AI小説実験隊
星色輝吏っ💤
『美少女死屍の屍旅』①
「……ふぅん? それが君の答えかい?」
「えぇ、そうよ」
「…………」
自信満々に答えた彼女に疑いの視線を向けながら、男は黙っていた。
「あぁもう! そんな目で見つめるのは止めてちょうだい!? 別に私が殺したわけじゃないんだから!!」
「それは分かってるけどね……。いやでもまさか、本当に君が犯人だったとは思わなかったよ……」
「だから何度も言ってるように、私は殺してなんかいないわ!! むしろ殺された方だっての!」
「……まぁ確かに、僕たちが見たあの現場の状況だけを見ればそうなんだけどさ」
女の必死な表情を見て、男はため息交じりに呟いた。男は女の言った意味をはき違えたのではない。ただあまりにも見当はずれだったために、その事実を受け入れられなかったのだ。
「じゃあいいでしょ? そもそも私としては、あなたたちに協力する義理なんてこれっぽっちもないはずなんだけれど?」
「うーん……。たしかにそうなんだけどねぇ……」
「それにほら、見ての通り私の身体は傷一つ付いてないし。もし仮に誰かを殺したとしても、返り血すら浴びずにその場を離れることくらい造作もないことだわ」
「そうだね。君ならやりかねないよね」
「でしょう?」
「……」
「……」
沈黙の時間が流れた。この沈黙が意味のあるものであったかは、誰にも分らない。
「とりあえず分かった。この件に関しては一旦保留にしておこうじゃないか」
「あら意外。すぐにでも私を捕まえようとすると思っていたのだけれど?」
「正直言えば今すぐ捕まえたいところではあるけどね。でも今は他に優先すべきことがあるから」
「へぇ、どんなことかしら?」
目の前の女が不敵な笑みを浮かべたのを見て、男は恐怖を感じて深呼吸した。そして続ける。
「……君の正体についてだよ。君は一体何者なのか、どうしてあんな殺し方をしたのか。その辺のことを詳しく聞かせて欲しい」
「……なるほどね。それについては私も話したいところなのだけれど、残念ながらまだ全部を話すことはできないのよ」
「と言うと?」
「実はつい先日、『
「……どういう意味かな?」
男は内心の動揺を悟られないよう、笑みを浮かべながら問うた。それに対して女は「へぇ、知らなかったのね」と意外そうに呟いてからこう言った。
「そのままの意味よ。簡単に言うと、今の私は特定の人物にしか本当の姿を晒すことができないの」
「なんだって?つまりそれは、僕たちにはまだ秘密があるということかい?」
「そういうことになるわね。悪いとは思うけれど、もう少しだけ待っていてくれるかしら?」
女は依然と不敵な笑みを浮かべたまま、男を真っすぐに見つめている。男は憔悴しながら、今捕まえるか、少し待つかの選択を迫られていた。
女が何かを企んでいなければ、『少し待つ』のが最善なのは間違いない。しかし、そんなのはもしもの話である。逆に今捕まえると今後に影響が出る可能性もある。
「……。分かった。君の言葉を信じよう」
結局は『待つ』という選択を取った。男は女の言う秘密に特別な興味を持っていたのだ。男の選択を聞いて、女は喜ぶ様子もなく、まったく表情を変えなかった。不敵な笑みで男を見つめたまま、男の方へ少しづつ近づいて――
「ありがとう。それともう一つお願いがあるのだけれど、いいかしら?」
「…………なんだい?」
「今回の件に関して、しばらくの間は他言無用で頼むわ」
「構わないけど、どうしてだい?」
「理由は簡単よ。あまり大騒ぎになるようなことは避けたいの。余計な混乱を招く前に、この件を片付けてしまいたいから」
「……。それもそうだね。分かった、約束しよう」
「助かるわ。これでようやく本題に入れるというものよ」
女は口の端を吊り上げた。
「それで、僕たちはこれからどうすれば良いのかな?」
「簡単な話よ。この国を出ましょう」
「えっ……?」
男は当然のように言う女に驚いた。
「言ったでしょ? 私はこの国の王に会いに行くのだと。そのついでにあなたたちを連れて行くつもりなの」
「…………」
「だから急いで準備をしなさい。明日の早朝にはここを出るから、そのつもりでいてちょうだい」
男が黙っていると、女はぶっきらぼうな態度を見せた。
「ちょ、ちょっと待ちなよ。いきなりそんなこと言われても困るんだけど」
「大丈夫よ。ちゃんと後で説明するから」
「いやそうじゃなくて。そもそも僕たちは君の仲間じゃないし、一緒に行く理由がないと思うんだけど?」
「それは違うわ。あなたたちと一緒に行かないと、私は大事な目的を達成できないもの」
「大事な目的ってなんのことだい?」
「それは教えられないわ」
「……」
「……」
再び沈黙の時間が流れてしまった。男はあきらめたように「はぁ……」とため息をつき、微笑しながら言う。
「分かったよ。君の言う通りにするから、その目的は僕たちの前では言わないようにしてくれ」
「もちろん。約束は必ず守るわ」
「……。仕方ないな。今回は僕の負けだ。協力させてもらおう」
「ふふ、感謝するわ」
女は口に手を当てて笑った。いや、目が笑っていない。表情は冷酷なまま、女は「うふふ」と不敵に笑って見せた。それを見た男は不快に思いながらも女へ尋ねる。
「だけど本当に良かったのかい? わざわざこんな面倒なことまでして」
「問題ないわ。私は『神域』の国王に会いたいだけだから。それ以外のことに労力を割く気はないの」
あくまでも『神域』の国王に会いたいだけ。女は髪をいじりながらそう言った。
「『神域』の王様か。僕は会ったことがないんだけど、どんな人なのか知ってたりするのかい?」
「そうね。一言で言うと、とても変わった人間よ」
「変わっている?」
「えぇ。見た目はどこにでも居る普通のおじさんって感じなのだけれど、中身が少しおかしいのよ」
「ふむ?」
「『死神』って呼ばれてる私でさえ、あの人の思考回路はよく分からないことが多いくらいだもの」
女は死神ではなくただの人間――というより死体だ。
「へぇ……。ちなみにその『神域』って国はどんなところなんだい?」
「『神域』はその名の通り、神様がいるとされている場所よ」
「神様?」
「あぁいえ、正確には神様のようなものかしら」
「よく分からんね。どういうことだい?」
「言葉通りの意味よ。実際に私たちも見たことはないのだけれど、そこには神のような存在が存在するらしいの」
「らしい?」
「だって見たことも聞いたこともないんだもの。いるかどうかなんて分かるわけないでしょう?」
「まぁそりゃそうなんだけれど」
「ただ少なくとも、彼らは私達の世界とは別次元の存在なのは間違いないわ」
「別次元だって?」
「えぇ。彼らが存在している世界は、私達が住んでいる世界とは違うみたいよ」
「つまり、異世界みたいなもんかね?」
「おそらくそうでしょうね。実際、あの人たちの考え方は常人とはかけ離れているもの」
「考え方?……と言うと?」
「例えば、さっきの話に戻るけれど、あの人は私にこう言ったの。―――『君たちがここに来る必要はなかったんだよ。悪いのは全て私だからね。だから君たちが気に病む必要はないさ』」
「……」
「そして続けてこう言ったわ。『それにしても君は優しい子だね。私の為にここまでしてくれるとは思わなかったよ。ありがとう、心から感謝しているよ』」
「……。ねぇ、これって一体誰のことを言ってたんだろうね?」
「私にもさっぱりだわ」
「……。君、やっぱり何か隠してるよね?」
「何のことかしら?……もしかして、私が嘘を付いていると思ってるの?」
「いやそういう訳じゃなくて。なんと言うか……。君の言葉に妙な違和感を覚えたというか」
――コンッ、コンッ、 その時、部屋の扉を叩く音が聞こえてきた。
彼らは会話を中断し、視線を向ける。
するといつの間にか部屋の中にはメイドの姿があった。
メイドは彼らに向かって恭しく頭を下げると、静かに口を開いた。
どうやら食事の準備ができたようだ。
彼らは席を立ち、食堂へと向かった。
※この小説は「AIのべりすと」様に書いていただいた崇高なる作品です。どうぞ自由にご崇拝ください。
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