大阪に転校して2年目の女子みたいな高校生

第1話

高校に合格した。中2の時は沖縄にいて、中3で大阪の中学に転校して、それで私立も府立も合格したんやから、自分めっちゃ偉い。凄い。ほんまは私立なら女子高に行きたかった。近くに伊勢寺のある高校に進学した。

中3で初めて大阪に行ったから、中3の1年間で大阪に慣れるのに精一杯やった。高1になって、やっと大阪も2年目や。

せやから、ほかの高校生とは違って、まだまだ自分なんて完璧な大阪弁にはなってないし、大阪のことも まだよくわかってないし、高校生になってようやく大阪に馴染んで行きだしたとこやった。でも、みんなはそんなことは知らないから、普通に前から大阪に住んでるもんやと思って接してくる。それはそれで良いんやけど。

そんな中、サッカー部のカッコ良い男子がめっちゃ自分に優しくて、なんとなく、自分の会話や動作を見て、大阪も2年目くらいなんやろなぁ～て思ってくれたみたいで、学校でもめっちゃ話しかけてくれるし、学校の行事とかでも何かと助けてくれる。学校の行事とかで、その子が自分のことをめっちゃアピールしてくれて、みんなに自分のこと知ってもらえて凄く嬉しい。

文化祭で、アイスクリームのスプーンに名前を描いてアクセサリーを作るお店があって、その子が自分の名前でアクセサリーを作ってきてプレゼントしてくれた。そんな優しい気持ち めっちゃ嬉しかった。

みんなに優しい子やから、当然女子にも人気あった。

でも自分も、自分以上に その子のこと好きやった。カッコ良いし優しいなあと。自分はとてもそんなことないなあと。女子に人気なのわかるわあって。

サッカーのシュートもカッコ良いし。頭の上に来たボールを飛び上がって、ひっくり返って足で蹴って、ゴールのギリギリのところにシュート決める。

高校行って、大阪2年目で、まだまだ大阪に慣れてなくて、大阪のこともよくわかっていない自分に、カッコ良くて優しい自分のヒーローに出会えて本当に良かった！自分よりも好きやから...