第86話 放課後デート!? その2

「彩織……三國君は手強いよ!」

「大人の真優美さんも三國君には全然、問題無いらしいよ!?」


 伊藤さんは和やかな表情で、二村さんに話し掛けている。

 学園の時とは全く違う伊藤さん!?


「あはは……///」


 二村さんは、困った笑顔で空笑いしている。

 表の看板を片付け終えた真優美さんが、まだ俺たちは何も注文をしていないのに、紅茶らしき飲み物とケーキを持ってテーブルにやって来る。


「みんな♪」

「これ、残り物のケーキだけど、捨てるのはもったいないから食べちゃって!///」

「後……このハーブティーは新作だけど、亜紀ちゃんと彩織ちゃんと後、お友達の評価を聞きたいから、ハーブティーもサービスするわ♪」


 真優美さんは笑顔で言いながら、ハーブティー、ケーキをテーブルに配膳していく。

 ケーキは、ミルフィーユケーキで有った。


「彩織!」

「話す前に、軽く食べようか?」


「だね! 亜紀♪」


 伊藤さんが和やかな表情で二村さんに話し掛けると、二村さんも笑顔で返事をする。

 伊藤さんと二村さんの中では、伊藤さんが実権を握っている感じで有った。


 俺たち三人は、遅いおやつの時間を始め出す。

 真優美さんは俺たちの感想を聞きたいのか、俺たちの側から離れず、その様子を立ちながら笑顔で見ている。


「ねぇ! 亜紀ちゃん、彩織ちゃん!!」

「今度のハーブティーはどう?♪」

「お店に出せそう…?」


「うん…。後味も爽やかだし、適度の酸味も良い!」

「問題無いよね…。彩織?」


「とっても美味しいと、私も感じるよ♪」

「亜紀ちゃん!♪」


 二人は和やかな表情で、真優美さんに高評価を言っている。

 真優美さんは、その感想を聞いてご機嫌表情で有る。


「よし、よし。亜紀ちゃんと彩織ちゃんから合格を貰ったわ♪」

「後は……君はどう?」

「感想とついでに、君の名前も教えてくれるかな?♪」


 真優美さんは弾ける笑顔で俺に、ハーブティーの感想と俺の名前を求めてくる。

 名前ついでに、真優美さんのことも聞いてみるか!


「俺は……普段、ハーブティーは飲まないけど、美味しいと感じます!」

「自己紹介と言うほどでは無いですか、二村さんと同じクラスメイトの三國武蔵と言います!」


 俺は和やかな表情で、真優美さんにハーブティーの感想と自己紹介をする。


「三國武蔵君って言うの!?」

「武蔵って、素敵な名前ね♪」

「それに名前の割に、優しそうな青年だね♪」


 真優美さんは、笑顔で素直に褒めてくれる。少しこそばゆい///

 この人……やっぱり、俺の好みの人かも知れない!?

 だが、その様子を見ていた伊藤さんが、澄ました表情で俺に言ってくる。


「にやつかせて居るところ悪いけどさ、三國君…」

「真優美さんは、年下の男性に興味は無いから!」


「えっ!?」


 俺はその言葉で、当然驚きの声を上げる!!

 そして直ぐに、真優美さんが笑顔で話し掛けてくる!?


「あら! 武蔵君!!」

「私に一目惚れしたの?///」

「私も、武蔵君ぐらいの若い男性を彼氏に考える時も有るけど、わたしは“おじさま”タイプが好みだから、ごめんね~~。武蔵君」


 最後は困った笑顔で、真優美さんから言われてしまう……

 俺の気持ちを伝える前に、真優美さんに振られてしまった!?


 だが俺、伊藤さん、真優美さんの三人で話している中、二村さんは少し俺を睨み付けていた!!

 伊藤さんもそれに気付いたらしく、澄ました表情で呟き始める。


「……余り冗談が過ぎると、彩織が“やきもち”を焼きそうだから、この辺にしておこう!」


 伊藤さんは呟き終えると、何食わぬ顔でハーブティー飲み始める。

 伊藤さんの呟きが終わったタイミングで、真優美さんが嬉しそうな表情で言い始めた。


「あら!」

「私はてっきり、亜紀ちゃんのお友達と思っていたけど、彩織ちゃんの方だったのね!」


「そうか~~♪」

「三國君が、彩織ちゃんの気に成る人なのね~~♪」


「……//////」


 真優美さんが笑顔で言うと、二村さんは頬を染めてうつむいてしまった!!

 この人は本当に陽気な人だ……

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