第168話 迎え入れてくれる!

 俺は今回の来店を諦めて、真優美さんのお店を後にしようとした時……


『ガチャ♪』


 突然、喫茶店のドアが開き、声を掛けられる!?


「……あら?」

「お店のドアに、誰か人影が見えるなと感じたら……えっと、三國君だっけ?」


 ドアを開けた真優美さんが、不思議そうな表情をしながら俺に話し掛けてくる。

 俺は焦った表情で、真優美さんに挨拶を始める。


「あっ……こっ、こんにちは。真優美さん!///」


「はい!」

「こんにちは!!」

「……もしかして、お店に遊びに来てくれたの。三國君?」


「あっ……えっと、真優美さん///」

「お店に来たと言うよりかは、相談をしに来たと言うべきかなと……あはは///」

「でも、今は休憩中ですよね……?」


「うん?」

「まぁ、休憩中だけど、良いわよ!」

「中に入って、三國君!」


 真優美さんは穏やかな表情で言ってくれる。

 休憩中の時間なのに、俺の相談に乗ってくれるようだ。


「えっ……あっ、良いんですか!?」

「真優美さん…!?」


「……良いも悪いも無いわよ!」

態々わざわざ、学校がお休みの日にお店まで来てくれたのだから、追い返す訳には行かないよ!///」


 俺は戸惑いながら言うと、困った微笑みで言ってくれる真優美さん。

 真優美さんは俺の自宅場所を知っているから、そう言ってくれるのだろう。

 俺もこのまま家に帰るのは嫌だし、真優美さんの好意に甘えさせて貰おう……


「でっ、では、お邪魔します…。真優美さん…///」


「そんな遠慮気味に成らなくても良いわよ。三國君!」

「いらっしゃい~♪」


 真優美さんは笑顔で俺を受け入れてくれる!

 お姉さんに甘えると言うのは、こんな気分なんだろうか?


 真優美さんの後を付いて、俺は喫茶店内に入る。

 案内されながら店の奥の方に向かうと……とあるテーブルに、食べかけの食事に置いて有るテーブルに目が付く。


「三國君!」

「あそこの席に座って!」

「飲み物は……アイスコーヒーで良いよね?」


「あっ、はい…。アイスコーヒーでお願いします。真優美さん///」


 真優美さんが食事中の所を邪魔してしまったのだ。

 飲み物が出されるだけ、マシだと思わなければ。


「分かった。しばらく待っていてね!」

「直ぐに用意するから!!」


 真優美さんは和やかな表情で言い、カウンターの方に向かう。

 俺は食べかけの食事が乗っているテーブル席に座る。


(真優美さんの昼食は……サンドイッチか!)

(喫茶店らしい、昼食だな……)


 俺の昼食はカップラーメンで有ったが、サンドイッチを見ると、自然とサンドイッチが食べたくなってしまう!?


(これが通常の営業時間内なら、軽食の注文も出来るのだが、休憩中の所を俺はお邪魔している…)

(お店に入れて貰っただけでも、儲けものと思わなければ!!)


 俺は窓から見える景色と、真優美さん食べかけのサンドイッチを見ていると、真優美さんがトレイにアイスコーヒーを乗せてやって来る。


「はい。三國君!」

「お待たせしました。アイスコーヒーです!」


 真優美さんは丁寧な口調で、俺の前にアイスコーヒーを置いてくれる。

 アイスコーヒーだけで無く、豆菓子や市販品のミニカップケーキも置いてくれる。

 中々、サービスが良いお店だ!!


 俺への配膳を終えた真優美さんは、俺の前の席に座り、真優美さん飲みかけの多分、アイスコーヒーをストローで飲む。

 ストローで一口飲み終えた真優美さんは、穏やかな表情で話し掛けてくる。


「さて!」

「私の所へ、何を相談しに来たのかな~~」

「まぁ、大体予想は付くけどね!!」


 そう言う真優美さん。

 俺は少し恥ずかしそうな表情で、真優美さんに相談を始めた。

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