第10話 子供の学校の遠足について行った話

 ボランティアして来た。アメリカでも学校の行事として遠足します。ちなみに遠足は英語ではfield tripと言うらしい。

 遠足で動物園に行ったんだけど、クラスの子供を4人くらいのグループに分けて、それぞれ保護者が引率するわけです。保護者のボランティアを5人募集してたので立候補。バックグウンドチェックを経て、晴れてボランティアになりました。

 バックグラウンドチェックは学校のホームページにそういうページがあった。まずはフォームに質問がいくつかあるから答えて、身辺調査の費用12ドルくらいをそのままネットで支払う。すると数分でお宅ボランティアになったで!ていうメールが届いた。そんな早くできるんかい!とびっくり。

 ちなみに質問は犯罪歴の有無、現在抱えている訴訟の有無など犯罪関連の質問ばかり。特に小児性愛者とか性犯罪なんか学校に入れたくないわな。どちらもアメリカでは日本よりよっぽど厳しく罰してるらしい。詳しくは知らんけど。

 日本では痴漢が迷惑条例扱いなんがむしろおかしいし不思議。その他の性犯罪も子供への犯罪も軽く見すぎててニュース見るのも不快です。


 今回は遠足のお手伝いやけど、これで学校内でもボランティアにも参加できるんだと思う。(フロリダでは仕事してたしやってないから知らないけど、先生のお手伝いでいろいろする事があるみたい)


 日本にはそもそもボランティアの制度がないから比べようもないけど、基本的に自分の子供とその友達とのグループになる感じ。今回はうちの子の仲良し3人組プラスもう一人だった。日本だと子供とは敢えて違うグループになりそうなもんだけど。

 親が来てる子は嬉しそうにしてるし、親もどんな子が友達だとか普段どんな様子かとかちょっと見えていいよね。

 うちの子は親の顔を見るとやたら恥ずかしがる上にわたしにベタベタしまくるから、ある意味普段通りであんまり学校での様子が分からなかったけど。

 しかし、あれだ。類は友を呼ぶ。うちの子も大概落ち着きがなくて、3秒とじっとできない子だけど、仲良しの二人もそんな感じ。そしてすぐ消える。うちの子が3人いる!と思った。さらに、誰一人として何も聞いていない。うん、いつも通り。


 車で学校まで行って、集合後はスクールバスで動物園へ。初めてスクールバスに乗った。あの黄色い長いやつ。まさか自分も乗るとは思いもしなかった。

 シートベルトは付いてなかった。運転免許を取るときに、スクールバスはシートベルトはしなくていい車両の一つだと勉強してたから何となく知ってた。けど、使ってないんじゃなくて、そもそもシートベルトが付いてないのね。スクールバスって結構飛ばすし、運転手も慣れてるからか結構運転が荒い。座ってても曲がり角なんかでたまに吹っ飛びそうになった。うちの子もの1回シートから落ちたって言ってたけど、そうやろなと思った。これは鍛えられるわ。危ないねんけど事故にはならんのやろうか。


 動物園に付いたら先生がチケットの手配とかもろもろして入場。めちゃめちゃ時間がかかった。「10半からイルカショーがあるからぜひ子供に見せてやって」と先生から言われてたけど、入場したら既に11時回ってた。


 一応、入場ゲートまではなんとなく1列に並んで歩く。ゲートで職員が野鳥の会の人が持ってそうなカチカチするやつで人数数えてた。その後は各グループで自由行動。ランチの時間までに出口に戻ってきて、皆で食事してまたバスで帰る、という行程。


 動物は日本とそんなに変わらない。像、サイ、オランウータン、ニホンザルではないけどなんかの猿、レッサーパンダ、ライオン、チーター、オーストリッチはダチョウやったっけ?、フラミンゴ、動物園やけどイルカもいた。


 さてそこで問題発生。お弁当と水筒は先生がまとめて預かってる。ランチの場所に置いてるらしい。子供は手ぶらで歩けて良いんだが、暑かったから喉が渇いたと。そりゃそうだ。ちなみに先生は自分の水筒を持って歩いてた。なんじゃそりゃ!


 一応「水持ってないの?」と聞いたら上記の返答。別の子はさっさとウォーターファウンテン(日本語でなんていうんやろ?ボタンを押したら水がピューっと出て飲めるやつ。中学校にはあった)で飲んでた。

「あれは?」

「あんまり好きじゃない」

「私も好きじゃないし勧めはしないけど、水はあそこにあるよ」

 なんて言ってたらちょっと迷った末にグビグビ飲んでた。その後別の子に売店を指差して「アイス食べたい」と言われたり、「(アトラクションの)電車に乗りたい」とか言われたけど「お母ちゃんにに頼み」と言っといた。遠慮ないなあ。笑 でもそれはわたしの役目ではない。気持ちは分かるけどな。


 園内を歩いてる間はスマホで先生や他のボランティアの保護者と連絡が取る。ランチの場所が分からなくて質問したら、先生からすぐに返信が来た。こういうの助かる!


 ランチの時間に近づいたので移動。先生から「ランチの前にトイレと手洗いを済ませるように」とお達しが出てることを子供たちに伝えるとなぜかブーイング。手洗いの習慣がないのか、トイレが嫌いなのか。わたしもうちの子もトイレ近いから、トイレの前を通りかかる度に他の子たちにも「行く?」て聞いてたけど、いつも拒否。本当に全く必要なかったみたい。


 ランチも日本の感覚とはいろいろ違った。まず、お弁当は自分で用意するか、学校で予め注文するか選べる。値段は忘れた。うちは買わずにおにぎらずを持っていった。

 子供らに「寿司やー!」「これ寿司?ねえ寿司?!」って言われたから「ライスボール(おにぎり)やで」って返したら顔が??になってた。寿司は完全に浸透したけど、おにぎりはまだまだらしい。


 注文したランチの内容は以下の通り。

 500ml水のペットボトル、ベビーキャロット(袋に短くて細めの人参がたくさん入ってる。たぶん生でそのまま食べる)、ピーナッツバターとたぶんなんかのジャムのサンドイッチ、小さい箱が入ってるのが見えたけどたぶんこれはレーズンだと思う。がセットになって紙袋に入ってた。先生が予備のランチを用意してくれてたらしく、2袋余ってたから中を覗いてみたらそんなだった。


 他の子たちが自分で持ってくるランチも似た感じ。20cmくらい?四方の四角い箱にサンドイッチとかグミとかサラミとかチーズとかポテトチップスがセットになってるのを持ってる子が何人もいた。日本人的にはそういうのはおやつなんだが、こちらではチップスですら立派なランチです。うちの子曰く、学校の給食でも出るらしい。ちなみにハンバーガーとホットドッグ率高し。いいなあ。子供のころならめちゃめちゃ喜んでたな、わたし

 。

 で、食後。お弁当箱を持って帰ったのは、なんとわたしとうちの子だけ。みんな箱とか食べ終わった物は全て捨てて帰ってた。

 水筒を持ってる子も少なくて、ほぼ全員がペットボトルだった。そして、またまた手ぶらでバスに乗って帰るわけです。


 学校ではリサイクルについてしっかり習うみたいだったけど、だーれも実践してない!リサイクルってなんや!再利用とは!みんな全て使い捨て!!!合理的やし便利やけど!リサイクルは? やっぱりしないのね。《ルビを入力…》

 前にもどっかで書いた気がするけど、真面目にリサイクルしてるのは日本人とドイツ人だけらしい。アメリカ人はしてないし、そもそもリサイクルボックスが見当たらんしな。アメリカに環境問題について語る資格ないで。


 以上、インディアナ遠足記録でした!


 5/9/2022


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る