第20話やられた



俺たちはバスが

捕まって使えなく

なったので、

単車を盗んでは

イジって走っていた


皆んなは

バイカーが好み

なので、アメリカン、

いわゆる

ハーレーやスティード

ロッカースタイルの

SRやtriumphだ

族車も好きなヤツも

いたので

二台持つヤツもいた


俺は当然族車だ

族車と言っても

今走っている、

ゼファーやXJR

など現行車ではなく、

いわゆる旧車

GSやRZ、CB400

CBX400、バブ、

ザリなど

が人気でもあり、

旧車じゃないと

族じゃないと、

めっちゃくちゃに

ボコられてる先輩を

よく見ていたし、

そもそも音の迫力が

全く別物だ

あの一度吹かせば

ガーっとマフラーが鳴り

ゴーゴロゴロゴロ

と吸う音と

直管ならではの

雷のような音は

旧車でしか

出せなかった


アメリカンは

主にドルルルルっと

腹に響くような音で

族車と同じように

吹かしても全然違う

旧車とゆうわけでもない

ので、同じようには

いかなくても

SRは単気筒

エンジンから

全ての力を一つの

力でマフラーから

吐き出す音は

人気があった

ハーレーなど1000cc

を越えるような単車

になると、

直管でなくても

デカい音だった

当然だが、

俺たちは全ての

単車を直管にしていたが


俺たちはルールを作った


1人の時でも

信号は止まらず吹かして

走り信号を止めて

走り抜ける


アメリカンは

ヘルメットは被らない


族車が被る時は

富士山や日章カラーなど

キッチリ塗装した

コルクメット


ナンバーは無しだ


暴走族としては

2000年に入っても

普通でもあった


全塗装して、

イジっても

分かるヤツは

いるので普段は

隠していた


風を駆け抜ける心地や

大きい交差点を

一人で信号止めを

するのは

これ以上ない

遊び方だった


そんな遊びをしていた時

一つの知らせがあった


学校に行って、

いつも通り仲間と

タバコを庭で吸って

いると、

真面目な顔で聖川が来た

聖川が

『よー、聞いたか?』

『何が?誰とも今日

話してねーんだ』

『真人がやられたらしい、

会議室集まるってよ』

『また話大きくなって

んじゃねーの?真人だろ?』

『本当に入院したらしい』

『…行くか』

そう言い二人で

会議室へ向かった

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