第339話 学園一の美少女とデート その3

(陽葵先輩に何を話そう…?)

(今日の予定はもう、打ち合わせ済みだし、プライベートに関することも、何処まで踏み込んで良いのかが分からない……)


(下着の色とかは絶対に、聞けないしな//////)


 虹心だったら家族を中心とした会話。伊藤さんだったら同級生に関する会話と有るが、陽葵先輩の場合は先輩に成るから、どんなことを聞けば良いか分からない!///

 又とないチャンスなのに、これは弱ったぞ!!///


『ガタン、ガタン、―――♪』


 俺が陽葵先輩に話し掛ける内容を考えていると、陽葵先輩が俺の方に顔を振り向いて、穏やかな表情で話し掛けてくる。

 よかった…。陽葵先輩の方から、話題を振ってくれるようだ。


「ねぇ、三國君!」

「ちょっと……お姉ちゃんから聞いたのだけど。三國君は新倉さんの所の、今日香ちゃんのことを意識しているんだよね?」

「かなり、良い関係まで行ったと聞いているけど…///」


(あ~~。真優美さん……陽葵先輩に話してしまったのか!///)

(俺が陽葵先輩と関係を深めさせないように、予防線を張ったな!!///)


 俺は心の中で思うが、真優美さんに口止めをしていないので、話されてしまったらどうしようも無い。

 俺は少し頬を染めて困った表情で、陽葵先輩に話し始める。


「あっ……聞いてしまいましたか!///(汗)」

「陽葵先輩!///」


「俺が初めて陽葵先輩と逢った日の後。新倉洋菓子店で今日香ちゃんと知り合い、一気に関係を深めました…」


「うん…。殆どのことはお姉ちゃんから聞いている」

「現在。三國君と今日香ちゃんは仲違いしていると……けど、三國君はそのままで良いの?」

「三國君は今日香ちゃんのことを、気にしているんだよね!?///」


 陽葵先輩は困った表情で俺に言ってくる。

 そう言われても……こっちが困るのですけど…///(汗)


『ガタン、ガタン、―――♪』


 特急電車の車内は、休日の割にそんなに混んでいない。

 他の会話声も聞こえてくるが、比較的静かな車内で有る。

 俺は電車が走るレール音を聞きながら、最適な答えを見つけ出す。


「……このままで良いも変ですが、俺は今の段階でパティシエの道に、進む気は無いのです…」

「今日香ちゃんのことは今でも気にしていますが、今日香ちゃんの考え方が変わってくれるのを期待しています…」


 俺は澄ました表情と落ち着いた口調で、陽葵先輩に言う。

 すると、陽葵先輩は何かを納得した表情で、俺に言い始める。


「うん! 分かった!!」

「三國君は今日香ちゃんを意識はしているけど、今日香ちゃんの言う通りにはしたくないんだね……」


「簡単に言えばそうですね。陽葵先輩!」

「俺はまだ将来を決めていませんが、今日香ちゃんの為に、パティシエの道には進みたく無いです!!」


 俺は澄ました表情で有るが、口調は断言する口調で言う。

 陽葵先輩は『仕方ない』の表情で言い始める。


「そう……これ以上は、聞かないでおくわ!」

「変なこと聞いてごめんね。三國君!///」


「いえ……俺も、陽葵先輩に話しておくべきだったと感じます!///」


「……俺からの質問では無いのですが、陽葵先輩はどうして、異性に興味を持たないのですか?」

「陽葵先輩は学園一の美少女と、噂が流れていますし、俺も陽葵先輩は美人だと感じるのですが……///」


 陽葵先輩の言葉の後。俺は悩んだ表情で言ったのち、尋ねる表情で陽葵先輩に質問をする。

 こんな質問。今しか質問出来ないと感じたからだ。

 陽葵先輩は当然、頬を染めて驚きながら言う。


「えぇ!//////」

「此処でそんな事を聞く!?//////」

「三國君~~!//////」


(……恥ずかしがる陽葵先輩も可愛いな…///)


「あっ、言いたく無いのなら良いですよ!///」

「個人的に、気に成っていましたので!!///」


 俺は頬少し染めて、焦った表情で陽葵先輩に言う。

 けど、陽葵先輩は観念した表情で俺に言い始めた。


 陽葵先輩はどんな風に、俺からの質問に答えるのだろう?

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