第37話
非公式ではあるが宮廷魔法師団にならないかと皇帝に誘われたマリーナは、
隣国の子爵位について相談した。
「もしこの国で仕えることを選ぶのであれば、隣国の子爵位は放棄した方がよろしいでしょうか?
私はあまりあの家に良い記憶はございませんので、子爵の地位に興味はないのですが、
領民の皆さんが心配ではございます。」
「もしマリーナが子爵家を継がないのであれば、何も気にすることはないよ。
隣国の王太子は僕の友人だから、なんとかするように言っておく。」
「ありがとうございます。」
このまま承諾してしまって良いのかしら?良く考えて動かないと。
宮廷魔術師団に入ったらお店やダンジョン潜りにはあまり行けなくなってしまうわね。
せっかく自由になったのに、私は本当に爵位が欲しいのかしら?
そもそも宮廷魔術師団の皆さんって、どんな生活をしているのかしら?
まずはそれを調べてから、魅力的だったら入団することにしようかな。
体験入団が可能かを聞いてみると、OKとのこと。
体験を経て師団を気に入り、かつお店や私生活と両立できそうかを確認できたら、入団試験を受けることで話はまとまった。
*****
モリソンやクロウらにも事情を説明して、翌週から体験入団することとした。
「マリーナ姉さん、宮廷魔法師団なんてすごいね!僕もいつか入団できるように頑張って鍛える!」
「店長、お店のことは私に任せてください。報告書はしっかり上げますので!」
「クロウ、モリソン様、ありがとうございます。まだ入団が決まった訳ではないですが、2週間ほど行ってきます。
お店をよろしくお願いします!」
そうして、マリーナは宮廷魔法師団の扉を叩いた。
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