第207話 遊びは続く……

 俺の判断で、室内の匂いも無くなったと判断して窓を閉めた時、俺の部屋ドアがノックされる。


『コン、コン♪』


「兄ちゃんが来ないから、迎えに来たよ~~♪」


 ドア向こうから陽気な声で言う虹心。

 迎えに来たの言葉だから、着替え終えたのだし、慰め終えたのだろう??

 俺は直ぐには返事をせずに、ドアの方に向かってドアを開ける。


『ガチャ♪』


「迎えに来てくれて、ありがとう!」

「虹心。この後はどうする?」


 ドアを開けると虹心が居るから、俺は穏やかな表情で話す。

 虹心は和やかな表情で話し始める。


「兄ちゃん。まだまだ時間が有るし、一緒に遊ぼうよ♪」

「けど、もう“いやらしい”遊びは無いよ!!♪」


「……アレだけの事をしてくれれば、本当に十分すぎるよ。虹心!///」

「お釣りの割に、サービス満点だったし!///」


 俺は頬を少し染めながら、恥ずかしい表情で言う。

 虹心は、和やかな表情のままで会話を続ける。


「そう言われると、私も嬉しいよ!♪」

「兄ちゃんはヘタレだから、タブーゾーンには手も口も出さなかったし!!」

「けど、今回は本当の特別だから、早々期待しては駄目だよ!!」


(ヘタレの言葉は余分だぞ……虹心)


「だが、虹心…。どうして、あんな事をしてくれたのだ?」


 俺は虹心が急に抱かせてくれたことに、少々疑問を感じていた。

『保健体育』の失言から始まっているのは間違いないが、あの時の虹心は拒絶した。

 だが、結果的に虹心は俺に抱き付いて来たし、素晴らしい“おまけ”も貰ってしまう。


「さっきも言ったけど、アレはお釣りだよ!!」

「ちょっと、千円は貰いすぎかなと感じたから、そのお釣り!!」

「決して、兄ちゃんが好きとか好意でした訳では無い!!」


 笑顔で言う虹心だが、口調は断言する口調で言う!?

 虹心の行為はお釣りを現金で支払わず、あくまで虹心の体で支払ったと……


「……虹心がそう言うなら、そう言うことにするよ…!」


 俺は心の中で『そんな訳有るか!!』と、ツッコミを入れたかったが、虹心の好意が有ってした行為と成ると、兄妹愛の臨界を突破してしまう恐れが有る!!

 虹心の中では、そう言った名目で落ち着かせたいのだろう……


「さて、じゃあ、兄ちゃん!」

「再び、遊ぼう!!」

「兄ちゃんに遊びのリクエストが無ければ、本将棋でもさない?」


 虹心は和やかな表情で言う。

 俺は虹心の言葉に、興味を示した表情で言う。


「将棋か……将棋も悪くないか!」


 近年。将棋界では、好青年が将棋界を無双して話題に成っている。

 その影響は三國家にも及んで、三國家に将棋ブームが訪れた!


 一時は、家族全員が将棋に熱中する状態までに成った!!

 その為、俺や虹心も本将棋は勿論指せるが、将棋の腕は、虹心の方が遙かに上で有る。


「おっ……その感じだと、兄ちゃん乗り気だね!!」

「将棋盤はリビングに有るから、お菓子でも食べながら将棋を指そうよ!!」


 和やかな表情で言う虹心。

 本将棋なら1局指すのにかなりの時間が潰せるし、頭の体操にも成る!?

 それに将棋を指しながら、流石に虹心のやらしい事は考えられない!??


「じゃあ、将棋をするか。虹心!」


「だね!♪」

「じゃあ、リビングに行こう!!」


 俺は、虹心と本将棋を指すため一緒にリビングに向かい、お菓子や飲み物を用意してから虹心と将棋を指し始める……

 虹心が勝つことは最初から分かり切っているが、俺はどれだけ持ちこたえられるのか……


 ……


 ☆


 将棋の結果は言うもで無く、虹心の完勝で有った。

 2局対戦したが、2局とも虹心の完勝で有る。


 2局目を終えた時に、時刻は夕方の時間に差し掛かっていたので、虹心との将棋遊びと虹心との遊びは終わりと成る。

 午後からはお楽しみも含めて、虹心としっかりと遊んだ。


 まだ夏休み初日では有るが、仲良くなった虹心と過ごす夏休みも、悪くないと思う自分が其処に居た……

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