第3話 初配信②


「まずは活動内容から行くぞ! 」


コメント

:(`∀´*)ゞラジャー!

:はい!

:はい!

:はい!


「今考えているのは、《雑談》《ゲーム配信》《歌ってみた》《ショート動画》!  具体的にはゲーム配信だと、さっき名前を挙げた【スマシス】とか【マリアカート】とかを視聴者参加型でやる予定!  歌ってみたは、流行の曲とか歌いたい曲を許可取れ次第やりたい!  ショート動画は個人的なことを色々チャレンジしたものを投稿したいと思ってる!」


コメント

:おお!!!

:全部楽しみ!!

:正直配信してくれるなら雑談だけでも十分だから、無理しないでほしい!

:↑それな

:↑うんうん

:もう既にファンです!楽しみにしてます!


みんな優しいしノリが良いな。今日が初配信だけどやりやすい。

俺が配信するだけでこんなに喜んで貰えるなら配信者になって良かったし、配信のモチベーションが湧いてくるというものだ。


「ありがとう! それ以外の内容だと……うーん。みんなはこの世界の男子だとやってくれない事をしてあげたいかな!俺にしか出来ないこと! 何か希望があったらコメントして!何でも良いよ!」


コメント

:この世界??

:……この世界?

:異世界から来たからかな?

:な”っ!何でも?!

:ネェ、ミンナ!ヾ(゚д゚ )三( ゚д゚)ノ"チョット、キイタ?


何でもって言葉を使ってしまった……。

これは「何でもって言ったよね?」という展開になりかねないから注意が必要だ。

俺を反面教師にして気を付けてくれ。

それと無意識でこの世界って言っちゃったんだが……。あ!そうだよな!俺は【異世界から来た希望の星】何だから問題ないか。

……さすが俺。計算済みだったとはな。その深謀遠慮に恐れ入ったよ。


「あ、いや、俺はそういう設定だからさ! 異世界から来た希望の星なの! だから俺から見たみんなは別世界の住人! つまりこの世界! ――あと、配信の希望があったら挙げてくれ!なるべく常識を踏まえてくれると助かるけど!」 


コメント

:設定って言っちゃったよ……

:慌ててるの可愛い……尊い

:ど、どうしよう……あんな事やこんな事を……(o´艸`)ムフフ

:え……今、何でもって言ったよね?


俺の発言にコメント欄が混乱と同時に加速していく。

……《何でもって言ったよね?!》の民がこの世界にもいた。彼女には注意が必要だ。


コメント

:な、何にしよう!! みんな! 何でも良いから挙げよう!機会が流れちゃう!

:!!

:……あっ、握手会いいいいいい!!したいいいいいい!! ……です。

:わ、私は通話とかしてみたいです!!

:写真を一緒に撮りたいです!!……出来ればツーショットで!!

:↑それ神

:↑私も!!

:私は直接対面でお話をしてみたいです!

:↑それ神

:↑私も!!


…………



…………



…………



(数分後)



コメントをまとめると主に《握手会》《通話》《記念撮影》などが挙げられていた。

その他にも《悩み相談会》という面白そうなものもあった。


この相談会は、視聴者が俺に様々な相談をするというものだった。

内容は男性についての相談や仕事での相談、人間関係の相談など多岐にわたる。

正直俺に相談しても変わんないんじゃ無いか? とも思ったが、こういう相談は解決を求めるよりも推しに相談するという方に意味合いがあるはずなので大丈夫だろう。


それに解決しなくても1人で抱え込まないで誰かに相談することが大事だと思うので、良い企画だと思った。

この企画をやれば俺はもちろん、同時に他の視聴者にも相談出来るので実りのある相談になるだろう。(視聴者任せ)

なので即決で採用した。


握手会、通話、記念撮影についてはそのまんまだ。

一応俺の感性だとどれも問題なさそうだが、個人で活動する限りはこのようなイベントは出来そうに無いと思った。主に企画やら準備やら特に警備で……。個人で出来るとしたら通話くらいだ。


どこかの事務所に入るべきかな?……それとも会社作っちゃう??



「沢山のアイデアありがとう! みんなのお陰でより良い配信が出来るようになると思う! これからもやってほしい企画とかがあれば教えてくれると嬉しい! とりあえず《通話》と《相談会》についてはなるべく早くやると思う! 《握手会》と《記念撮影》のイベントについては個人だと難しいから、どこかに依頼するか事務所に入ってからになると思うから時間かかるかな。 でも絶対にやりたい!」


俺だってイベントを楽しみたいし!


コメント

:な、なんか泣けてくるよぉ……

:そこまで私たちのことを考えてくれてたんだ……

:私完全にファンになりました一生ついて行きます。

:↑私も

:↑同意

:企画楽しみです!カズ君と通話したいし写真も撮りたいし握手もしたい!!!

:想像しただけで……ヤバい

:えっ?!事務所に入る可能性あるんですか?!

:凄い争奪戦になりそう……

:確かに……カズ様が入ったら影響力凄そうだもんね

:もう自分で起業した方が良いんじゃ?……そうすれば事務所所属に比べて他の女と関わる機会が減るし。

:確かに、配信者になるって事はコラボするときはカズ君の場合相手は女性になるのか。男性の配信者はカズ君だけし……

:何それずるい……配信者目指そうかな

:↑私も今全く同じ事考えてた

:↑それな


みんな喜んでくれているみたいで良かった。俺だって嬉しいからwin-winだな。

握手会とかのイベントが今から待ち遠しい。


……しかし今後どう活動をするべきか。個人でやるか事務所に入るか。

まずは個人でやるとしてもいつか限界が来るだろうし…………うーん、悩む。

いやでも前世でもこの世界でも個人で100万人登録者いてイベントとかの活動している人が居るんだから大丈夫か??


……今無理に決める必要はないか。流れに身を任せるのもまた一興だな。

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