」


焼きたてのスコーンに、あたしの好きな苺のジャムと、クロテッドクリーム…。

これは、あたしがアフタヌーンティーの時に食べる、昔から好きな組み合わせのやつ。


「知っていますよ。お茶会を開くのなら、お嬢様にだって楽しんでいただきたいのです」

「だからって、これは!」


そこに、ソフィー様がやって来た。


「食べないのか?ステファニア様」

「……大好きなおやつなんだけど、ダイエットを始めてから食べないようにしてたものなのね…」

「……それは躊躇してしまうな」


カロリーの暴力みたいな組み合わせだからね…

いっぱい食べなければ、体型が元に戻る事はないのは分かっているのよ。でもお菓子は一口食べると、もっと食べたくなるじゃん……。

……くうっ。食べたいけど、食べるのに躊躇してしまう。


「罪悪感でしたら、ご心配なく。甘さひかえめ、カロリーもひかえめにしたレシピで作ってみました」


料理長に聞いて練習したんですよ、とアルマはにっこりとした。

続けて彼女は、「お屋敷の栄養士にアドバイスを頂いて、今のお嬢様の体型ならば量を管理すれば…」と話し始める。

カロリーひかえめ、の言葉に周りにいたクラスメートが目を輝かせた。

カロリー、ひかえめ。それなら、一つだけ……。


「そこまで、言うなら……」

「はい。お茶を淹れますね!」


あたしはゆっくりと、スコーンを手に取る。まだ少し暖かくて、久しぶりの香ばしい匂いがする。

スコーンにジャムとクロテッドクリームを付けて…一口。少し固めの生地と、甘さが口の中に広がる。


「んー、すっごい甘い!おいしい!」

「私も一つ貰っても構わないかな?」

「勿論です、ソフィー様」


甘くなった口の中を、紅茶を飲んでリセットさせる。やっぱりスコーンはいつ食べても美味しい。

よし、今度はクロテッドクリームを先に付けてジャムを付けて…と。

スコーンは、ジャムを先に乗せるかクロテッドクリームを先にするかで味が変わるのだ。中には、塗りかたの順番に拘りを持つ人だっているくらい。

あたしはあまりこだわりはなくて、気分で変えるのもありだと思う。


「うん、美味しい」

「ソフィー様って、甘いものがお好きなのね?」

「ああ、母がお菓子作りが趣味で、よく作ってくれるんだ。けれど、嫌なことがあるとつい食べ過ぎてしまうんだ」


ソフィー様は本当に気を付けないとね、と苦笑いを浮かべているけれど。

いやいや、スレンダーな体型の人が何を言ってるんですか。


「うーん、意外…」

「ええっ、そうかな?」


なんと言ったらいいのだろう。

あたしの中で、スレンダーな人はお菓子を沢山食べない、野菜ばっかり食べてる…みたいな決めつけをしていたんだよね。少し考えれば、そんなわけないのにさ。

流石に失礼になるかもしれないし、それは言わないでおく。


「でも、ソフィー様の事を知れて嬉しいです」


と答えると、彼女はお茶を一口飲んでから息をついた。それから口を開いた。


「……こちらこそ。久し振りに沢山の人と話せて、何だかすっきりとした気分になったよ」

「仲間とのお喋りは、心を明るくさせるものだからね。大分いい顔つきになったのではないかな、ソフィーくん」


二人でほっとしていると、ジョヴァンニ先生が話し掛けてきた。何だかほくほくしている。


「そうですね。……例の件の踏ん切りはついていたのですが、切っ掛けというか…」

「確かに、あと一押しが欲しい時があるね」

「それが、級友達とパウロ様の愚痴で盛り上がってしまって。その内容があまりに下らなくて吹っ切れてしまいました」

「……それは喜んでいいのかい?」

「良いのです。彼の自業自得ですので」


ふふん、と悪戯っぽく笑っていた。

ソフィー様って……あたしが思っていたよりも一喜一憂をしたり、弱いところも優しいところも、意外な事を言ったりするし、親しみやすい人なんだなって思ってしまった。


「ステファニアくんは休憩かな?」

「はい!ところで先生。そのお皿の中のお菓子……」


先生はお皿に大量のケーキやタルトを乗せて持ってきて、それをテーブルに置いた。

……ううーん、これを一人で食べるつもりなの?


「ああ、甘いお菓子に目が無くてね。取りすぎると良くないとわかっているんだがつい」

「目移りしてしまいますよね。私も些か食べ過ぎてしまったよ」

「ソフィー様も…?」

「珍しいものもあったね、何だっけチュロスとかカスティーリャとか」


ソフィー様は同級生達とお喋りしながら、ケーキやクッキーにマフィン等…色んなお菓子を食べていた様子。

因みに今日のお茶会用のお菓子は、父の知り合いに協力してもらい、用意したものだ。


「それは、サンキスト公国のお菓子よ。母がそこの出身なんです」

「そうなのか、道理で!」


父が領主をしている街は、港町で外の国とも交易をしているからか、色んな国の様々なものを目にしてきた。

交易品、装飾品、道具、薬、人、食べ物…等々。……あたしは、食べ物にしか興味がなかったんだけどね。


「交易品の菓子か……ステファニアくん、お父上の力を借りましたね?」

「……あはは。ぽろっと話したら何故か喜んで協力してくれまして」

「伯爵は仕事の時はシビアですが、妻子に甘いですからね」


ジョヴァンニ先生とあたしの両親は、古くからの付き合いがあるそうだ。

父が言うには、若い頃につるんでた友人の一人だそうで。

二人で話していると、ソフィー様は美しい所作でスコーンを食べ進めていた。お菓子は別腹っていうけど…


「ソフィーくん、いくらカロリー控えめでも…些か食べ過ぎじゃないかな?」

「食べた分は鍛練して消費しますので、問題ありません」


キリッとした表情で答えるソフィー様を見て、思わずふふっと笑みが溢れてしまった。


「あたしも鍛練したら、ソフィー様みたいにスラッとした体型になれるかなぁ」


思わず出てしまった言葉に、ソフィー様はきょとんとしている。

ジョヴァンニ先生は苦笑を浮かべていた。


「何を言っているんだい。ステファニアくんは十分にスラッとしているよ」

「そうですか?……でも気を抜くとリバウンドするって言うし」


見た目を変えて、何かしたいってわけじゃないんだけど…。

そう考えていると、クラスメートの一人の女子がこちらに駆け寄ってきた。


「ステファニア様!いま宜しいかしら?」


そのご令嬢はクラスの中でも明るい性格の生徒で、正直あまり話したことのないタイプ。あたしは思わず「はい、何でしょうか?」と敬語で返事をする。

彼女は何か決めたように、あたしにこう言った。


「不躾で失礼なのですが、一体どのようにダイエットをしたのですか?」

「へ?……そうですね、主に食事制限と無理のない運動を続けていました」

「どのような食事をしていたの?」

「運動方法は何をされていたの?」

「お顔もしゅっとされているもの、何を試したのかしら?」

「……え、ええっ???」


気づけばあたしの周りにクラスメートの女子が集まって来ていて、質問責めにされてしまった。

……パッと見、ダイエットの必要無さそうなのに、何事なの!?

そんな様子を見ていたソフィー様は、まあまあとクラスメート達を抑えてくれた。


「皆、一気に質問したらステファニア様が困っちゃうよ」

「そうですわね。……あまりにも貴女が変わっていたので、その好奇心が勝ってしまって」

「ごめんなさいステファニア。実は私も最近体型が気になっていて…」

「そう。それに可愛くなっていたから羨ましくなってしまって」

「ええ。今の貴女はとても素敵だわ」


皆は口々にそんなことを話していた。

なんだか、一気に誉められてしまうと困惑してしまうし、恐縮しちゃうよね。

中身はあたしだし……。


「そんな…。あたしは見た目が変わっても、性格は変わってないし…」

「むむ。せっかくならメイド服じゃなくて、ドレスを準備すれば良かったですね。侍女として失態です」


アルマはそんなことをぼやいていたけど、ドレス姿で給仕するのはちょっと……いやかなりやりずらいからね。

とツッコミを入れようかと考えている時だった。

遠くから、よく聞きなれた少女の声が聞こえてきた。


「……おねえ!な、な、なんで学園にいるのよ!!」


あたしの妹のサーシャだ。彼女もこの学園に通う生徒の一人だ。

豪奢なドレスを着た妹は、驚いた様子でこちらへ走り寄ってきた。

気合いをいれてセットしてる様を見る感じ、創立記念パーティーに出席していたのかもしれない。

また、いつものように言葉をふっかけてくるのかと身構えていたが、サーシャはわなわなと震えながら私の腕を引っ張って立たせようとしてくる。


「ちょっと、一体なんなのサーシャ」

「い、いいから早く帰ってよ!」

「落ち着いてサーシャ様。一体何があったというんだ」


ソフィー様も冷静に妹を止めようとしてくれている。妹は何かに焦っているようだった。一体どうしたのだろうかと、僅かな不振感を抱いていると、サーシャの後ろから声がかかった。


「おい、サーシャ。お前急に走り出して何が……」

「……げっ、アンディ!」


こんな楽しい日に限って、嫌なものを見ちゃったな。

少し偉そうな男子はアンディ。あたし達姉妹とは幼馴染みであり……そもそもサーシャの前に、あたしの見た目を最初にいじってきたのはコイツだ。

なので、あたし的には昔からの天敵だし、会いたくない人トップ3に入る人物。

……なんだけど、サーシャは性格が合うみたいで、何故かコイツに懐いている。


「誰だ、あんた……なんで俺の名前を知ってるんだ?」


あたしは反射的に顔をしかめる。

サーシャはあたしから少し離れて、アンディの方に寄っていった。


「…誰だとは失礼ですね、アンディ」


アルマは、小馬鹿にするように鼻でアンディを笑って挑発している。アルマにとっては、奴は同じ平民同士だからだ。


「アルマ?……お前一人で何してるんだ」

「節穴過ぎて草生えるわ。散々ステファニア様の体型をからかってたのに、痩せたらすっとぼけるの?ほーんと、お馬鹿さん」

「は?……アイツが、痩せた?」

「そうよ。お前が…」

「……黙ってよ、アルマ!」


ぎょっとした顔であたしに向いたアンディ。尚も何かを言いたそうなアルマに、サーシャはキッと睨み付けながら叫んだ。

しーん、と回りが水を打ったような沈黙に包まれていく。


「……じゃあ、このメイド服を着た女が、あのステファニア……?」


って言葉が余計なのよね。


「ふん。痩せて悪かったわね。これであたしの体型のことは言わせないんだから」


アンディの顔色はすーっと青ざめてしまった。それからサーシャの方に向くと、何故か妹に苛立ちを向けていた。


「……嘘だろ。おい、なんで俺に何も言わなかったんだよ、サーシャ!」

「いいじゃない。おねえが痩せて見た目がマシになったとしても、アンディに関係ないでしょ」

「ある!……。あのコロコロ体型だった奴が、こんな可愛くなるなんて思ってなかった!」


うん、サーシャの意見に全面的に同感。アンディの言ってる事さ、正直意味わかんないし、あたしがどうなろうと関係ないよね。

あたしたちがぽかんとしている間にも、言い合いをしていた二人だったが、アンディはくるりとあたしの方を向いた。


「……ステファニア、今まで散々体型の事をからかって悪かったよ」


と、いきなりあたしに謝ってきた。

サーシャは面食らっているし、何事だよ。そんなにあたしのダイエットが成功したってこと?

あたしは急な展開についていけず、複雑な気持ちだった。


「急に言われても……?」

「運動嫌いのお前がここまでやるとは、普通にすげぇわ。今のお前の方が……そのいいんじゃねぇの?」


一応、誉めてるんだよね?

言い方がやっぱり引っ掛かるし、アンディの言葉は素直に喜べないのよね。

……ドッキリじゃないよね?


「なら、あたしにダイエットをするキッカケをくれた人のお陰ね」


本当にそう。入れ替わり事件とフェリ様のことがなかったら、今でもマシュマロ体型のままで王子に憧れを持ち続けてたと思うし。


「キッカケ……?」

「そうなの!すごく素敵な方でね。麗しくて儚いけど、話してみると優しくて面白いお方でね。実はずっとその人に憧れていたのよ」

「………!」


アンディは驚いていた。

ふふん、もう「お前に憧れられている相手が可哀想」なんて言わせないんだから!

まさかね、フェリチタ様本人と話す機会があってお友達になってもらえるとは思ってなかったよね。

そう考えると、あの事件も悪いことばかりじゃなかったし、何が起こるか分からないよね。


「まさか本当にお近づきになれるとは思ってなくて……」

「だ、誰なんだソイツは!」

「へ?どしたの、アンディ」


急に声を荒らげたアンディに、あたしはびっくりした。

近くでずっと静観していたソフィー様が、あたしをかばうように間に割って入るとアンディを制した。


「少し落ち着こうか、ノーホーク殿」


アンディは、ソフィー様の事をいま始めて気付いた様な顔をして見ている。

今までからかってた相手が変わって驚いてるんだろうけど、何て言うか少し驚き過ぎ。


「ちょっとアンディ……!」


今までぽかーんとしていた妹が、我に返ったらしく、アンディに声を投げ掛ける。


「今日はあたしをエスコートしてくれるんでしょ!おねえの事はほっとけばいいのよ」

「記念パーティーの間だけ、って言ったよな?」

「でも、アンディは平民じゃない。あたしの家の後ろ楯が必要なんだから!」


アンディは、ゆっくりとため息を吐き出していた。それから奴は、目を鋭くさせて妹を見た。


「あのさぁ。お前は勝手に俺の周りをついてきてるだけだよな?」

「……!?」

「しかも最近は、俺の友人に敬遠するように仕向けてたんだろう。ずっと妹のようだと思ってたけどさ、家の事を振りかざしてそういう事をするの、止めてくれない?」


……あー……。

サーシャの顔が真っ青になっていくのが分かった。……妹は、人に意地悪をして、自分の都合の言いようにしてしまう悪癖がある。

誤解を恐れずに言うと、高飛車なのだ。

しかも本人は、自分の見た目に自信があって、自分はかわいいからそれも許されると思ってる節がある。

あたしの両親も、この事で口うるさく叱ってる。けれど本人が全く反省してくれなかったのた。


「あたしは……だって…!皆見た目がブスでアンディに相応しくないと思って……!」

「サーシャが決めつけるなよ。お前には関係ない!」

「なんでよ、どうしてそんなことを言うのよ……あたしはアンディが好きなのに!」


……知ってたよ。

妹は昔から、アンディの事が好きだったんだ。奴があたしをいじるようになったら、その言葉を鵜呑みにしてサーシャも彼を真似ていた。

あたしは奴を天敵だと思ってたから、サーシャがアンディに恋してるのが、正直意味がわからなかったけど。

……妹の行動はあからさまで、多分気付いていなかったのはアンディだけだったと思う。そんな気の強い妹が、目に涙を溜めて叫んでいた。

しかし、アンディは冷たい顔をしたまま、こう告げた。


「お前の事は妹としか思えないし、正直ありえない」

「……は?」


何いってんだ、コイツ。

昔馴染みのアンディの言葉にショックを受けたサーシャの目から、涙がすーっと流れていくのを見たあたしは、思わず声が出てしまった。

性格も考え方も違うし、気が合わないし、何よりあたしに突っかかってくる妹だけど……。

どうしたって、嫌いになれない。


そりゃね、妹はあんな性格だ。やっちゃいけない事をしたし、奴が幻滅するのは仕方ないのかもしんない。

……けれども。

コイツだって、あたしに投げた言動の数々は正直言ってドン引きするレベル。サーシャのことを言えない。


「ありえない、ですって?人の事を散々デブだのブタだのと貶しといて、お前がそれを言う……?」

「おい……ステファニア?」


やっぱり奴は、あたしの天敵だったみたいだ。


頭の中の理性がぶちんと切れる音がした。ほぼ無意識に、耳に着けたピアスの宝石をつつく。

ぼおっ、と目の奥が熱く燃えるのが分かる。魔力の風が、あたしの周りに吹いた。


「ふざけんなーーっ!」


次の瞬間、アンディの体は地面を離れて思いっきり高く浮き上がっていた。





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