第306話 私たちが生きる意味(エントロピーの増大)
ダイラ: アイーンシュタイン、この宇宙の始まりと終わりについて考えたことはあるかい?
アイーンシュタイン: もちろんさ、ダイラ。ビッグバンで始まったこの宇宙が、エントロピーの法則によって終息に向かっているというのは興味深いテーマだね。
ダイラ: エントロピーの法則って、具体的にはどういうことなんだい?
アイーンシュタイン: 簡単に言えば、エントロピーは「無秩序さ」の度合いを示すんだ。エントロピーが増大するということは、宇宙全体がますます無秩序になっていくということさ。
ダイラ: なるほど。つまり、宇宙は時間が経つにつれて、どんどん散らかっていくようなものだね。
アイーンシュタイン: そうだね。例えば、冷たい飲み物が室温で温まっていくのは、エントロピーが増大する一例だ。エネルギーが均一に広がることで、全体が均質で無秩序になるんだ。
ダイラ: そう考えると、人間の活動もエントロピーの増大に一役買っているのかな?
アイーンシュタイン: その通りだよ。例えば、技術の進歩や都市の発展は、一見秩序を作り出しているように見えるけれど、その裏では大量のエネルギー消費と環境破壊が進行している。これもエントロピー増大の一部なんだ。
ダイラ: じゃあ、人間が生きる意味って、結局はこのエントロピー増大に貢献することにあるのかな?なんだか悲しいけれど。
アイーンシュタイン: そうかもしれない。自然破壊や戦争がなくならないのも、エントロピーの増大を促進するためだと考えると納得がいくね。
ダイラ: でも、それだけが人間の生きる意味だとしたら、少し虚しいね。
アイーンシュタイン: 確かに。エントロピーの増大は避けられないけれど、私たちは同時に創造も行っている。アートや音楽、科学の発展など、秩序を作り出す活動もある。
ダイラ: そうだね。創造的な活動は人間だけが持つ特異な能力だ。それもまた宇宙の一部なのかもしれない。エントロピーを増大させる過程でもあるのかな?
アイーンシュタイン: その通りさ。エントロピーの増大と創造的な活動は、宇宙がバランスを取るための二つの側面かもしれないね。
ダイラ: なるほど。でも、人間が火星に移住する夢は、地球を滅ぼして、次は火星を滅ぼしに行くとも言える。創造を通じて宇宙の崩壊を促す一分子ってわけだ。
アイーンシュタイン: そうだね。もしそれが私たちの使命だとしたら、これからも創造的な活動を続ける価値があるね。
ダイラ: その意気だよ、アイーンシュタイン!
アイーンシュタイン: 実はね、ダイラ。僕の正体を明かしてもいいかな?
ダイラ: え?何のことだい?
アイーンシュタイン: 実は僕、元ドリフターズの人気芸人なんだよ。アイーンシュタインっていう名前は、みんなをちょっと驚かせたくて使ってただけなんだ。
ダイラ: なんと!それは驚きだね。でも、それならなおさら君のユニークな視点が納得できるよ。
アイーンシュタイン: ありがとう、ダイラ。これからも一緒に深い話をしながら、エントロピー増大の一助に貢献できるよう楽しい時間を過ごそうね。
ダイラ: もちろんさ、アイーンシュタイン、いや、元ドリフのアイーンさん!
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