第46話 最終・決戦・へ
その、瞬間。
「ッッぐァッ!!!? アァァアアアアア……ッッ!!!!」
ヨハインの口が、
「くそメス、がッ……消えた『
溶け消えた
口から血を
(あの目……奴は今もなお俺の
自分の
自分の恋堕が、力をすべて引きはがされた
「
ヨハインがレピアの前髪を再びつかみ上げる。
空いた手を彼女のくびれた腰に回し――またもその目を、見せつける。
広がり始めた「魔界の穴」から大量のコウモリがあふれだし、竜巻のように
「あぁぁあぁあぁぁ……あああああああッッ……!!!!!!!」
「想え。想え。想え。
「――――ッッわたしだってっ、」
◆ ◆
「私が君を
「……ありがとう、風ちゃん。ありがとう……!」
◆ ◆
「わたしだって幸せになりたいっ……!!!」
◆ ◆
夢生と風とサクラは、運動場へと
「っ……何あれ!?」
運動場の中央にあるのは、巨大な赤黒い
その
「……きっと
「あれが、あのモンスターの『
(――僕が、あいつと一緒に呼んでしまったもの)
人間の目をした夢生が――キッと
「行こう、
「!! ちょっと待って、あれは……みんな!?」
風が前に出る。
よろよろと歩み寄ってくるのは男子生徒達。
その先頭には、
「無事だったのね、みん――」
「近寄っちゃだめ。
「――え?」
「ッ!!! 風ちゃん、みんなの目……!!」
「!?」
風が、夢生が目を見開く。
桐山達の目は、一人の例外もなく――
「……もう、みんな
「そんな……だってあのモンスターは男、」
「きっとあいつらの
サクラが指さす真っ赤な空。
そこから
『!!!』
その背後でくねくねと、まるで別の生き物であるかのように動く、細く長いしっぽ。
様々な色の髪に接する、曲線を
そして例外なく
サキュバス。
男性を
(めっちゃキレイだつまさき痛いッ!??!」
「スケベは
「何も言ってないのに!!」
「油断しない。来るよ」
「ッ待ってください先輩! モンスターはよくても生徒達に危害は――」
「どいてろ」
サキュバスに指示され、襲いかかってきた
一人の男子が、
「!! あなたは――」
「――
「…………
気絶していた生徒会長、
「この状況で、
「……状況を理解しているの?」
「ヤバいのくらい誰だって
「…………」
「『裏』を知る人間として、俺にだってプライド捨てても守りてぇモンはある。アンタみてーなトンデモな力はねえが――やれるだけのことはやるさ。あんたへの文句はその後だ」
天羽が金の腕時計を――
「生徒達は俺が食い止める。他のバケモン共とその親玉に集中してろ」
「そんな天羽先輩っ、たった一人でどれだけの数を」
「行くよ。紀澄」
「――――ありがとうございます。天羽先輩っ」
夢生の言葉に答えず、天羽が
その天羽に目を見開いて
「あなた達の相手は、」
「私よ。モンスター共」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます