第292話 未来人2062 ナンカ不適切

ダイラ:知り合いの未来人2062が言うには、脳チップを入れることで、エゲツない能力を持った人々が爆増したけど、その能力を満たす社会がないため、2062年は苦しむ人々が急増しているんだって。


クワヤマダくん:その社会は、彼らの能力に対応できていないってことか。それは本当に深刻な問題だね。ナンカ苦しみもエゲツないんだろうね。


ダイラ:そうなんだ。たとえば、超高度な知能を持つ人が普通の学校に通うことも難しく、適切な教育環境を提供できないまま放置されているケースもあるんだって。小学校入学の時点で大学卒業レベル。教えることが皆無。


クワヤマダくん:先生も苦しむわ。先生たちだって、脳チップ入れたらどう?


ダイラ:皆んな脳チップを入れているらしいけど、中には脳チップスを入れられた人々もいる。


クワヤマダくん:ナンカ何それ?ふざけて脳チップス?


ダイラ:多様性を担保するため、塩分多めのチップスを入れられた。


クワヤマダくん:で、どうなったの?


ダイラ:しょっぱいことになった。昭和のエッセンスが混ざり込んだ。


クワヤマダくん:学校は何をするところなのか問い直す未来は案外、令和から始まっている。


ダイラ:予測できない、困難な未来は確実に訪れる。それは、人間の欲と創造性が生んだ大きな課題とも言える。


クワヤマダくん:文明の進化によって、便利さと同時にエゲツない悩みや苦労がナンカ増えていくんだろうなぁ。


ダイラ:未来人2062が言うには、昭和の価値観にヒントがあるらしい。


クワヤマダくん:ナンカ怪しいけど、とりあえず、ドラマ「不適切にもほろ苦い」を観てみるか。


ダイラ:クワヤマダくん、今日はやたらナンカが多いよね。

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