7.繊細さん・HSS型HSPでいいんだよ
HSS型HSP? それは私が初めて聞く言葉だったの。
それから安城先生は『繊細さん』つまりHSS型HSPのことを詳しく教えてくれたの。
私は驚いたわ。だって『繊細さん』、HSS型HSPって、私にピッタリだったの。私はいつも生きづらさを抱えていたの。でも、なぜ自分が生きづらいのか、自分でもよく分からなかったわ。だけど安城先生のお話を聞いてね、やっとその謎が解けた気がしたの・・
私は先生に言ったの。
「安城先生。先生の言われた『繊細さん』、HSS型HSPって、私にピッタリです。私、『繊細さん』さんだったんですね? だから、生きるのが苦しかったんですね?」
安城先生は優しく私を見たの。
「そのとおりだよ」
私は聞いた。一番聞きたかったことを・・
「でも、先生。私は一体どうしたらいいんでしょうか?」
先生はにっこり笑った。
「何もしなくていいんだよ」
「えっ」
「『繊細さん』つまりHSS型HSPの気質を持ってることを直す必要はないよ。そういう『個性』だと思えばいいんだ。そしてね、その『個性』を大事にして生きていくだけでいいんだよ。望月が感じることをありのままに受け止めて、そう感じるのは自分の個性なんだとしてね、望月が感じることを受け入れればいいんだよ」
安城先生のお話を聞いてね、私は生まれ変わったような気がしたの。様々なことに対して、いろいろと感じてしまって・・生きづらいって思って、いつも苦しんでたのに・・そうじゃなくて、私がそう感じることは私の個性だとして受け入れたらいいんだ。たとえば、亜美とのことは、『私は亜美を傷つけてしまった』と決めつけずに、私は『亜美を傷つけた』という感じ方をする人なんだと思って、ありのままに亜美と接していけばいいんだ。
こうして、私は安城先生に救われたの。
えっ、安城先生はいまどうしてるかって?
安城先生はね・・今は私の旦那さん。私は旦那にいつも言ってるの。心の中でね。
私だけのヒーロー、それはあなたよ。
了
あなたはあなたのままでいいんだよ 永嶋良一 @azuki-takuan
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