第22話 妹は本気だった!

 俺はどう説明しようかと考えている間に、虹心が少し困った笑顔で話し始める。


「小鞠ちゃん…。男友達は居ない感じだから、兄ちゃん苦労しそうだね♪」

「小鞠ちゃん、結構奥手だからね…///」


「奥手か……」


 俺は呟きながら、心の中で思う。


(じゃあ、そんなこと言う、虹心はどうなんだろう?)

(虹心の場合は奥手で無いだろうが、異性を求めていない?)


「……じゃあ、そう言うこと言う虹心は、奥手では無いんだな!」


 虹心を茶化す意味も含めて、俺は虹心に質問をすると、虹心は和やかな表情で返事をする。


「仲の良い、男友達はたくさん居るよ!」

「内野君や梶原君とか!!」


「えっ!? そうなの!!」

「虹心に男友達居たの!?」

「でも、告白されたり、ラブレター貰ったのはみんな断わっているんだろ!?」


 俺は驚きながら虹心に言うと、虹心は勝ち誇った表情で言い始める!


「それとこれは別問題だよ!」

「異性との関係、親友との関係は、全然別物だよ兄ちゃん!!」


 虹心の判断力の凄さに、驚いてしまう自分だった……


「……なんか、虹心が羨ましいよ!」

「みんなから好かれて……同じ兄妹なのに、何でこうも違うんだ!」


 俺は“しょぼくれた”口調で呟くと、虹心は少し目を細めて俺を見始める。


「……」

「兄ちゃん……目を瞑って!」


 虹心は勢いの有る口調で、俺に言う。


「えっ…?」

「どうして??」


「兄ちゃんに、おまじないして上げるから。小さい頃は良くしていたでしょ!!」


 虹心は何故か頬を染めながら、穏やかな表情で言う。

 おまじない……俺の頭でもでる気か?


(良く分からんが、久しぶりの兄妹会話だし、少し虹心と遊ぶか!!)

(けど……おまじないなんて、幼少時に虹心からして貰ったか??)


「分かった……」


 俺は虹心の言う通り、目を瞑りしばらくすると、虹心が俺に近付く気配を感じて……


「!!!///」


 俺の唇に……温かい何かが触れる!!///

 俺は思わず目を開けると!?


「あっ…、良いと言うまで目は開けちゃダメ!///」

「おまじないは、これからなんだから!!///」


 虹心は驚いた声を上げるが、表情は優しい笑顔をしている。

 俺たちは兄妹なのに、キスをしてしまった……


「……これはでは無いよ///」

「キスだよ、俺たち兄妹だよ?///」


 俺は頬を染め、困った口調で言うが、虹心は笑顔で言う!?


「だから何?❤」

「兄妹愛だよ~♪❤」


 虹心は座っている俺に抱きついて来て、今度は思いっきりキスをする虹心!!


「ん~~~❤」


 まさかのまさか、俺のファーストキスが妹に奪われるとは!!

 キスは嬉しいが、実の妹との展開は望んでないぞ!!


(あっ、でも……妹でも性別は女性だ!///)

(それに良い匂いもする。虹心は妹なのに…///)


 悲しい事に俺は、妹の虹心を一人の女性として認識してしまった様だ。

 初めは虹心に抱かれているだけだったが、俺も虹心を抱きしめ始める。

 これが、異性を求める本能なのだろうか……


「兄ちゃん~~❤//////」


「にっ、虹心…!///」


 しばらくの間、禁断の愛を楽しんでしまう。

 これが小鞠ちゃんなら心底嬉しいが、虹心だからフルでは喜べない……


 すると……虹心は、俺に体重を押し掛けてきて、俺をそのままベッドに押し倒そうとする。

 虹心は次の展開を望んでいるのか??

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